テラーノベル
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麟兎
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#子供
虎神るの🐯✞💛@飽き性
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月曜日、月曜日だ、とは言っても結衣が学校に行くのは来週からなので、結衣は家で留守番すると言っていた、6時半頃、家を出る間際で
「本当にひとりで大丈夫なの?」
と聞いた
「大丈夫だよ、パソコンでゲームしてもいい?」
なんて返ってきた
「やってもいいけど、パソコン使えるの?」
「使えるよ!慣れたもんだよ!」
「Minecraftと、Undertaleは入ってるから、それならやってもいいよ、別のデータでやってね」
「わかった!」
そう言って、パソコンを開き、カタカタカタカタとキーボードを叩いて、ソフトを検索しプレイし始めた
「随分慣れてるね、好きなの?ゲーム」
「うん、物心ついた時からやってたような感じだから」
内心あ…めっちゃ当たりのワールド引いてる…当分食料と家には困らなさそうだな、と思いながら私は家を出た。
いつも通り、押上駅に向かい、半蔵門線に乗って、職場まで向かう、職場の最寄りには幸い14分程度で着くので割とのんびり行けるのだ。
大手町で降りて、職場に向かう途中でふと、いつもは見てもいなかった、可愛らしい雑貨屋が目に止まった、とてもオシャレな文房具があった、帰りに結衣に買って行こう。
職場について、無地の自動ドアを潜る、同僚に軽く挨拶をして、タイムカードを入れて、席に着く、今日も、いつもと変わらず、ただ仕事をするのだ。
昼休み、ふと、結衣のことが気になった、電話でもかけようと思って気づいたのだ、そう言えば結衣にはスマホを買い与えてない、もしも結衣が私だったら大問題だ、割りかし小さな頃からスマホを与えられていた私は、スマホがないと生きていけないといつまでも過言ではない体になっていた。
そういえば、古い携帯をなんと無く下取りに出さず取っておいていた、帰ったらSIMカードだけ変えて、結衣に譲ることにしよう。そう思って、同僚とランチに向かう。
「あそこのラーメン屋行かない?前美味しかったから今度は辛いラーメン食べたい!」
同僚の提案に、私は乗ることにした。
ラーメン屋で、ラーメンを頼み、それを待っている間と、食べている間で同僚とこんな会話をした。
「ねぇ、アンタって確か姪かなんかで、7〜8歳くらいの子いたよね」
結衣ぐらいの子供の扱い方を聞きたくて、私はそう切り出した
「うん、いるよ」
「どういうこと話すの?」
「うちはね〜、割と話すってよりも遊ぶ方が多いかなー割とアクティブだからさ、暇になったらとりあえず公園行ったり、服買いに行ってみたり、ショッピングモールなんかに着いてる遊び場に行ったり、出掛けて遊ぶ感じかなー」
同僚は、思ったより行動力が高くてびっくりした。みんなこんなもんなのだろうか
「遊ぶ、か…なんか私が子供だった頃と違う気がする」
「むしろ、正常じゃね?そっちがインターネットガールすぎるのよ」
なぜか知らないが、バカにされた気になる
「失礼な奴ね、私だって、ちゃんと運動もできるんだから」
「じゃあ、50メートルのタイムは?」
同僚が、軽く嘲るように聞く
「そんなの覚えてませーん」
焦って私がそう返す
「ホントは?」
「…10秒くらい」
「小学生かな?」
「小学生だったら割と英雄でしょ!」
少し的外れにツッコんでやる、こんなふうに冗談混じりに話せるのが楽しくて、私は同僚が好きだ。
「いや君、24歳だよね?てか、なんでこんな話題?そっちゴリゴリのひとりっ子だし、子供と関わることなくない?」
「いやーそれがね…」
私は慌てて口を閉じた、駅で自分の子供を名乗る他人を拾ったなんて、側からしたら意味不明な行為だろう。
「叔母の孫?なんて言うのかなそう言う子と関わる機会が最近増えてさ、いろいろあるのよ」
慌てて答える
「ふーん…まぁ、その子が好きなことを一緒にやってあげるのがいいんじゃない?好きな場所に連れてってあげたり」
