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低身長症

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低身長症

3 - 第3話

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2024年06月01日

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事務所に黒い封筒が届いた。

たくさん、黒い封筒なら来ている。

だが、その封筒には「榊 由真」と名前がある。「由真」だ。

中には椅子に縛り付けられた阿部の写真。手紙もある。

目黒と結婚したい。

そしたら阿部は帰すと。

事務所も、グループも唸ってしまう。

要求はのめない。

だが、それでは阿部が戻って来ない。


警察は、「榊」の名前から家を捜索し始めた。

榊家の洋館は全部で3つ。

「榊 恭二」という人物の持ち物だ。

そのどこかに阿部がいる。

「榊 恭二」も低身長症だ。

およそ、1メートル20センチくらいだろう。


父親は知らなかった。

娘のしたことを。

洋館の写真を見せて、場所を聞く。

警察が向かう。

阿部は無事だといいが。

目黒は、自分が何も出来ないから悔しい。


警察が向かった洋館には誰もいなかった。

場所を移動したのだろうか?

まだ2つある。

警察は二手に分かれて捜索し始めた。


その頃、阿部と由真はホテルにいた。

由真はスィートルーム。

阿部はセミスィートルームだった。

部屋なんかどうでもいい。

暑苦しい大男を何とかしてほしい阿部だった。

部屋には阿部の他に大男が2人いる。そんなに広くないのに鬱陶しい。

由真がやって来た。

阿部の携帯を差し出し、目黒に来るよう電話しろと言う。

阿部は断る。次の瞬間、頬に鋭い痛みが走る。

手をやると、血が付いていた。

由真は、カッターを持っていた。


由真ー電話するまで、何度でも切るわよ。

阿部ー目黒を呼んでどうするつもり?

由真ー最初はお茶でも飲んでお話しようかしら。

阿部ーそれで、俺は帰してもらえるの?

由真ーめめが連絡先を教えてくれて、次に会う約束してくれるならね。

阿部ー・・。

由真ー口約束だけじゃ信用できないから、あなたの家をうちの者に見張らせる。おかしなことしたら、もう一度あなたには家に来てもらう。

阿部ー目黒は約束は破らない。

由真ーじゃあ、デートでもしようかしら。


笑いながら阿部に携帯を渡す。

阿部の頬からは血が流れている。

首を振って断る。

また頬に鋭い痛み。

ジーンズに血が落ちる。


由真ーかけなさい。

阿部ー・・。

由真ー綺麗な顔にまだ傷を作りたい?


阿部は携帯を受け取る。

目黒に電話をかける。


阿部ーあっ、目黒?

目黒ー亮平くん!

阿部ーあのね。

目黒ー無事なの?

阿部ーうん、聞いて。◯◯ホテルに来て。そこのスィートルームで待ってる。

目黒ーホテル?今そこにいるの?

阿部ーうん、目黒に会いたいんだって。

目黒ーすぐ行く。

阿部ーあっ、警察連れて来たらダメだから。

目黒ー分かった。


阿部は電話を切る。

由真が取り上げる。


由真ーお利口さんだったから、傷の手当てしていいわ。

救急箱を持って来てあげる。

阿部ーそりゃどうも。


大男が救急箱を持ってきた。

阿部は2本の傷痕にガーゼを当てテープで止める。

目黒が見たらきっと由真に怒るだろう。

けど、目黒が来る時、阿部は会わせてもらえそうにない。


由真の部屋のチャイムが鳴る。

目黒が来たのだ。

小学生の女の子が出迎えたと思ったが、この人物が犯人だ。

部屋に阿部はいない。


目黒ー阿部は?

由真ー隣の部屋にいるわ。

目黒ー返してもらおうか。

由真ーお茶にしましょう、ケーキもあるわ。

目黒ー阿部を返して・・

由真ー黙りなさい。阿部を返して欲しかったら言うこと聞きなさい。

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