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光と闇の絆
第1章【完璧という名の呪い】
光と闇は溶け合わない
絶っ対に
ねぇ、お兄ちゃん。
もしあなたが光なら私は闇だ。
私と兄は昔から正反対。
兄は昔から愛想が良く友達も多い。
おまけに学力も高く、運動神経抜群で誰に対しても優しいいわゆる「完璧な人間。」
私は、昔から愛想が悪く友達が少ない。
おまけに学力は低く、運動音痴でブスないわゆる「出来損ないな無能。」
両親に私という存在はきっと見えていないのだろう。
そりゃ当然だ、完璧な人間と無能な人間が同じ空間にいるのだとしたら、そりゃ周りは全員完璧な人間を選ぶだろう。
それに、過去にとある事件を起こした私を見てくれる人なんてきっとこの世にはいないだろう。
昔から私は兄の引き立て役な存在で、周りから見た私は空気のようなもの。
昔からずっと色んな人に言われ続けてきた。
「何で翼には出来るのにゆきには出来ないんだ?こんな簡単なことなのに。」
「お兄さんとゆきってホントに似てないよね~、ホントに血繋がってる兄弟w?」
「翼くんの妹さんって聞いて期待してたのに、期待外れだわ。こんなのが妹で翼、可哀想~」
私はこれ以上、人を傷付けたくない。
その思いで、私は今日家を出る。
16年間…16年間ずっと我慢してきた。
でももう心に蓋はしたくない、だから私は今日を持って親にも兄にも周りにも内緒で家を出て、「普通」というなにかを探しに行こうと思う。
「女の子だから。」とか「男の子だから。」とかそういう言葉にももう聞き飽きた。
私は普通に好きなように生きていたい。
???「アンタ1人?」
ゆき「えっ?」
???「ういしょっと、こんな時間に何一人でうろついてんの?家出?」
ゆき「えっと、、、あなたは?」
???「あっ、私?私、りい。よろしく。」
ゆき「りい…さん?よ、よろしくお願いします。」
りい「そんな硬くならなくていいよ~!ホラ!もっとタメでいいんだよ(笑)?」
ゆき「あっ、あぁ…」
りい「アンタ、行く宛ある?」
ゆき「あっ、ありませんけど」
りい「じゃあうち泊まる?親は放任主義だし!」
ゆき「えっ、い、いいの?」
りい「別にいいよ~?ってか誰がダメなんて言うの~?逆に。」
ゆき「あっ、ありがとう!」
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