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目黒「ねぇソル。鱗一枚くれない?」
「なんで」
目黒「あと写真撮らせてっ!」
「無理に決まってるでしょ」
「バレたらどうすんの」
目黒「だって明日から地方のロケあって」
目黒「1週間帰って来れないだもん」
「だからって駄目」
目黒「お願いっ!マジで!」
俺は両手を合わせて頭を下げる
それでも頑なに首を縦に振らないソルに飛び付き
頭をソルの頬に擦り付ける
とても〝アイドルの目黒蓮〟からは考えられない
ファンやメンバーには到底見せられない格好だ
端から見たらただの母親に我儘言う5歳児だ
しょっぴーの事をバブいとか5歳児だとか言うけど俺の方がバブい5歳児なのかもしれない
もう26歳の立派な大人なのに
でもしょっぴーは30歳だから
俺のほうが許される(?)
目黒「お願いっ!鱗も写真も一枚だけっ!」
目黒「絶対の絶対にバレない様にするからッ」
みっともなくお願いする事、数十分
「………分かった、一枚だけね」
とうとうソルが折れてくれた
目黒「ッ!!しゃぁっッ!!」
「うるさい耳元で叫ぶな」
ソルは俺を近くの岩場に上げると
腕から一枚、鱗を剥いだ
その鱗は美しく黒光りしていて
とても綺麗だった
「手、だして」
俺が鱗を受け取った時には
剥いだ場所の鱗は元通りに治っていた
受け取った鱗は思っていたよりも硬く
近くで見るとより美しく輝いていた
「絶対に人に見せない事」
「そして落とさない、無くさない事」
俺は首がもげるくらい縦に振った
目黒「あと写真、撮って良い?」
「…いいよ」
再びソルに飛びつくと
しっかりと受け止めてくれた
目黒「ソルもっと上に上がれる?」
少し鰭が出るくらいまで上がってくれた
鰭も鱗と一緒で美しく黒光りしていた
「乾燥しない内に早く」
自撮りの様に携帯を持つと
目黒「……ソル、笑って?笑」
あまりにも真顔だったので思わず声を掛ける
だけど上手く笑えない様でモニュモニュと口を動かしている
それが可愛くて可愛くて
暫くモニュモニュとしていると
一瞬、表情が柔らかくなったから
その隙にシャッターをきる
目黒「……んふふ」
「そんなに嬉しい?」
目黒「当たり前」
「もしバレたら」
「殺す」
目黒「大袈裟すぎん?」