jkside
腕の中で素直に眠ってくれた彼を母屋へと運ぶ
御法度だと知っていた
貴族ですらも入ることを許されないこの神聖な母屋に、
ただの宮使いの1人にすぎない者を入れることなど。
気づかれたら、
僕ではなくジミンが、
僕に無理やり連れてこられただけの彼が、
命を奪われることになるのは明白だった
でも、衝動を抑えられなかった
衣の香りを吸って、くたりと力が抜けたジミンを見た時、
僕は彼を自分の思うがままにしたくなった。
だから抵抗できないように目を塞いだ
それなのに、彼は甘えるように自分に体を預けたのだ。
何故彼がこんなにも無防備なのか分からない
たった2回会っただけの者に、
あっという間に体の自由を奪われたというのに、、、
そんなことを考えている間に、僕は彼をとうとう、自分の寝床へ連れてきてしまった
襖で囲まれた部屋の中は、家臣がつけておいてくれたであろう、1本の小さなロウソクの光が、枕元でゆらゆらと揺れている。
誰にも見られなかったのだけが救いだったか。
相変わらず静かな寝息を立てて眠り続ける彼を
そっと布団の上に降ろした。
そのまま彼の着物の紐を解き、白袴の小袖一枚にすると、それまで覆われていた彼の身体が、
なんとも扇情的で、中性的な、華奢な体つきをしていることに気づく。
🐰「っ、、、」
こうなってしまうことは、最初に彼が笛の音に引き寄せられてきた時から、決まっていたのだろうか
それを見た僕は、少しの自制のかいなく、
自分も小袖一枚の姿となり、無防備に眠るジミンの上にそっと覆いかぶさった
🐣「ン、、、、、ンン、」
手首をとって、押さえ付けるように体重をかけたから驚いたのか、彼が少し呻く。
起きる、、と察した僕は慌てて彼の口に、手を覆いかぶせて塞いだ。
🐰「ジミン、、起きたかい?」
🐣「ンム、、、ン、、」
目覚めた途端に、目の前が真っ暗で、手で口を塞がれていたなど、戸惑うのも当然。
見えない周りを怯えたように探る彼に話しかける
🐰「意識が朦朧としていたから、強引に連れてきてしまった。痛いことはしないから。
どうか抵抗しないで。」
僕の声を聞いた途端、
あろうことか再びジミンは、安心したように強ばっていた体の力を抜いた。
その姿を見てまた腹の奥がずくんっと揺れる
🐰「大きな声をあげないでくれるね?頷いてみせて。」
素直にこくんと頷くジミン。
🐰「手を外すよ、、」
そっと、口を塞いでいた手を離すと、
🐣「うえさま、、、」
可憐な声で、小さく囁いた。
🐰「僕はグクだ。ジョングク。
僕をグクと呼んで、、ジミン。」
戸惑った様子を見せる彼。
たった2回あっただけの、この国の長に、押し倒され、名前で呼べと言われる。
混乱するのも当然だ。
🐣「しっ、、しかし、、」
🐰「私の言うことが聞けないのか?」
できるだけ優しく、でも権威を振りかざすように言うと、彼は少し怯えたように首をすくめてみせた
目を塞がれている彼が、逃げられるはずもなかったが、身動きすら取れないようにぎゅっと手首を握って押さえつけた。
🐰「ほら、、呼んでみせて、、?」
しばらく沈黙が走り、
彼が観念したようにふっと息をついた
🐣「グク、、、?」
長いこと誰からも呼ばれることのなかった自分の名前は、
彼の綺麗な声で呼びかけられるだけで、聞いた事のない、素敵な響きに聞こえた。
🐰「よくできたね、、ジミン。」
たまらない歓喜に、無理やり口付けをしようとした瞬間。
🐣「はっ、、、!!」
微かに人の声と、衣擦れの音が、すぐ横の廊下から聞こえ、
ジミンは息を飲み、
見えない目を、その音の方に向けて怯えた。
襖から明かりが漏れるといけないから、ふっとろうそくの火を消し、
再びジミンの口を手で塞ぐ。
🐰「見廻りだ。
ここには入って来ないから安心しなさい。
声をあげなければ大丈夫。落ち着いて。」
更新できてなかったけど、私この話の世界観大好きなんですね。
ということで気まぐれ更新失礼しますよ((
コメント
7件
読んでいるとまるで映画を観ているような感覚に陥りリアルに音と映像が浮かんできます。 キャスティングも衣装も最高です! すべてが美しくて大好きな作品です✨✨ 更新ありがとうございます✨✨
わぁぁぁぁぁ😭 好きですぅぅぅぅぅぅ!♡♡ この物語大好きです! 主さんのストーリー全部大好きです! これからも無理せずに投稿してくださいm(_ _)m 応援してます!
こちらの作品には初コメかもです☺️勇気が出ず、こちらもずっと拝読していたのにコメントできずにいたので💦 この世界観、私も大好きなんです…情景豊かで、空気が澄んでいる気がして、品のある2人がまた美しく☽・:*笛ということで、音まで想像する耳も楽しくて。また気が向いた時には、ぜひ更新お願いします🥰