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#創作百合
⭐︎ひろ⭐︎
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#創作百合
⭐︎ひろ⭐︎
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好きなところ、何個ある?
スタジオの休憩中。
他のメンバーはそれぞれ飲み物を取りに行ったり、鏡の前で振付を確認したりしている。
ナオコは壁際に座ってペットボトルの水を飲みながら、さっきまでの練習動画をぼんやり見返していた。
その隣へ。
モモカが、何となく座る。
モモカ
「ねぇ、ナオちゃん。」
ナオコ
「なん?」
モモカ
「コハルの好きなところ、どれだけある?」
ナオコ
「え?
急に??」
モモカ
「いっぱいあるのは分かる。笑
分かるけど。
実際、どんだけ言えるのかなって素朴な疑問。」
ナオコ
「…………。」
モモカ
「何その顔。」
ナオコ
「いや。
どこから言おかなって。」
モモカ
「もう始まる準備してるじゃん。笑」
ナオコは少し姿勢を正す。
なぜか。
軽く咳払いまでした。
ナオコ
「……じゃあ。
言います。」
モモカ
「はい。」
ナオコ
「まず顔可愛いやろ。
笑った顔も可愛いし、笑う時にちょっと目細なるのも可愛いし、めっちゃ楽しそうな時は口大きく開けて笑うのも好きやし、照れた時すぐ顔赤なるのも可愛いし、怒った時ちょっと頬膨らむのも可愛いし、真剣に考えてる時眉ちょっと寄るのも好きやし、ダンスしてる時の目めっちゃ綺麗やし、普段明るいのに仕事入った瞬間めっちゃ集中するところも好きやし、身体の使い方綺麗やし、ジャズとかコンテンポラリー踊ってる時ほんま見惚れるし、でもHIPHOPも普通に踊れるし、身体能力高いし、努力してんのを努力してますってあんま見せへんところも好きやし、基本ちゃんと基礎からやるところも好きやし、できひんことあったら悔しそうにして次の日には練習してくるところも好きやし、歌ももっと上手くなりたいってずっと言ってるところも好きやし、メンバー全体の見え方まで考えてるところも好きやし――」
モモカ
「待って待って待って!!!」
ナオコ
「まだ仕事面やで?」
モモカ
「カテゴリー分けされてるの!?」
ナオコ
「そらそうやろ。」
モモカ
「怖い怖い。笑
じゃあ続けて。」
ナオコ
「あと、いっぱい食べるところ好き。」
モモカ
「急に生活感。笑」
ナオコ
「ご飯美味しそうに食べんねん。
あれ見てたら作った側も嬉しいやろ。
何食べたい?って聞いたら候補三つくらい出して全部食べたそうな顔するし、オムライスとハンバーグ迷ってたらほんまに世界の終わりみたいな顔するし、カップ麺見つけた時のテンションも可愛いし、朝ご飯作ってくれるところも好きやし、最近きゅうりの糠漬けハマってるのも可愛いし、買い物行ったら生活費ちゃんと考えるし、私が欲しいもんあっても一回ちゃんと一緒に考えてくれるし、サブウーファーの時も最初私のためやったのに途中から自分も欲しくなって『私も欲しい』って言ってくれたのめっちゃ嬉しかったし――」
モモカ
「止まらない、止まらない!笑」
ナオコ
「次、家の話やで?」
モモカ
「まだ!?」
⸻
ナオコ
「家やったら、疲れた時に私んとこ来てぎゅーしてくれるの好きやし、ソファ座ってたら脚の間に入ってくるのも好きやし、バックハグ受け入れてくれるのも好きやし、寝る時ちゃんと隣おるのも好きやし、私がほっぺにちゅーお願いしたら文句言いながらしてくれるのも好きやし、反対もって言うたら結局してくれるのも好きやし、私がしょんぼりしたらめちゃくちゃ弱いのも好きやし、でも甘やかすだけやなくてダメな時はダメって言ってくれるのも好きやし、私が馬鹿なこと言うたら普通にバカって言ってくるのも好きやし、どスケベって言われるんはちょっと納得いってへんけど――」
モモカ
「そこだけ異議申し立て入るんだ。笑」
ナオコ
「だって印象が強すぎるやん。」
モモカ
「続けて続けて。笑」
ナオコ
「あと、優しい。」
モモカ
「急に一言。」
ナオコ
「でも優しいって一言で終わらへんねん。
誰か困ってたらすぐ動くし、メンバーのことめっちゃ見てるし、明るくしてるけど人の空気ちゃんと感じてるし、自分がしんどくても先に周り気にする時あるし、そこは心配やけど好きやし、モモちゃんとかジスにはちゃんと弱いとこ見せられるようになってきたのも良かったし、私にはもっと甘えてくれるようになったし、前より『寂しい』とか『抱きしめて』とか言ってくれるのも嬉しいし、我慢せんで言ってって私に言い続けてくれたくせに自分も我慢する時あるのは似た者同士やなって思うけど、結局ちゃんと話して戻れるところも好きやし――」
