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こちらかりんごとう様のイラスト、ネタをお借りしております。サムネはかりんごとう様のものです!

knkrあり学パロ

色々注意

御本人様に関係ない





















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈kr視点


kn「…俺、引っ越すことなっちゃったっ…」


「…は、?」


高2の夏、2人で放課後デートと言いながらアイスを食べたわかれ際、彼から告白をされた。


俺と彼が付き合ったのは高1の2月で、まだ半年経ってるか経ってないかぐらいだ。放課後にこのように2人きりになって、俺が告白をした。


「…なんでよ、?俺らっ、まだ遊び足りないよっ、」


kn「…親がっ、病院なっちゃって、その為に遠い所に引っ越す必要があるって、」


「…そっか、」


kn「…おれっ、離れたくない、でもっ、母さんも心配でっ、」


大粒の涙を流しながらそう言う彼。


kn「…だからさ、別れよっ、?」


「…嫌だっ!」


大声を出せばびくっと驚く彼。申し訳ない。だがそんなの誰も望んでいない。嫌だのだ。


「…ここで待ってて!」


kn「ちょ、きりやん?!」



彼を置いて走る俺。あれを渡そう。急げ。彼の気持ちを変えるために。










「はぁっ……はぁっ、…おまたせっ、」


kn「…はっやぁ、なにしてたのさ、?」


「左手出して」


kn「…?はい」


俺はハテナを浮かべる彼の薬指に指輪をつける。つけ終えれば自分の薬指にも指輪をつけ、俺は言葉を発する。


「…本当は、誕生日に渡す予定だったんだけど……これで俺らは離れても一緒だからっ!……別れるなんて、言わないで欲しい」


kn「…っ、ふはっ、こんなんびっくりだわ、」


「…それ、全然本物とかでも無いし、安物だからさ、いつか!大人になったら本物あげるから…!それまで待ってて」


kn「…うん。待ってる。」



彼は夏に相応しい笑顔を浮かべてこう言った。


kn「どぉ?似合う?」


「うん。めっちゃ似合ってる。」


















その会話を最後に彼は引越しをした。場所はとてつもなく遠くて、学生には行ける距離でも時間でも無かった。彼が居ない生活は味気なく、つまらなく感じた。けど、いつでも左手を見れば彼とお揃いの指輪。これだけで繋がれている気がして、幸せだった。


引越しからしばらく経てば彼と連絡も出来るようになり、沢山電話をした。学校でのこと、地域のとこ、友人のこと、そして自分たちのこと。沢山のことを話した。





蝉の声、風鈴の音、綺麗に輝く指輪。そして電話越しの彼の声。








全てが幸せだった。




























あれから2年が経ち、もう俺らは大学生だった。1度、彼と話してもう一度引っ越すかの相談をした。だけど2人とも行きたい大学を決めており、今まで通り遠距離で居よう。となった。


今でも電話は続いていて、指輪もずっと付けている。


そして今俺は新幹線に乗り彼に会いに行っている。


大学生になり、時間ができ、貯金も頑張ったのだ。やっと会える。その嬉しさを胸に指輪を見る。





新幹線の音、乗客の小さい声、綺麗な景色。指輪がキラッと光る。




俺は、楽しみでしかなかった。























俺はやっと新幹線を降り、外に出る。彼もここに来るらしい。


kn「きりやんっ!」


「…!きんときっ!」



人々の声、鳥の声、彼の喜ぶ声。彼の指輪が綺麗に輝く。


俺たちは2年ぶりに再開をした。












それから、俺たちは夜になるまで沢山遊んだ。彼は大人びていて、より魅力的になっていた。指輪も大切にしているようで、とても綺麗だった。


「…そういや、親御さんはどうなった?」


kn「手術を受けて、とりあえず大丈夫。再発するかもだから今でも病院に通ってるよ。」


「そっか……無事なら良かった。」


kn「ありがと。心配してくれて。」


グラスからカランッ、と音が出る。時刻を見ればもうそろそろ新幹線の時間だった。


「…ごめん、そろそろ時間だ。」


kn「…そっか、あそこの信号まで送るよ。」


悲しそうな顔をしながら一緒に歩く彼。


そこまで、沈黙が続いた。


人々の声、歩く音。俺らだけは喋れなかった。



信号まで着けば、もうおわかれ。次はいつなのだろう。それまでに、伝えなければいけなかった。



信号の音、人々の声。彼の切ない声。


kn「…それじゃ、またね」


「うん。また……」


言わないといけない。


「あのさっ!きんとき」


kn「…なぁに?」


優しくそう返す彼。


「次会うときは本物の指輪渡すからっ! 」

kn「…!待ってるっ!」



俺は彼の笑顔を見て信号を渡る。



人々の声、信号の音。





……そして、彼の声とクラクション。



kn「きりやんっ!」




どんっ




人々の声、信号の音、心臓の音。


彼の泣き叫ぶ声。



ぐちゃぐちゃになった指輪、泣いてる彼の顔を見ないように背ける。真っ赤な背景。





指輪、渡せるかな



















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈kn視点


機械の音、外にいる鳥の声、蝉の鳴き声。


目の前には病室で眠る彼。彼は事故にあった。


机の上にはぐちゃぐちゃになった血で錆びた指輪。俺の手には彼とお揃いの指輪。これを、いつも手につけていた。


kn「…ねぇ、早く本物をちょうだいよっ……」











蝉の鳴き声、機械の音、彼の泣く声。


彼は、夏に相応しくない悲しい表情をした。


















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


終わりです!ちょうど2000文字ぐらい!久々に大作な気がします、!


かりんごとう様のイラスト全部神なのでにょた百合好きな方はぜひそちらも見て見てください…!


では!

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