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📛 「 俺 に 息 子 さ ん を 下 さ い 」
📛 VS 💣
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「立花せんぱーい」
「喜八郎、どうした?」
「僕、久々知先輩とお付き合いすることになりましたぁ」
「っ?!?!」
気まぐれで猫のような後輩によって落とされた爆弾で、不覚にも私はお茶を吹き出してしまった。
「急にどうかしましたかぁー?」
不審そうな視線をこちらに向けながらも、手拭いを渡してくれる後輩に感謝を述べ、本題に入った。
「久々知と話をしよう。」
「はい??」
― ❤︎ ―
「―と、いうわけでしてー、久々知先輩、作法委員会室まで来ていただけませんかぁ〜?」
「ごめん喜八郎…、すっごくそれ行きたくないんだけど……」
少々痛む頭を押さえ、そう言うと、喜八郎は不思議そうに首を傾げた。
「なんでですかぁー?大した話じゃないと思うんですけど…」
「喜八郎にとってはね……、」
さて、ここで軽く自己紹介をさせて頂くと、俺は五年い組火薬委員会委員長代理である久々知兵助だ。
俺は少し前から、目の前の彼、綾部喜八郎と恋仲としてお付き合いをさせていただいている。
ただ今俺を強く悩ませている問題とは、喜八郎の所属する、作法委員会委員長である六年い組の立花仙蔵先輩から直々にお呼び出しを頂いてしまったことである。
やばい。めちゃくちゃやばい。絶対に「うちの喜八郎を何誑かしてくれてる?」みたいな内容だろ…、
別に付き合っていたのを隠していた訳では無いのだが、言う機会を無くし続け、今に至る。弁明させて欲しい。何も、隠していた訳では無いのだ。言う機会が無かっただけ。しかし、そんな言い訳が通じるような御方ではない。
「はぁ……」
「さ、早く行かないと立花先輩が怒っちゃいますよー」
喜八郎の言葉に、さらに溜息が零れた。
― ❤︎ ―
事態は、立花先輩がお茶を飲みきった頃に変化し始めた。
「ところで、久々知は喜八郎と付き合い始めたようだな。どうだ?何か困っていることは無いか?」
「特に無いですね……、 俺の方こそ、喜八郎に迷惑をかけてしまっていないか心配なくらいです。」
そう言って、立花先輩と二人乾いた笑い声をあげた。
「そうかそうか。因みに、久々知は喜八郎のどんなところを好きになったんだ?」
きたきたきたきた。この問で転けたら、喜八郎の恋仲の座は無くなると言っても過言ではないだろう。ここは慎重に答えていかなければ……。
「やはり、自由なところですかね。自分には無い自由奔放な喜八郎の様子に惹かれました。」
「ほうほう、そうかそうか。」
目を細めて笑う立花先輩。
その御顔はとても綺麗で、それでいて何処までも恐ろしく、上級生の怖ろしさを身に沁みて感じるものだった。
「時に、御前らは何処までいったのだ?接吻はすでにしたのか?」
「はい??」
― ❤︎ ―
「久々知は面白いやつだな、喜八郎。彼奴は真面目だし、忍者としても優秀だ。離すんじゃないぞ。」
「久々知先輩って面白いですかねぇ?まぁ、こちらとて離す気はありませんが。」
立花はそんな後輩の答えを聞いてふふ、と笑みを零した。
この後輩を誑かすなど、どのような手を使ったのかと疑問に思っていたが、存外誑かされたのは相手側だったようだ。
何にせよ、この猫のように自由奔放な後輩が拠り所を見つけられたのは僥倖だ、と立花は目を細めて笑った。
リ ク あ り ま し た ら お 待 ち し て お り ま す 。
尚 、 コ メ ン ト に 書 か れ る 際 は 、 cp を お 書 き 下 さ い ま せ 。
親 ( 今 回 で 言 う 仙 様 ) を 指 定 さ れ る 場 合 は 、 そ の 御 名 前 、 そ し て ど ち ら の 親 役 な の か も 書 い て い た だ け る と 幸 い で す 。
主 の 地 雷 ↺ 文 仙 ㄘゃん
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