モモカの顔から。
笑いが少し消える。
ただ。
止めない。
ナオコ
「私が欲しいって言うた時、重いって思わんで受け止めてくれるところも好き。
リング欲しいって言うた時も。
温泉行きたい時も。
車欲しい時も。
触れたいって言う時も。
何でも私だけの欲望にせんと『私も』って言ってくれる。
あれ、ほんま救われんねん。
私、昔から欲しいって言うのちょっと苦手やったから。
コハルがちゃんと信じてって言ってくれるの、好き。」
モモカ
「…………。」
ナオコ
「あと、私の過去の場所見たいって言ってくれたんも嬉しかったし、お母さんと弟にちゃんと自分の言葉で挨拶してくれたんも好きやし、先の未来を一緒に見ていられる人って言ってくれたん、あれ一生忘れへんと思うし、私の家族の前で緊張してんのにちゃんと話してくれて、帰り道に最高の家族って言ってくれたんも嬉しかったし――」
モモカ
「……ナオちゃん。」
ナオコ
「ん?」
モモカ
「今、何個目?」
ナオコ
「数えてへん。」
モモカ
「私も途中で諦めた。笑」
ナオコ
「まだあるで?」
モモカ
「あるんだろうね!!!笑」
ナオコ
「髪も好きやし。」
モモカ
「続いた!!!」
ナオコ
「黒の強いウェーブも好きやし、ストレートも好きやし、前髪あるのも好きやし、仕事で髪型変わるたび可愛いって思うし、香水の匂いも好きやし、手も好きやし、リング付けてる右手も好きやし、運転してる横顔も好きやし、真剣に運転してる時普段よりちょっと大人っぽく見えるところも好きやし、でも降りたらいつものコハルに戻るのも好きやし――」
モモカ
「助手席争い思い出して、圧出さないでね?」
ナオコ
「今出してへんやろ。」
モモカ
「ちょっと出た。」
ナオコ
「……あと。」
モモカ
「まだ。笑」
ナオコ
「私のこと好きなところ。」
モモカ
「…………。」
ナオコ
「それが一番好きかもしれへん。」
モモカ
「うわぁ。」
ナオコ
「何その反応。」
モモカ
「急に最大火力ぶっ込んできた。笑」
ナオコ
「だってほんまやもん。
私がコハル好きなんは当然として。
コハルも私のこと好きってちゃんと分かるのが嬉しい。
言葉でも。
顔でも。
行動でも。
家帰った時も。
仕事終わった時も。
別々の仕事の日にチャット返してくれる時も。
私が迎え行こかって言った時に頼ってくれる時も。
私のことちゃんと選んでくれてるって分かるから。
……そこ、好き。」
モモカ
「…………。」
少し間。
モモカ
「……砂糖吐きそう。」
ナオコ
「なんでやねん。」
モモカ
「聞いた私が悪かった。
素朴な疑問の答えじゃない。
愛の論文だった。」
ナオコ
「まだ結論言ってへん。」
モモカ
「結論あるの!?」
ナオコ
「ある。」
モモカ
「どうぞ。」
ナオコは少しだけ考えて。
水を一口飲む。
ナオコ
「全部。」
モモカ
「…………。」
ナオコ
「可愛いとこも。
面白いとこも。
頑固なとこも。
せっかちなとこも。
たまに寝坊するとこも。
いっぱい食べるとこも。
強いとこも。
弱いとこも。
仕事してるコハルも。
家のコハルも。
全部好き。」
モモカ
「はい終わり!!!!」
ナオコ
「まだ――」
モモカ
「終わり!!!
もう十分!!!
聞いた!十分聞いた!!
聞いた私が悪い!!笑」
ナオコ
「まだ声も好きって言ってへん。」
モモカ
「止まらない、止まらない!!笑」
ナオコ
「あと笑い声と――」
モモカ
「コハルーーーー!!!
ナオちゃん止めてーーーー!!!」
少し離れた場所。
名前を呼ばれたコハルが振り返る。
コハル
「なにー?」
モモカ
「ナオちゃんがコハルの好きなところ永遠に喋ってる!!!」
コハル
「……何してんの?笑」
ナオコ
「モモちゃんが聞いた。」
モモカ
「聞いたけど!!!
こんな長編になると思わないじゃん!!!」
コハルは、少しだけ頬を赤くして。
でも。
嬉しそうに笑った。
コハル
「……じゃあ、最後まで聞いてあげてよ。笑」
モモカ
「コハル!?」
ナオコの目。
一瞬で。
嬉し犬。
モモカ
「育ててる!!!
やっぱりコハルが育ててる!!!!笑」
コハル
「何でそうなるの!!笑」
ナオコ
「ほな続きな。」
モモカ
「まだやるんかい!!!!」
休憩終了の声がかかるまで。
ナオコのマシンガントークは、結局止まらなかった。
コメント
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読了しました🌙 ナオちゃんの“好きなところ”が止まらなくて、ずっとニヤニヤしちゃいました笑 モモカのツッコミも絶妙で、コハルが最後に「聞いてあげてよ」って言ったところで、もう胸がぎゅっとなりました。全部好きって結論、重すぎず軽すぎず、ほんとに愛おしい人なんだなって伝わってきました。続きが気になります…!