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暴力系めちゃくちゃ好きです!
めちゃくちゃ好きです(;_;)
⚠️注意⚠️こちらはnmmnです。
本人様とは一切関係ありません。
含まれる要素:イマジナリー赤目小柳、暴力、睡眠姦
以下本文
サラサラと触り心地が良さそうな灰青の髪を風に吹かれている彼。吸い込まれるように背後から声を掛けると、振り返ってこちらへ柔らかな笑顔を向ける。
「ん、なに?」
緩んだ頬、優しい眼。俺にだけに見せるその全てが愛おしくて大好きだった。
…なんて、目の前に佇む彼を見上げながら思う。
「次言い返したら殴る。いいな?」
「………は、」
自身の痛む頬に手を添えて現実を確認する。
たった今、彼に平手打ちされたのだ。
いや、彼では無い。というより、彼であってはならないと思った。そう思う程、俺の知っている小柳くんは俺の事を第一に考え、宝石のように扱ってくれる人のはずだった。今まで何があっても、絶対に手を上げることはなかったのに。
「なに、いって…」
口を開いた瞬間、腹部に強い蹴りが落とされる。内蔵を抉られるような力に身体が折れ、耐えられず勢い良く咳き込んだ。
「ぅぐッ…、っごほ、げほッ、」
「言う事聞かないからそうなんだろうが」
項垂れている頭を掴まれ、無理矢理上を向かされる。乱暴に髪を握られているせいで頭皮が痛い。目からは生理的な涙がボロボロと零れ落ちていく。
「…良いじゃん、そのカオ」
彼は紅く染まった目を細めたかと思えばぐい、と手首を掴み、寝室の方へと脚を運ぶ。腰を低くして重心を後ろに置き、全身で拒否の姿勢を示していると大きな溜息が耳に入った。思わず身体を小さくし動きを止めるも遅かったのだろう。どすっと首に落とされた衝撃に視界が暗転する。
…お腹が、熱い。
まだハッキリとしない意識の中感じる下腹部の違和感。段々と覚醒してくると、揺れに合わせて快感が襲いかかった。
「んっ♡う、??♡♡っへ、♡なんで、♡」
「お、起きた」
目の前には裸で腰を振る彼。ゆっくりと状況を整理し、自分が今襲われていることを把握する。
「っやだ♡ぬいて、♡あ゙っ♡♡」
脚を固定している彼の腕に手を伸ばすも、ぱちゅぱちゅと肌を打ち付けられる度に身体が反応してしまい、上手く力が入らない。
「ッチ、うるせぇな…嫌がんじゃねぇよ」
短く放たれた舌打ちに肩を震わせ、彼は顔を首元に近付けたと思えばガリッと噛み付いた。肉を抉られる感覚に顔を歪め、遅れてやってくる痛みに全身が強ばる。
「い゙たっ、ぅ♡」
「ん…んま、」
口の周りに着いた血液を舌で舐めとる動作をする彼。自分の知らない彼の姿を見て、じわじわと形容しがたい恐怖へと包み込まれていくのが分かった。
「ほら、ここ好きだろ?」
「ぅあ゙っ♡♡それだめ、っ♡ん゙♡♡」
弱い所を突かれて無意識に中を締め付けてしまう。彼では無い彼が俺の身体を知り尽くしているのがどうも気に食わなくて、有り余る快感に浸りながらも頭の片隅には「嫌悪」という二文字がこびり付いている。
「大好きな彼氏のちんこにこんな吸い付いちゃって」
すり、と下腹部を撫でられ、ぞわぞわと背筋に響いて腰が浮く。
「っや、♡ちがゔ…♡♡ろうじゃなっ゙…♡っお゙♡♡」
「違わねーよ」
ごちゅっと奥を突かれ、あまりの快感に身を仰け反らせて深く絶頂する。シーツを握って襲い来る快感を逃がしたいのに、雑に絡められた彼の手によってそれは叶わない。
いつもの彼以外で感じたくない。そう思えば思う程、律動は速さを増していく。
