【設定】
しろせんせー×まちこりーた
恋愛要素あるか微妙ですか恋愛ではあります。
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《お客様は、神様ですから》
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💚「お客様は神様ですから」
彼女はよくその言葉を口にした。
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しろせんせーside__
💙「…………………………」
カランコロン、と心地の良い音がなりドアが開く。
オシャレなカフェが立ち並ぶ道からは少し外れたところにあるこじんまりとしたカフェ。
ショートケーキにモンブラン。
店主の入れる紅茶は常連に人気のもの。
疲れた時の癒しの場。知る人ぞ知る穴場。
俺の癒しはいつもこのカフェ。
…………いや、正しくは違っただろう。
💚「いらっしゃいませ、白井さん」
そう彼女が軽く微笑む。
このカフェの店主。翠野まちこ。
常連からはいつも「まちこさん」と呼ばれている彼女。
……俺がこの店に来る理由は、彼女なのかもしれない。
💚「ご注文いかがいたしましょうか」
💙「じゃあ…いつもの、で」
💚「分かりました、紅茶とカステラですね」
そう言って彼女が戻る。
ウルフカットのその髪は清楚な雰囲気からは離れて少し深めの緑色。
大きくぱっちりとした目は例えるなら、そう……アメジスト。
💙「…………………………」
小さくポケットのスマホが震える。
取り出して画面を開いてみればそこには大学の友人からの連絡。
💛【おーい??告れた??ww】
💖【あの美人店主でしょ?!】
❤️【せんせーには勿体ないなぁww】
💙(コイツら……、、💢)
一応話しておくが、俺は彼女が好きな訳では無い。
恋愛感情ではなく……そう、単なる憧れ、憧れだ。
同じくらいであろう年齢で店主という立場。
それをやってのけることに憧れを持っているだけ。
💚「お待たせしました、紅茶とカステラです」
💙「っあ、ありがとうございます」
彼女のことを考えていた最中にやってきた本人。
彼女が去ってふぅ、と一息。
と、カランコロン、と音が鳴りドアが空いた。
♡「っあ”ーーつっかれたわぁ〜、、」
♡「マジでアイツうっざいw」
♡「それなww」
こんなことを他人が言うのもなんだがこのカフェの雰囲気とは打って変わって少し……騒がしい高校生。
そのまま出てこようとするまちこさんを待たず勝手に席に座る。
💚「…ご注文いかがいたしましょうか」
♡「んぉ〜美人、連絡先くださーい!」
💚「…ご注文を、お願い致します」
軽く微笑む彼女。
……反論くらい、したっていいだろうに。
♡「ごちゅーもんはおねーさんですww」
♡「うっわお前きもww」
💚「…お客様、他のお客様のご迷惑になりますので、お静かにお願いいたします」
♡「はぁー?俺らお客様じゃん、」
💚「…他の方もお客様ですので、」
♡「だーかーらー!おねーさんがLINEくれたらいいだけなんだけど?てかお客様は神様って言うじゃん」
♡「お客様に敬う気持ちとかないわけ?」
自然と、足が動いた。
💙「黙っとけ、」
♡「は?」
💙「お客様は神様?それはお前らが言う言葉じゃないやろ」
💙「…まちこさん、店側が言う言葉や」
♡「…めんどくさ、」
♡「帰ろ、」
そう言って高校生が立ち去る。
瞬間、どっと自分の体を襲う疲れ。
💚「…申し訳、ございません」
彼女が頭を下げる。
大丈夫、そう口にしたかったが、出てきた言葉は違った。
💙「…なんで、反論しなかったんですか」
💚「?」
💙「さっき、……貴方には、反論する権利があった」
そう言いながら先程高校生が蹴っていったテーブルを見つめる。
彼女もそちらの方に目を向け、口を開いた。
💚「…お客様は、神様ですので」
💙「……いっつもそれ言ってますよね、」
💙「……苦しく、ないんですか」
周りに人もいるというのに、俺の口は止まることを知らなかった。
なにやってるんだ、これじゃ、さっきの高校生と同じだ。
💚「…苦しそうですか?」
💙「え?」
💚「苦しそうに、見えますか?」
💙「……いえ………」
💚「苦しく、ないですよ」
💚「白井さんみたいなお客様がいらっしゃるから、苦しくないです」
そう、彼女が微笑む。
悔しいが、頬が暑くなる。
💙「…俺は、貴方みたいになりたいです」
💚「……白井さんなら、なれますよ、」
また、彼女が微笑む。
悔しくても、思ってしまう。
__いつか、貴方の横に並びたいです。
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💚「…なんてことあったねぇ…」
💛「そうなんすか、」
❤️「これ美味し、作り方教えて欲しいです」
💙「悪い、企業ひm」
💚「いいですよ」
💙「え?、」
💚「裕太のお友達なら、大丈夫」
💜「もーお姉ちゃんはすぐ人の言うこと信じる…」
💜「私は白井さんのことも信じてないから」
💚「裕太の前で言わないの、」
💙「はは……w大丈夫、w」
💖「てか、なんでまちこさんはせんせーと付き合ったんですか?」
💚「んー、、難しいですけど…」
💙「まちこ?」
💚「ごめんって、w」
💚「…何より素敵なお客様、だったからですかね」
💙「…………やっぱまちこはすげぇわ」
💚「えぇ?w何がw」
💙「…俺は、貴方みたいになりたいです」
💚「……!」
💚「……裕太なら、なれるよ、」
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めんどくさい客書くの大変でしたが「お客様は神様」という言葉を使ったお話が書きたかったので作りました。
そして新作出ました。しろまちです。
プロフから飛んで見てみてください。
𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮 𝐟𝐨𝐫 𝐰𝐚𝐭𝐜𝐡𝐢𝐧𝐠.
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