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付け回しに促され、スライムボム《テイムした魔物》の席に戻ろうとするってえと、何やらスライムとゴブリン《店長》が揉めている。何事だろうか……
―――きっとクレーム《言いがかり》だな。
「だから僕は彼女《いちか》を連れてもう帰るって言ってるんだ!! あんなにあっちこっち働かせて可哀そうじゃ無いか」
―――いや…… それが私の仕事だし、何言ってんだ此奴《こいつ》
「もう、彼氏として我慢できない!! 」
―――おい、誰が彼氏だって?
聞き逃せない単語が出て来たぞ、どうやら流行り病《思い込み》が発病したようだ。店だけの関係で、よくもそこ迄、脳内で発展させられたもんだ全く。まぁ犯罪心理に近いのかもな、少し危なげと認知しておこう。
「失礼ですがお客様、いちかとはお付き合いされて居るので? 」
「あっ、当たり前の事聞くな、じゃなきゃこんな店来るわけないだろ? 」
―――さて店長、どう処理するかお手並み拝見……
「作用で御座いましたか、大変失礼致しました。それでしたら、彼氏様であるのならば尚の事、彼女のお仕事を邪魔されては当店と致しましても困り果ててしまいす。彼女は当店でも活躍されているキャスト《冒険者》ですし、彼女の笑顔《戦術》を楽しみに来店下さっているお客様《魔物達》も多いのですから」
「ぬっ……」
「ご親族様の急用であれば検討せざるを得ませんが、彼氏様という事であればご期待には添えかねます。ご理解頂けませんでしょうか? 此処は彼女の職場なのです」
「チッ!! わっ、わかったよぅ 仕方ない…… 」
―――スキル女神の癒し発動……
「怒らないで。私の為に有難う、お席に戻ろ」
甘く手を絡ませ、恋人繋ぎで体温を伝える。
「うっうん…… ごめん余りにも…… 」
「分かってる。ごめんね寂しくさせちゃって」
「いちかさん! すみませんお願いします」
「…… 」
おいマネージャ……
お前ポンコツか⁉