テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
前作を先に見た方がわかりやすいと思います。
R-18よりのR-15です。
初めて少し喘ぎあり。苦手な人は注意してください🙇🏻♀️´-
初期🌸 → 『遙』 / 原作🌸 → 「桜」
その他キャラ → 「苗字」
当初の設定では原作🌸以外『』となっていますが、今回は初期🌸のみ『』となっています。
──────────────────
「やっ 、 ♡ ぁ゛ ーーー゛ーー!! ♡♡ まてッ 、 まて゛ って ぇ゛ !!! ♡♡♡ あに、 あにきッ ♡ ぅ゛〜〜〜〜ッッ!!!♡♡♡ だめ、 ! ♡だめ ッ゛ ! ふっ う゛ぅう ……!!! ♡♡♡」
『 違うだろ? “兄貴”じゃなくてなんて呼ぶんだっけ? 』
「っ 、やっ゛ 、 〜〜〜〜ッ!!♡♡ わかっだ 、 わがった がら゛ ぁ !!♡♡ にいちゃ、 にぃ ちゃん ゛ッッ!!!♡♡♡ よんだ、!! よん ッ 、 だ からぁ゛あ !!♡♡ ど めて゛ ぇ え゛!!!♡♡♡ ひゅっ 、 ♡ だめだめだめぇ゛ ええ 〜〜〜〜〜ッッ゛!!!♡♡♡」
無意識にキュッと口角が上がる。小さい画面の中では、自分のことをにいちゃんと呼ぶ可愛い弟の姿。 小さい頃は常ににいちゃん呼びだったが、ある時同級のやつに馬鹿にされたらしく、そこから兄貴呼びに変わってしまった。
もちろん、にいちゃん呼びの方がいいと説得したし、同級のやつはきちんと”お話”をしたが、にいちゃん呼びに戻ることはなかった。
ある時、間違えてどろどろに溶かしてしまった時に、にいちゃん呼びに戻っていた。その姿がとても可愛くて、愛おしかったため、その時からはヤる時のみ、に いちゃん呼びをさせるようにしている。
「 ふっ 、 ん゛んッ ………… 」
背後からもぞりと布団が擦れる音が聞こえる。再生していた動画を止め、振り返ると桜が立とうと頑張りつつも、上手く力が入らないのかべしゃりと布団へ沈んでいく姿が見えた。
『 …… ふっ 』
笑い声が耳に届いたのか、桜はバッとこちらを向き、恨めしそうにじとりと見つめてくる。そんなぶすくれた表情も遙からしたらとても可愛らしいものだった。
「 笑゛ってんじゃ、ね゛ぇよ …… 」
『 ふはっ、 声ガラガラじゃねぇか 』
「誰゛のせいだとッ ! げほっ 、 ごほっ …… 」
『 あーあー、そんな酷い時に叫ぶなよ、 悪化すんぞ? 』
今の遙に何を言っても無駄と踏んだのか、桜はそれ以上何も言わなかった。
そんな沈黙を打ち破るように、枕元に放置されていた桜のスマホのバイブが鳴った。桜はそれを確認しようと手を伸ばしたが、それよりも先に遙が桜のスマホを取ってしまった。
「 おい゛!! 勝手゛に取んな! げほっ ! 」
『 ちゃんとスマホにはロックかけろよ不用心だな…… 』
桜とは打って変わって慣れた手つきでササッとチャットを開くと、〖楡井秋彦〗からメッセージが来ていた。 内容としては今何をしているのか、大丈夫なのか、という内容だった。
『 楡井ってやつからきてんぞ、 今何してんのかってよ? 』
「 にれい ……!!!??? お゛い兄貴!! 今何時゛だ!?? 」
『 何時って …… 11時過ぎだが? 』
まずい。 今日は楡井と蘇枋と出かける日で、集合は10時30分であった。30分以上も過ぎているのなら、連絡の1つや2つ来てもおかしくない。
焦る頭を何とか落ち着かせつつも、まずは起きようと腕に力を入れるが、上手く力が入らないせいで身体が支えられず、またべしゃりと布団に落ちてしまう。
そんな様子をつまらなそうに見る遙。自分の知らない奴を桜が見てわかるほど大切にしているのが、心底気に食わない。
『 諦めろよ、仮に立てたとしても声はガラガラ、 足もガクガクだろ 』
「 くっそ゛ …… 誰のせい゛だと思゛ってんだ …… 」
『 俺のせいだな、 だからお詫びとして代わりに休み連絡入れといてやるよ 』
「な゛ ッ!?!? 絶対゛にや゛めろ!! 」
遙からスマホを奪い取ろうと、何とか布団を這いでるが、元々遙の方が何枚もうわてな上に、上手く身体が動かないとなれば、勝敗は火を見るより明らかであった。
桜を華麗に避けながら、スイスイとスマホをいじる。ある程度会話履歴をスクロールで流し見し、何となくの会話構造と関係値をインプットする。 そして簡潔に〖今日無理になった〗とだけ入れてスマホの電源を落とす。
本当は軽く牽制したいところではあったが、そんなことをしては桜に本気で嫌われるため、 今のところはやめておくことにした。
