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エピローグ『カラフルな恋と、未来のうた』
🌙合宿最終日の夜(全体視点)
リビングには、残り香のような笑い声と、心地よい沈黙が交互に流れていた。
キャンドルみたいな間接照明の中で、6人はそれぞれ、ちいさな“変化”を感じていた。
たっつんは、うりりんの隣に自然と座っていた。
彼の肩が少し触れるたび、うりりんは笑っていた。
じゃぱぱは、ひろくんのマグカップをそっと手渡した。
目が合うと、ふたりとも少しだけ笑って、でも言葉にはしなかった。
なおきりは、背後で眠そうにあくびをするゆあんくんに、毛布をかけてあげた。
ゆあんくんは、素直に「ありがとう」と言いながら、なお兄の腕に寄りかかって眠った。
表面は、いつも通りの「仲良し実況グループ」。
でも、6人だけが知っていた。
この夜、たしかに何かが変わったことを。
朝(じゃぱぱ視点)
目が覚めた時、隣のベッドにひろくんの寝息が聞こえていた。
お互い“何もなかった”顔で眠ってるけど、それでもじゃぱぱは心の中で思う。
(この先、もっと強くなりたいな。グループのリーダーとしても、ひろくんの“好きな人”としても)
それは、静かな決意だった。
朝(たっつん視点)
合宿最後の朝ごはんを作りながら、うりりんが後ろからふいにつぶやいた。
「たっつん、また一緒に曲作ってくれる?」
たっつんは笑いながら答えた。
「当たり前や。次は、恋の歌やな?」
うりりんは恥ずかしそうにうつむいたけど、口元はちゃんと笑っていた。
朝(なおきり視点)
なおきりは、テーブルでパンを食べながら、隣の席で寝ぼけているゆあんくんを見ていた。
「なお兄、眠い…」
「ちょっと早く起きすぎたか」
そう言って頭を撫でると、ゆあんくんは目を細めた。
「ねえ、俺たち、またみんなで旅行行こうよ。
……次も、内緒で手、つないでくれる?」
その言葉に、なおきりは目を細めて微笑んだ。
「もちろん」
🎬そして未来へ
100万人を超えるファンには見せられない、6人だけの関係。
でも、それでもいいと思えるほどに――
彼らの心は、つながっていた。
友情、信頼、恋心。
すべてが“カラフル”に混ざり合った、ひと夏の合宿。
恋が始まったグループは、これからも変わらず仲間であり、そして――
ちょっとだけ秘密を持つ恋人たちとして、ステージへと進んでいく。