未来の貴方へ

📢視点

医者「おはようございます…体調はいかがですか？」

🍍「特に変わったことはないですけど…」

受付では謎の🍍の顔パスで通された

常連、？そんなに長い間この病院に通ってたのか…？

にしては病院の道が分からずスマホ頼りに来たけどな

医者「えーっと、、そこのお連れ様は？」

📢「ぁー、、彼氏です」

別れを切り出されている以上、彼氏を名乗るのは流石に野暮だよなぁ、、と思いながらも咄嗟に出てこなかった

何も話はできてないから納得はしていないが

医者「そうですか…失礼ですが、暇已様の容態はご存知で？」

📢「いえ、何も…」

医者「暇已様、お伝えしてもよろしいですか？」

🍍「、、、ぁ、、はい」

？

こいつさっきから会話の流れワンテンポ遅くね？

医者「…落ち着いて聴いて欲しいのですが、、」

---

📢「記憶、、喪失…？」

医者「はい、、原因は不明でして…現在の治療ではどうにもならないと言った形です」

なんそれ

俺、聞いてないんだけど…

医者「暇已様はつい先日、この病院で記憶喪失になると診断されました。」

「定期検診にはなかなか行かれてなかったのでしょう、、気づいた時にはもう期間は明日に迫っていました」

は、いや(笑

じゃあ何、、昨日のは俺に会いたかったから来たのか？

“分からない”

🍍のついさっきの言葉が脳裏に蘇る

本当に、何もわかってなかったのか…

別れを切り出したのはなんで、、？

俺が最近冷たかったから、、？

その日の夜に突き放したから、？

俺に、、迷惑がかかると思ったから、、、、？

会話の流れがワンテンポ遅れているのは、自分の名前にまだ定着がないから…

医者「暇已様の記憶喪失の形態は少し稀だと思われます…今まで学習してきている内容、、例を出しますと、ご飯の食べ方やマナー、勉学や基本的に人間が備わっている動作は全て記憶しておられらと思います。」

「ですが、ここ近辺の地理だったり人間関係、または自分が誰なのか、何者なのか…そういったことは、昨日全てなくなってしまったかと…」

医者の内容があまり入ってこない

俺がやってしまった罪の重さに

耐えられない

医者「暇已様、、また、何か違和感があったらすぐにお越しください」

🍍「、、、わ、かりました…」

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---

---

🍍視点

📢「….」

🍍「….」

つら、、

一応医者が話してた内容は俺も聞いていたからなんとなく理解

俺は記憶喪失というあまりにも現実味もない病に突然おかされ、つい先日全ての記憶を無くしてしまったらしい…

いや、笑えないんだけど

てかなんで昨日の暇已🍍はこの、、彼氏、？にそのことを伝えなかったのか

伝えてくれていたら朝から謎に俺がおこられることもなかった

というか…この人はどーするんだろう

📢「、、、、俺は紫樂📢…お前の、、彼氏」

🍍「、、ぇっと、、暇已🍍、です」

静かで黙ってりゃ怖くなくてイケメンだな、、、

📢「なぁ、お前が良ければここら辺の地理とか人間関係に慣れるまでは、俺の家で一緒に暮らさない？」

🍍「ぇ、、」

ありがたい

ありがたいけど…📢さんはそれでいいの、、？

だって今の俺は厳密には📢さんが好きだった🍍じゃない

📢さんにどう接していたかなんて分からないから、今の俺の接し方になる

それって、、もう別人なんじゃ…

🍍「….📢さんはそれでいいんですか、？」

📢「ｯｯ、、あぁ(笑」

📢視点

急な敬語はくるものがあるな、、

でま仕方ない

罪滅ぼしだ

🍍には新たな一歩を踏み出して欲しい

人生まだまだ長いんだし、これからを歩んで欲しい

だから、俺を利用しろ、🍍

---

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🍍「ただいま〜、」

📢はしばらく俺の家に住み込むことになった

今は自分の家に帰り、荷物を整理しているところだろう

ひと足先に俺だけ帰ってきた

🍍「、、、」

見た方がいいのかもしれない

何枚もある手紙

俺はまだ1枚目の表紙、、「未来の暇已🍍へ」という文字しか見れていない

一体どんなことが書かれているのか…

机の上にはその手紙と、写真立て

うわ、見なきゃよかったな…

楽しそうに肩を組んで並んでいるのは

俺と、📢さんだった

楽しそう、、幸せそう、、

本当に、ついこの前まではこんな幸せだったんだろうか、、

だめだ

無理だ

俺はこんな風に笑える自信なんてない

📢さんを、、ここまで幸せに愛してあげれる自信がない

俺はこの時の、”俺”にはなれない…

🍍「……..ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

どうしたらいいんだよ

わけわかんない…

なんでこの人の記憶がないの、、？

食べ方とかマナーとか何も分かんなくてよかったのに

📢さんと記憶だけが残れば、俺は幸せだったのかもしれないのに

📢「、、、🍍、、？」

🍍「ぁ、、ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

嘘、ドアの音、気づかなかった…

やば、俺泣いてるのにｯ

📢「、、、思い出してくれようとしたん？(笑)ｷﾞｭｰｰｯ」

📢さんは優しくふわりと笑って、俺を抱きしめてくれた

この人、こんなに優しく笑えるんだ、、

あぁ、やめてくれ

優しくしないで

いっそのこと捨てて欲しかった

📢「大丈夫大丈夫、、無理しなくていいから」

🍍「、、ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

いつでも捨ててくれていいからね、📢さん

次回♡2000