テラーノベル
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消えてしまいたいなぁ。
そう漠然とした考えが頭に浮かんではしこりのように残る。
今夜は星空が綺麗だから、記憶の中の私も綺麗に残ったままな気がするから。
嗚呼、日々は美しくて残酷だ。
あっという間に過ぎていくのに、過ぎていった時間を酷く愛おしく感じてしまうから、時間が過ぎるのをとても怖く感じてしまうから。
_このまま時が止まればいいのになんて叶いもしない幻想を抱いてしまうから。
どんなに楽しくても、嬉しくても、辛くても、哀しくても、
世界はずっと廻っていて、止まってなんてくれやしない。
だから私は、私自身を世界にとっていらない存在である、と結論付ける。
酷い扱いを受けている訳でも大切にされていない訳でもない、
ただ全ての人々にとって私が1番でない、それだけの話なのだ。
世界は私を気にかけないし、私も世界に期待しない。
そんな冷めた距離感が少し哀しくて、けど重荷がないということに安心感を覚えてしまう。
なんて私は臆病なのだろう。
人と深い関係を持つ事を酷く恐れるのに、人に嫌われることを恐れてしまう。
人と仲を深める度にお別れの事を考えて、
嫌われたくないからと自分を取り繕って、
私の知らない貴方の1面を見つけてしまう度に酷く喪失感を覚えてしまう。
世界に期待しないなんて真っ赤な嘘を言って心を守ろうとしたって、
心は守れなくて、
いつも新しい傷をこさえて、
それが真っ青な痣になって、
そうやって動脈と静脈は鼓動している。
私は繊細だ。嫌になってしまう程に。
1番大切にされていなくても、
純粋でいられなくても、
_世間一般的に見れば幸福で恵まれている様な生活を送っていると知っていても、
100の幸せを1の不幸が膨れ上がって、心の安定を養分にして大きくなって、
幸せを呑み込んでしまう。
だから私の心は空っぽだ。
幸せをどんなに詰め込まれたって不幸に呑み込まれて幸せが始めから無かったかのように綺麗さっぱり消えてしまうから。
その癖幸せな記憶は鮮明に脳裏に焼き付いて、
その幸せの残骸に酷く縋って、
幸せを欲してしまうから。
そんな、幸せと不幸が巡り巡る繰り返しに疲れてしまったから、
いつか取り繕った化けの皮が剥がれ落ちるのが怖くなってしまったから、
本当の私を見られることがとてつもなく怖いから、
汚い私を周りに見せたくないから、
今日の星空があまりに綺麗だったから、
_消えてしまいたい、って思ったんだよ。
嗚呼、夜が更けていく。
月すら闇に呑み込まれて、私を照らすものはない。
このまま闇夜と混じりあって、1つになって、闇夜に溶けてしまえたら、
どれほどいいのだろう。
朝が来るのは怖いんだ。
また1日が始まってしまうから、
本当の自分が明るみになってしまいそうだから、
明るい君に劣等感を覚えるから、
嘘で塗り固めた私を嘲笑ってるような気がするから、
世界の輪に強制的に入れられそうになるから、
朝が来る前に消えてしまいたい。
そう何度思ったって実際に消えることが出来るほど私には勇気がない、私は臆病だから。
そんな自分が嫌いだ。
臆病で勇気のない自分も、
繊細で傷つきがちな自分も、
幸せを上手く受け取れない自分も、
過去に縋る自分も、
_全部嫌いだ。
だから私は私自身を嘘で塗り固めた。
積極的で勇気があって、
大胆でなにもかも笑い飛ばしくれて、
いつも笑顔で親身になってくれて、
いつも前を向いている、
そんな理想的な自分に !
けどね、もう疲れたよ。
どんなに完璧でいても、
世界は私を見てくれなんかしないし、
都合よく扱われるだけだし、
周りの激情の掃き溜めにされて、
「本当に羨ましい」なんてないものねだりをされてさ。
でも、嘘で塗り固めてた年月が長すぎてもう本当の自分すら分からなくて、
どうしようもないから、行き場の無い感情を昇華しているんだ。
君は私のことをどう思ってるか知らないし、知り合いAくらいに捉えているかもしれないけれど、
私は君のこと_
「大好きだよ。」
ふと、口をついて出た言葉。
嘘で塗り固めた私だけど、これだけは本当なんだよ。
君にはこの言葉が届かないといいな。
君は優しすぎるから。
私、君の前では綺麗な私でいたいんだ。
あわよくば、綺麗な私のまま消えてしまえたらいいんだけどね。
私は臆病で過去に縋ってしまうから、消えるほどの勇気がないし、
本当の私を見られるのが怖いから、自分の素をさらけ出せないし、
君に汚い私なんて見せたくないから、この生き地獄でも必死に必死に取り繕ってるんだよ。
これが「大好き」なんて言えない私なりの I LoveYou で、君に届かないのをいい事に何回もI LoveYou と伝えてきた。
自分でも滑稽でおかしく感じてしまうけど、それくらいでしか愛を伝えれない程私はダメダメだから。
支離滅裂な文章を書き殴っていたら、既にカーテンから日が差し込んでいた。
嗚呼、朝だ。
怯えながらも、カーテンを開ける。
酷く、それは酷く綺麗だった 。
_人生の中で1番だと思える程に。
何故あんなにも忌々しい青空を綺麗と感じたのか分からないし、
何故大嫌いな朝の為にカーテンを開けてしまったのかすら分からない。
これからも何度も消えてしまいたいと思うだろうし、
自分が嫌になるだろうし、
もしかしたら本当に消えてしまうかもしれない。
けど、今日くらいはそんな駄目な自分を認めてもいいのかもしれない。
今日は青空が綺麗だから、
今日くらいは、自分なりに生きてみようと思う。
コメント
11件
好き(*^ω^*) 神作ありがとう👊🏻💞雰囲気とか言葉が素敵すぎる✨
今回も神作だね…!!!! めちゃくちゃ良かったよ!!!! 描写がとにかく凄いし綺麗だし… 言葉選びも素敵だし良い意味で長いし… もう最高過ぎる!!! 夜に色々な事を考えてしまうと 一時的に自分以外を大切に出来る代わりに 永続的に自分が嫌いになるんだよね… そして何度、消えたくなっても 小さなキッカケで生きてみようかな ってなる…リアルな感情で良い…(?) 次回も楽しみに待ってるね!!!!