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東京駅。
その日の早朝、桑名さんは短パンTシャツという旅人っぽい格好で現れた。
「おはよー矢口」
「おはよう」
行こ!という元気な声で、駅の階段を駆け上がる。
現在時刻5時半。
人並みは少ない。
アナウンスと共に、北海道行きの新幹線が、白い車体で流れ込んでくる。
それに二人で駆け込む。
「いやーなんとか乗れたね 」
と、桑名さんが明るく言う。
しばらく新幹線で揺られていると、いつの間にか桑名さんは寝ていた。
「相当疲れてたんだな」
と、横にしてあげる。
あれ!?私寝てた?と、起きたのは1時間後の話。
北海道に近づいてくると、東北の景色に桑名さんはワクワクしているようだった。
「東北来るの初めてか?」
と、聞くと、
「うん!、友達といっしょに旅行行けるなんて!初めて!!」
無邪気な笑顔に胸がドキッとしてしまう。さっきからこの気持ちはなんだろう。
そうこうしているうちに、アナウンスが流れ、俺達は白い雪景色のある駅に降り立った
第五話へ続く