『 ほらほらけが人?は大人しく布団に戻れ 』
「 誰゛がけが人だ! つかさっ゛さとスマホがえせ゛!!! 」
『 もう電源切ったから諦めろ、 ちゃんと休むって入れといてやったから 』
「 余計゛なお世話だ!! ちょ゛っ 、 押すな!! 」
『 わかったわかった、 いい子だからこれ飲んで寝とけ、 俺昼飯買ってくるわ、何かあったら俺のスマホで連絡しろよ 』
桜をぐいぐいと布団へ押し戻し、枕元に自身のスマホと水の入ったペットボトルを置く。 最初こそギャンギャン騒いでいた桜だったが、拗ねてしまったのか頭から布団を被って丸まってしまった。
布団越しにぽんぽんと撫で、そこら辺に放置していたタバコを手に取り、鍵と桜のスマホがポケットに入っていることを叩いて確認し、玄関を出る。
鍵を鍵穴に差し、くるりと回す。ガチャリと音が鳴ったことを確認し、扉を引っ張ると鍵の出っ張りが引っかかりとぶつかりガタンッと音がする。チャイムは壊れているらしいが、鍵は壊れていなくてホッとした。
対して力んでいる訳でもないのに、カンカンとなる階段を降りながら、口にタバコを加え、軽く吸いながらライターで火をつける。
しばらく歩いていると、トサッとなにか物の入ったビニール袋を落としたような音がした。音のする方へ目を向けるとそばかすを鼻筋につけた、たんぽぽの擬人化みたいな男と、眼帯をつけているいかにも胡散臭そうな男が驚いたような顔つきでこちらを見ていた。
たんぽぽは大したこと無さそうだが、眼帯の方はどうも何かしらを齧っていそうで厄介そうだった。
『 見せもんじゃねぇけど、 なんか用か? 』
咥えていたタバコを足で踏みながらギロリと睨むとたんぽぽの方がヒッと声を上げ、眼帯の方が庇うように腕を前に出した。やはり己の勘は当たっていたようだ。
いくつになっても人にジロジロ見られるのは嫌いだ。確かに己の見た目は奇異だ。だが、別に悪いことをしたわけでも、目に付けられるようなことをした訳でもない。
「 さ、桜さん …… 今日は無理って…… なのになんで外に…… ?それにタバコまで…… !! 」
その言葉でようやくわかった。こいつは先程連絡を入れてきていた楡井秋彦であるということを。
そういえば昨夜、楡井と蘇枋という名を呼んでいたような気がする。このたんぽぽが楡井であるのなら、この眼帯は蘇枋だろう。
『 別に、 お前らには関係ねぇだろ、どこで何をしようが俺の勝手だろ? 違うか? 楡井、蘇枋 』
名前を呼べば、2人はピクっと肩を揺らした。やはり、この2人は楡井と蘇枋であっているらしい。
余程衝撃的だったのか、楡井は鯉のように口をはくはくとさせるだけであった。 ただ蘇枋だけは何かを考えていた。
このままでは絶対にめんどくさい事になる。
『 わかったならもういいだろ、 じゃあな 』
「 待って、 君は一体誰だい? そして、桜くんをどうした? 」
ピリッとした重苦しい空気が流れる。楡井はその言葉に驚いて、蘇枋とこちらを交互に見ている。対して蘇枋はこちらを絶対零度の視線で見ており、何時でも動けるように身構えている。
別に弟の真似事をしていた訳ではなかったが、気づかれるのがこうも早いとめんどくさいものだ。
『 別になんでもいいだろ、 そもそもお前らに教えたところで俺に得がない 』
「 ということはやっぱり君は桜くんではないんだね? 」
『 あー、 半分正解で半分不正解ってとこか? 』
「 意味がわからないよ、 ところで俺の質問に答えてくれるかな? 」
『 だから、 答えるメリットがねぇんだよ 、 質問に答えて欲しいなら酒かタバコでも出すことだな、それか… そこの楡井のケツを貸してくれるでもいいんだぜ? 』
まっ、ガキにはできねぇ話だろうけど。
空気がさらにピリつく。 指名された楡井は産まれたての子鹿のように震えているし、蘇枋は楡井を背中に隠しながらこちらを威嚇している。軽く挑発しただけでここまでとは、やはりこいつらもガキだなと鼻で笑った。
「 行こうにれくん、 この人は何を言っても無駄だ、それより桜くんの安否を確認しなきゃ 」
そう言って楡井の手を引きながら桜の家に向かおうとする。鍵は閉めているから入られる心配はないだろうし、桜も潰してあるから玄関までは中々行けないだろうが、万が一、鍵が壊されたりだとか、桜が戸を開けたりだとかがあっては面白くない。
実は今桜は上裸に下着1枚という大変無防備の状態で布団にいる。しかも桜の身体にはびっしりと昨日の行為をほのめかす跡が残っている。桜は自分に無頓着なとこがあるのも相まってそのまま出てしまう可能性が高い。そうなってしまえば本当に面白くない。おそらく、蘇枋の方は桜に好意を抱いている。それもかなり重ための。
