佐々木「あ!あれは!?」佐々木が見る方向には、トレーニングをしている、ノノノ・ノールの姿があった。
岡本「二年生ながら今年の県大会の優勝校である仙台菊栄のウィングスパイカーとして、日本記録の1マッチ12得点を築き上げた天才スパイカー、ノノノ・ノール!まさか本物だとは…」
岡本達にノールが気づく。
ノール「誰デスか?貴方タチ?雑魚にキョウミはア〜リマセンゾ」
佐々木(雑、雑魚….)佐々木は複雑な気持ちになった。
岡本「やっぱり俺達が招集されたのは何かの間違えなんじゃないか?」
佐々木「ま、まぁ!そんなに気を落とすなって!」
岡本「俺達が雑魚なのは一目瞭然だろ。それに、お前は俺にも敵わないくせに茶々言ってんじゃねぇよ…」
佐々木「なんだと!おバカさんがよ!弱小の第四でイキってんのはお前だろ!」
岡本「んだと!?」
二人の喧嘩を遮るように、ホイッスルが鳴った。
コーチ永井「はい〜!皆さん集合〜!」
二人は顔を合わせて驚いた。それもそのはず、10年前の全国大会で、無名だった小阪桐蔭を優勝に導いた伝説のスパイカーである永井が目の前にいるのだ。
コーチ永井「みなさんに集まってもらったのはほかでもなーい!U-17だ…ここに集まっているのはこの宮城の精鋭、そう。宮城を日本一にさせる者たちだ!」
そう永井はハラに力を入れて言った。
永井「みんなには都道府県大会の成績をもとに3チームに別れてもらう」
……地雷だ。背筋が凍る佐々木。
永井「Aチーム、石川龍!ノノノ・ノール!髙橋大翔!」
…………
永井「Bチーム、木村智!辰野タツキ!立浪茂雄!野茂貞治!」
……………………!!
永井「えーっとね…あのー!弱い方にはなるんですけどね…?うん。Cチーム、佐々木希、野村和真、岸文雄。それじゃあ各チーム、各々のコートに向かうように!」
最悪だ。Cチームとかいう現実を叩きつけられるくらいなら高校で楽しくバレーをすればよかったんだ。野村だってそうだ。あいつも第四中央レベルなんだから代表は辞退するべだったんだ。頭の中で佐々木は思った。
つづく
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