「なるほど、ちょっと考えてみるね…あ、そういえば帰り電気屋寄ってもいい?」
「好きにせい」
ラーメンを食べ終わって、店のシステムの都合で久しぶりに現金で支払いをして、お店を出た、電気屋でSIMカードを買って、また会社に戻っていく。
なんやかんやで、仕事が終わった、今日は残業もない、久しく夕方に家に帰れることなんてなかったので、少し嬉しかった。
雑貨屋で、鉛筆とノートと定規と、たぶん使い所がないフワフワのよくわからないボールペンもなんとなく買った、本当に意味分かんないけど、なんか、手元にあると嬉しい、そんなボールペン、ピンクのフワフワが、すごくフワフワしてる
フワフワ、フワフワ
フワフワしながら、また半蔵門線に乗った。
電車内、今日は少し空いていて、端っこの席に座れた、ボールペンを、クルクル回す、ペンが回るとフワフワも回る。
クルクル、フワフワ、クルクル、フワフワ
楽しい、何故かはわからないけど、どうしようもなく楽しい。
結衣と私ように、2本買っておけばよかったなって思う。
押上で降りる、家まで少し急ぎ足、横断歩道を渡って、真っ直ぐ歩いて、また横断歩道、また横断歩道、最後の横断歩道はやたら長くて、信号をよく逃す、でも今日は渡れそうだ。
家の前に着いて、恐る恐る扉に触れる、扉は、ちゃんと引き戸だった、
なんだ、きっとあの日も、本当は引き戸だったんだ、ただの記憶違い、きっと、おかしいことが立て続けに起きすぎていて、疑心暗鬼になっていたんだ、そう思って、ホッと胸を撫で下ろした。
「ただいまー」
「おかえりーー」
ただいま、なんて言うのは随分と久しぶりな気がする、でも、どこか最近言ったばかりの様にも思えるのが不思議だ
「どうなった?」
興味本位で、結衣が使っているパソコンを覗き込むと、いつのまにかダイヤモンドのフル装備と、それよりも上位の素材で作った剣を持っていた。
「発展早!よくそこまでいけたね〜」
「うん、近くに鉄鉱脈とかもある深めの洞窟があったから」
「てか、食料腐り肉じゃん、牛狩りなよ」
「食料どうでもいい派なんだよね」
ふと、今日買ったSIMカードと文房具を思い出した。
「あ、そうそう、これ」
私は小さな袋を広げて、結衣に見せる
「文房具、古そうだったから買っておいたよ、あとSIMカード買ったから私の古いスマホ、結衣のにしな」
「ありがとう、よしっ!編集アプリとYouTubeとIbis paint入れていい?」
「もう入ってるからアカウント変えて使っていいよ」
「了解!」
アプリの好みがやたらと似てる、多分デフォルトで入ってる音楽のアプリで作曲とかしだすだろうなーと勝手に予想した。
「そういば、作り置きしてたやつ、食べた?」
「食べたよ!美味だった!」
「それは良かった」
とりあえず、昨日はベーコンとガーリックとブロッコリーのパスタを冷蔵庫に入れておいた、好評なようでよかった。
ふと、同僚の言葉を思い出す
「ふーん…まぁ、その子が好きなことを一緒にやってあげるのがいいんじゃない?」
たしかに、一理あると思った
「私も、そのワールド入ってやっていい?」
私はそう聞いた
「いいよ、でもうちパソコン2個もあるの?」
「ノーパソある」
私はクローゼットの部屋に向かう、スーツを脱いで、タイツを脱いで、ロンTとスパッツに着替える、帰りにカバンを漁って、ノーパソを取り出し、歩きながら起動する。
「ローカル繋いで?」
「了解」
結衣が一旦ワールドをセーブして、ローカルネットワークを繋ぐ、さぁ、ゲームパーティの始まりだ。
コメント
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第3話、読み終えたわ!結衣ちゃんがめっちゃゲーム慣れしててワロタw マインクラフトでいつの間にかダイヤ装備とか、やっぱ物心ついた時からやってるって言うだけあるね。同僚とのラーメン屋の掛け合いも軽快で好きだわ。フワフワボールペンをクルクル回すシーン、なんでか分かんないけど「楽しい」って思えるの、すごく共感した。最後に主人公が「私も入っていい?」って自然に聞ける距離感、じわじわ来た。次も楽しみにしてる🔥