「ぅ゙♡ぐす、(泣)きらい♡やだぁ゙…(泣)」
思わず口をついて出たその言葉に彼の動きが止まった。
「あ?」
「好きだよな俺の事」
握られていた手が解放され、首へ移動したと思えばぐ、と力が入る。嫌な音を立てて気道が狭くなり、どくどくと自分の血管が波打つ音が聞こえた。
「ひゅ…っぐ、♡♡」
いき、できない、
くるしい
なのにどうしようもなく気持ちよくて。
「っは、顔やば、」
「んむ゙♡♡ぅ♡んぁ゙…♡」
再度動き出し、甘ったるいキスを落とされて舌でドロドロに溶かされる。もう頭は快感しか受け止めてくれず、顔にかかる彼の鼻息でさえ反応してしまう程。チカチカ点滅し始めた視界は徐々にぼやけていき、変わらず揺れる灰青を捉えた後、酸素の回らない脳は容易く意識を手放した。
「ん゙…」
朝目覚めると隣に小柳くんは居なかった。身体を起こしてリビングに行こうと立ち上がろうとするが、思いがけず尻もちをついてしまい目を見開いて驚く。
腰…痛い。
扉の向こうでは音に反応したのかこちらへ歩いてくる足音が聞こえる。
「えぐい音鳴ったけど大丈夫かよ」
開かれた扉から彼が入ってくる。心配そうに見つめる瞳と視線が交わり、俺は何も口にすることが出来ずにその体勢で座り込んだまま。
「ほら。立てるか?」
彼に昨日の姿が重なる。伸ばされた手に思わず目を瞑り、顔を背けてしまった。
「は、……なに、その態度」
「ごめ、ごめんなさい、ちゃんと言う事聞くから、っ」
まくし立てるように謝罪を並べると、顔を隠す形で上げていた両腕を掴まれる。
「待て、一旦落ち着こう?何があった?」
酷い冗談だと思った。あれ程傷付けておいて覚えていない振りをするだなんて。
彼に抱えられて再度ベッドへ座らされ、聞かれるままに質問へ答えていく。その間にも膝上で握る手は震えていて、包み込むように上から重ねられた手にさえ恐怖を感じてしまって。彼の機嫌を損ねないように寝起きの頭をフル回転しながら返答を考える。
でもそれは杞憂だったようで、全てを話し終わると同時に俺は腕の中に包み込まれていた。
「……ごめん」
彼は静かに一言だけ放ち、背中へ回す腕に力を込める。甘すぎないホワイトムスクの匂いが鼻腔を満たして、変わらない優しさに涙が溢れた。
今日はいつも通りの小柳くんだ。
「星導を疑うつもりはないし、言い訳に聞こえるのも承知で言うけど、俺マジで記憶無いんよ」
「…俺がわざとそんなことすると思う?」
頬に両手を添えられ、こつんと額をくっつけ合う。目線を交えると、彼の瞳にはどこまでも綺麗な青混じりの黄色い優しさがあって、昨日の面影なんて少しも残っていないことに気付いた。
彼の問いに否定を返し、安心を求めて唇を重ねると優しく食むようにして応えてくれる。その温かい手で目元を拭われると余計に涙が止まらなかった。
「……こわかった、」
「うん」
「これも、この跡も、ぜんぶ小柳くんのせい」
「……うん」
はだけた服の隙間からわざとらしく痛々しい跡を見せ付ける。肩に頭を押し付けて、許して欲しい、と弱々しい声で縋るように言うものだから、見慣れないそんな姿に思わず笑ってしまう。彼は瞬きを繰り返し、何で笑っているのか分からないとでも言いたい様子でこちらを見つめている。
「いいよ、許す」
頭を撫でて微笑むと、つられて向こうも笑みをこぼした。
結局暴走の原因は分からなかったけれど、この一件で更に彼への想いが強まった気がした。あの日以降見なくなったもう一人の彼が、また俺の元へ姿を現すのは、また別のお話。