第1話 「嫉妬」
野村優希、17歳。田舎町に住む高校二年生だ。私は町内の小さな高校、『姪浜(めいのはま)高校』に通っている。
朝、始業40分前に起きて10分で家を出る。 なにせ田舎なので電車も一日2本しかなく、バスも通っていない。 歩きで行くのは難しい距離ではないが急いで20分はかかるので、朝はとてもバタバタしている。
いつもの何一つ変わらない景色を眺めながら歩いていると、下品な笑い方をしている集団にあった。彼らは私の斜め前を歩いている。 いかにも陽キャそうな彼らのリーダーは、清水颯太。私のクラスメイトだ。
クラスでも常に中心にいて、休み時間も1人でいることがないくらい人気者だ。それもそのはず。彼の父親は有名人なのだから。彼と奥さんを置いて東京で仕事をしている人気の俳優だ。
人気俳優の息子という肩書き以外にも、彼は文武両道で、人あたりもよく、おまけに生徒会長ときた。まるで少女漫画の王子様のような人だ。
しかし私は彼が嫌いだ。
なぜかって?、そんなチートキャラみたいな人、私と真逆な人、仲良くできるはずない。
私はどちらかと言うと静かな方だと思う。世間一般的には「陰キャ」とでも言うのだろうか。陰キャには友達ができないおまけに私は運動もできない。唯一できるのは勉強だけ、しかし考査の順位はいつも2位。
そう、彼がいるからだ。正直いって妬ましい。
自分でも分かっているただの嫉妬だって。でも、人間とはそういうものだろう。「自分より優れているも人は、嫌だ。 自分が1番がいい。注目されたい。」
何もおかしい事じゃない、だって事実だ。私は少なからず彼に対してこういった感情を向けていた。そう、今までは。
中途半端なところで終わりましたが、続きは後々出します。
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