srhb
ご本人様とは関係ありません
変な部屋に閉じ込められた。
任務中、敵を探していたら急に扉が閉まりそれっきり開かなくなってしまった。
壁も扉も分厚く壊す音はできない。
靴下をはかないと出られない部屋とか、小野しないと出られない部屋とかそういうのはやめていただきたいが…。
「どうする?雲雀。」
「ん~。奏斗も外いるし気づくやろ。アキラは?」
「通信はずっとノイズが走ってるよ。」
「まじか~。」
そんなことを話しているとどこからか水が入ってきた。
「水?いったいどこから…。」
「漏水でもしとるんかね。」
そんなことを言っているうちにどんどん水が溜まってくる。
「‼‼まずい、俺たちをここで殺す気だ。」
「うそだろ…⁉どっかから水が入ってるってことはそこから脱出できるんじゃ、」
「ここから水が入ってきてる場所を探すのは難しいし、おそらく通れない。」
「どうする?」
「とにかく浮いて奏斗が来るのを待つしかない。」
部屋はおおよそ10㎥くらい。
部屋に水が溜まって1㎥くらいになったのは2分。
だとするとあと20分か。
「まだ時間はあるけどあんまり悠長なことは言ってられないかもね。」
そう言ってるうちにも水は溜まっていき、とうとう部屋の3分の1を超えた。
「あれ、雲雀?」
いつの間にか雲雀の姿がいなくなっている。
もしかしてと思い水に潜ると足を鎖につながれている雲雀がいた。
幸いまだ潜ってあまり時間はたっていないようだった。
あたりに空気を入れられそうなものを探すが、そんな都合のいいものがあるわけがない。
覚悟を決めて俺も水に潜っていく。
雲雀は俺に気づいたようで上に戻るようジェスチャーをした。
どうやら鎖は解除できず、水の中では銃の威力も落ちてしまうため破壊もできないようだった。
だが、オレの持っている暗器ならてこの原理で鎖をゆがませることは可能だろう。
息が苦しいもかもがく雲雀に口づけをし、口の中の空気を分けてやる。
そもまま2,3回吸わせた後、もう一度水面に出て息を吸い鎖を壊しにかかる。
ここを、こうして…。
バキンっと音が鳴り鎖が壊れた。
力を失っている雲雀にもう一度口づけし、水面へ上がる。
「ぷっはぁ。」
「はぁ、はぁ…。ありがと、セラ…。」
だがまだ危機が去ったわけではない。
この部屋から出ない限りは水に溺れてしまうのだ。
こつん、ととうとう頭が天井にぶつかる。
ここまでか、と思ったが扉が何やら動いている。
俺と雲雀は残っている空気を思いっきり吸い込み、そのまま水に潜った。
扉の近くに行くと。小さく穴が開いていた。
おそらく外にいる奏斗があけたものだろう。
そして中の状態も察したはずだ。
カポカポカポ…。
雲雀が息を吐いてしまった。
もう上に空気はない。
急いでひばりを抱き寄せ口の空気を分ける。
ギギギギギ…。
扉が少しずつ開いていく。
部屋の中の水がどんどん出ていき、俺たちも流され部屋の外へ出た。
「‼‼‼ひば‼セラ‼‼」
「たらい‼セラ夫‼‼」
奏斗と凪ちゃんの声が聞こえる。
どうやら俺たちのピンチに来てくれたようだ。
「ゴホ、ゴホ…。俺は、大丈夫だよ…。」
雲雀を探すと横で気絶していた。
「っ‼‼雲雀‼‼‼」
駆け寄り、水をのんでしまっている可能性があるため人工呼吸をする。
「ンぅ…。」
よかった。ただ気絶していただけのようだ。
うすく目を開け、俺に人工呼吸をされていることに気づいた雲雀は固まった。
「んぇ。」
「ふぅ。雲雀、よかった。大丈夫?」
「え、あえ?ん?ん???」
「ひば、緊急時だからしょうがない。」
「えぁ、そっか。うん。へー。」
「完全にわかってないですよ?」
顔を赤くしながら目を白黒させる雲雀が可愛くて何となくキスしてしまう。
「⁉⁉⁉」
ぷしゅぅと音がしそうなほど顔を赤くした雲雀は羞恥からかに涙をためていた。
「かわい。」
「ちょ、セラ夫‼‼あなたなにして…。ってそうでしたね。あなたも酸素が足らなくって脳が働いてないんですね。そういうことにしておきます。」
凪ちゃんからよくわからないフォローが入り、とりあえずその一件は幕を閉じた。
ちなみに敵はその後ぼっこぼこにしてやった。
後日、雲雀がセラフのことを意識し始めて目が合うとすぐに逸らしたり、頬を染めるということが増えてそのままBL展開になっていきましたとさ。
「私的にはおいしい展開ですけどね。」
コメント
1件
?:こちらとしても嬉しい展開だったよ……