どうも。
他の話を書かなきゃいけないのに
新連載を出したバカです。
#mtp
#nmmn
ご本人様の迷惑にならないようお願いします。
wki side
俺は今、中学校の同窓会に来ている。
「若井、元気してたー?」
「おっ、久しぶり!」
10年ぶりに仲の良かった友達と
また会えたのは嬉しいが、
一番会いたい人にまだ会えていない。
「……大森のこと探してんの?」
「えっ、なんで、」
「お前ずっと気にかけてたもんな」
と、入り口の方が騒がしくなった。
「おっ、来たんじゃね?」
大森元貴。
中学時代、最初は冴えない男みたいな
感じだった。
二人組をつくる際にいつも余っていたから
居た堪れなくなって、いつも組んでいた。
そのうち 俺に懐いてくれるようになった。
ある日、
「好きな人ができた。 自分磨き
手伝って欲しい」
と言われた。
元貴を応援してやりたい気持ちと、
得体の知れない何かが
俺の中で渦巻いていた。
その感情が、
「恋」だと知るのには 少し時間がかかった。
元貴は髪セットを少ししただけで、
すぐに垢抜けた。
男女問わずクラスの人気者になり、
何人かに告白もされていた。
「好きな人だけ 振り向いてくれないんだ」
「そっか、」
そんな人やめて俺にしなよと言いたかったが
「どうしても諦めきれない」
と言って頑張る元貴を、
応援せずにはいられなかった。
「卒業式に好きな人を呼び出そうと思う」
「そっか、がんばれ!」
卒業式当日。
俺は高熱を出し、卒業式を休んでしまった。
悔しいなぁ。
集合写真に写れないのかぁ。
みんな涙を流してるんだろうな。
……元貴の告白は、上手くいったのかな。
俺も涙が止まらなかった。
元貴の家も、連絡先も知らず、
それから会うことはなかった。
そして10年経った今。
遠目でもわかる、
中学時代に比べて何倍も増した大人の色気。
しかし、顔には幼さが残っていた。
シャツのボタンは全然止まっておらず、
胸元が少し露出していた。
……綺麗だ。
同級生に囲まれ、慌てふためいている。
話しかけるのは無理そうだな。
他の友達のところに行こうとすると、
「若井っ!」
後ろから腕を掴まれた。
「あ、ごめんっ、俺のこと覚えてる……?
俺、大森元貴……」
少し不安そうに俺の表情を伺ってくる。
「覚えてるよ。久しぶり、元貴」
「うん!久しぶり……!」
25歳になっても、俺に懐いていることに
変わりはないらしい。
「どうしたの?さっきまでみんなに
囲まれてたじゃん」
「え、気づいてたんだったら会いに来てよ」
「ごめんごめん」
少し怒ったような顔をしている。
かわいいな。
「あの、一緒に行動しちゃだめかな……?」
「いいよ」
「あ、ありがと!」
二人でグループに混じって談笑した。
元貴が楽しそうだから、俺まで楽しかった。
「あ、もう行かないと。ホテルの
チェックインの時間だ」
「えっ」
「元貴は時間大丈夫なの?」
「あ、俺もチェックインしなきゃ……」
「どこのホテル?」
「あの、デパートの近くの……」
「あれ、そうなの?同じだ」
「え!?じ、じゃあ、一緒に行く……?」
「わかった」
「ほんとに……!?」
みんなと別れて、外に出る。
先程から、元貴がずっと
ニコニコしていて可愛い。
「なんでそんなご機嫌なの?」
「えっ、バレた?内緒……」
「えー」
ホテルで鍵を受け取る。
「あれ、同じ階じゃん。結構近いし」
「えっ、」
「運命だねー」
「うん、あの、若井の部屋に行っていい?」
「もちろん」
お互い部屋に荷物を置いてから、
俺の部屋に集まる。
ベッドに並んで座り、近況報告。
「へー、今は彼女いないんだ」
「うん……若井は?」
「俺もいない」
「そっか」
「あ、そういえば、卒業式に好きな人
呼び出すって言ってたよね」
「えっ」
「告白したの?」
「っしてない、」
「えっなんで?」
「来なかったから……」
「来なかった?呼び出しはしたの?」
「してない……」
「なんで?」
それ以上聞くな。
元貴が可哀想だろ。
心の中でそう思いながら、
俺の口は止まらない。
「……卒業式に来てなかったの」
「そっか……俺以外にも休んだ人いたんだ」
そこまで言ったところで、
元貴に胸を強く押された。
ベッドに倒れ込む。
「なんで気づいてくんないの……どんだけ
鈍感なんだよ」
「え、元貴……?」
この作品、他のより書くのが
難しくて……
少し遅くなるかもしれません。
コメント
2件
うわわわわわ…なぜ気づかないんだ若井さん😢