テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ループN週目だと言うことを忘れていた。
限界突破チャンス!
━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━
ああ、俺の愛しい人よ。なぜ俺の想いに応えてくれないのか。
俺はそれが分からないんだ。itrapped。ゆるしてくれ。
もう、お願いだ。俺が嫌いならそれでいい、嘘でもいいから。手に入れさせてはくれないだろうか?
……俺は、お前の全部が欲しい。表面だけじゃ満足できなかった。そこから皮下脂肪を溶かして、臓器も血管も血液もすべてこわして、そのまま骨まで食べ尽くしたい。
そのくらいお前が好きなんだ。好きすぎて胸焼けがするくらいに。
お前は綺麗だ。その真っ黄色の少しの傷も見当たらない肌も、シミも汚れも一つも無い綺麗な服。
すごくお前に似合っていて、美しいと思うよ。
俺は、最初は。接するだけで満足できていたというのに、なんでこんなにも欲しいのだろう?
「…あ、ぐ、…ッう、……ッチャンス……」
教えてくれ。itrapped。
アイツの左胸を俺は撃ち抜いた。
とろけるように、イチゴジャムみたいな真っ赤なものがアイツの身体を汚している。真っ赤にコーティングされたチョコレートみたいで、いつもとは別の美しさがしている。
「どうしたんだい、スイートハート。」
ダークハートとかけたつもりなのだが、伝わっただろうか?
itrappedの顎をクイッと持ち上げ、涙を舐めとる。
うーん、しょっぱい!塩分は取りすぎていないだろうか?ああいや、さっき甘いものを食べたから相対的にしょっぱく感じているのかもしれないな。
…
ダークハート、そういや俺が砕いたんだっけ。
「チャンス……やめてよ。
…チャンス。 私の話を、きいて。」
アイツはそう突き放す。
「やめろと言われてやめなかったのはトラップドだろ?
それなら、俺も借りを返さないとな。」
「ごめん、本当にごめん。…許して欲しいとは言わない。ただ、謝りたい。」
ああ、アイツの思考が読み取るようにわかる。アイツは自分の命が惜しいだけなのだ。そんなこと少しも思っちゃいない。
俺のことなんかどうだっていいのだ。最初から最後まで気持ちなんてすっからかんの殻。俺だけがコイツを愛していて、コイツが俺を愛していない。
ただ、その真実だけが頭の中で飛び跳ねて主張する。
俺の最後の理性が飛び散ると同時に、 アイツの氷みたいに透き通った、もう赤く染っている王冠が滑り落ちる。
ガチャン、みたいな硬い音がした。
「……――――――――――うそつき」
告発。
魔女狩り――魔女とされた被疑者に対する訴追や死刑を含む刑罰、あるいは法的手続を経ない私刑(リンチ)等の迫害を指す。魔術を使ったと疑われる者を裁いたり制裁を加えたりすることは古代から行われていた。
魔女か否か。それともカードか。
俺は、itrappedの首筋に薬物を打ち込んだ。
殺せなかった。その理由に愛以外は必要かい?
応えは無かった。