『 別にいいが、家は鍵閉めてあるから入れねぇぞ? 』
「 へぇ、 でもそれが桜くんの部屋の鍵である証拠はありませんよね? 」
ポケットに突っ込んでいた鍵を指にひっかけてぶらりとさせるが、それを安易に信じないところを見ると、めんどくさいほどに頭が回るヤツのようだ。
『 ふーん …… じゃあこれなら信じる? 』
先程ポケットに手を突っ込んだ時に同時に電源を入れておいたスマホをおもむろに取りだし、おおよそふざけて変えられたのであろうホーム画面を見せつける。
「 それ 、 桜さんのスマホじゃないですか!?」
「 なんでそれを君が持っているのかな? 無理やり奪ったとかになると犯罪になってくるよ? 」
『 なんでそうなるんだよ、 スマホを託されるほど俺と遥の間には信頼関係があるんだよ♡ 』
己の遥呼びに明らか動揺する2人。 そんな様子に優越感に浸っていると、桜のスマホの着信がなりだした。
画面を見ると兄貴の二文字が表示されていた。
『 もしもし〜 ? 遥? 』
「 おいお前、昼飯買うだけにどんだけ時間かけてんだよ 」
『 お、喉治ってきてんじゃん 』
「 質問に答えろよ!! 」
「桜さん!」 「桜くん!」
「 、 え ? 蘇枋と楡井……? 」
『 ちっ、 電話中は静かにするもんだってガッコーで習わなかったのかよ 』
ギロリと睨むが、今度は怯みもせず続けて桜の名前を呼び続ける。 俺の桜なのに。そうやって腹の奥底からグツグツと怒りが湧き出てくる。
「 …… 兄貴、スピーカーにしてくれ 」
『 はぁ?やだけど? なんで遥の可愛い声をこいつらに聞かせないといけねぇんだ 』
「 かわっ !? 誰が可愛いだ !! てかそうじゃねぇ! 話がしたいからスピーカーにしろってんだよ!! しないってんならもう兄貴とは話さねぇ…… 」
自分で話さないと言いつつも、少ししょんぼりとした声色になるのが最高に可愛くて、意地悪したくなる気持ちもあるが、それで本当に無視されるようになったら生きていけない。
仕方ねぇな…… と舌打ちをしつつもちゃんとスピーカーにし、2人の方へスマホを向ける。もちろんスマホ自体を渡す気は無いため、睨みながらも顎をクイッとさせる。
「 えっと…… 、 わりぃ…… 今日ドタキャンしちまって…… 」
「 いいえ! それより桜さんは大丈夫なんですか!? 」
「 桜くん、 安易に人にスマホ渡したらダメって言ったよね? それにロックもちゃんとかけるようにって言ったよね? 」
「 うっ …… ロックは忘れてたんだよ…… でもスマホ渡すのは別にいいだろ…… 兄貴なんだし…… 」
「「 兄貴!? 」」
信じられないという顔をして、バッと遙の方を見る。本当に失礼な奴らだ。見てわかるだろうに。
「 え、 この人桜くんのお兄さんなの? ただの不審者じゃなくて? 」
『 おい、誰が不審者だ、てめぇの方が胡散臭くて怪しいだろ眼帯 』
「 喧嘩すんなって、 遙は本当に俺の兄貴だ、つか見た目でわかんだろ 」
全くごもっともの意見だ。
それからトントンと話しているうちに何故かみんなで桜の家に行くということになった。昼食に関しては、風邪の時ようにうどんを買ってきていたらしいので、それで済ますことにした。
蘇枋に笑顔で、あなたの分はないですから。と言われた時は少し頭にきた。別に期待してねぇよ。絶対後で仲良く半分こする様子見せつけてやる。そう心に誓った。
──────────────────
一旦終わりです。
大変長らくお待たせしました…… 最後らへん雑になってしまい、すみません……💦
多数のコメントといいねありがとうございました🙇🏻♀️´-
間の双子さくさく🔞ですが、一応私個人のルール?的なもので、🔞は原則フォロワー様限定公開とさせてもらっているため、抜いております。
今のところ双子さくさく🔞を書く予定はありませんが、希望の声が多かったり、フォロワーが増えた場合は新たに双子の🌸(R-18)の枠を作り、そこに書こうと思います。
ちなみに🔞希望の場合はプレイ内容も一緒に言ってくださると有難いです🙏
見て下さりありがとうございました🙇🏻♀️´-
約6000文字
(2025/07/29 23:38:56)
コメント
2件
更新喜びの舞 💃🏻👯♂️ 兄の呼び方には夢と希望と光が敷き詰まってますからね ... 桜くんなら尚更 天に登りそうです😇 幼子2人を守るすお ... イイ 🫠 多分桜君ならスマホにロックかけてもパスワードとか1234とかにしてきりゅさん辺りに変えられてるね( 断言