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太中  │  モブ女 有 ( 台詞 無 )  │  低クオ


OK  ??






_仕事終わり 、 いつものワイン店に寄り道をして 、 イイワインを手に入れたと少し心を踊らせ家に向かっていた途中だった  。

背がデカく 、 首や腕に包帯を巻いている見慣れた男  。

それは俺の大嫌いな太宰だった

太宰は茶色のコート裾をヒラヒラさせ 、 歩いていた

視線を斜め下にチラッと移せば 、 太宰の隣に並び親しげに話す女が目に入った  。

「 誰だ… ? 」

女を見た瞬間 、 胸が少しチクッと傷んだ

依頼者か ? 顔見知りか ?

なんて考えるが最悪な可能性が脳にチラついて仕方がない

もしその可能性が合っていたらきっと傷つくと思ったが 、 恐る恐る後を追うことにした  。


━━━━━━━━━━━━━━━


2人が入ったのは薄暗い路地裏だった  。

こんな所で何をするのか…不思議に思ったが

壁からそっと顔を覗かせると 、 俺はその答えを知ってしまった

決して良くは無い答えだった

それは太宰と女が抱き合い密着している姿  。

顔を覗かせるのを辞め 、 その場に座り込んだ

見間違えか 、 もう一度確認すれば… 、 そう思っても体が動かず

ただシャツの胸元を掴み浅い呼吸を繰り返す事しか出来なかった

心臓がうるさい 、 目が熱い

頬を伝う液体 、 あぁ今日は夕方なのに暑いな

「 汗が…止まらねぇや  。 」

手の甲で拭っても拭っても溢れ出てくる  。

どんどん手を上にずらしていって分かった

分かってしまった

その液体が汗じゃなく 、 涙だということに  。

「 なんで泣いてんだ俺…アイツの事なんて大っ嫌いなはずなのに 、 」

そう 、 大嫌いだ

普段はうるさくてイラつかせてくる奴なのに 、 稀にカッコイイとこがあって 、 俺の事をバカにしてくるくせに頼りになる時もあって…

いつも俺から離れていくアイツが…

大嫌いなんだ  。

溢れる涙をどうにかする為に目を袖でガシガシと雑に擦った

痛みもあったが 、 それよりも涙を止めたかった

アイツに泣いてるなんてバレたくなかった

何故か悔しかったから  。

涙が止まったことを確認すると

太宰からプロポーズされた時に貰った指輪を乱暴に投げ捨てた

同じ宝石が付いていて お互いのイニシャルが入った指輪  。

職場に付けていくのは恥ずかしいと拒んだが無理矢理付けさせようとしてきて仕方無くネックレスとして付けていた指輪  。

どうせ離れんなら 、

「 こんな物渡して期待させんなよ…  。 」

どんっと壁を叩いたが力が出ず餓鬼並のパンチだった

家に帰ろう  。

ここにこのまま居ても何にもならない

ワインの入った紙袋を抱き抱えると足早にその場を去った


━━━━━━━━━━━━━━━


アパートのドアの鍵をガチャっと閉めた  。

やっと家に帰れた安心と太宰の浮気のショックで一気に力が抜け 、 玄関のドアに寄りかかる

太宰と2人で暮らしてるこのアパート  。

太宰と料理をしたキッチン 、 食事を共にしたテーブル 、 2人で寝ていたベッド

素直になれず反抗しながらも楽しく過ごせていた同棲生活  。

それも今日で終わりだ

彼奴に好きな女が居るなら俺らが付き合う理由なんてねぇし

俺も彼奴の事なんか忘れて仕事に専念できる

ハッピーじゃねぇか  。

…ハッピーな筈なのに 、 また涙が止まんねぇんだ

俺が力を振り絞ってソファーに行こうと立ち上がった瞬間 、 ガチャっという音と一緒にドアが開いた

いきなりの事で体制が崩れ 、 寄りかかる

顔を上げ 、 寄りかかった奴の顔を見ればそれは

太宰だった  。

「 ?! なんで手前!此処に居んだよ! 」

急いで太宰から離れ顔を腕で隠した

未だ涙を拭えてなかったから 、 止められていなかったから  。

頭にハテナを浮かべこっちを見詰める太宰  。

出て行くならさっさと荷物を纏めて出ていけばいいのに 、 何故か玄関から動かない

「 なんでって…ここは私の家でもあるんだよ ?他に理由なんているかい ? 」

浮気してるくせに何も知らない様に振る舞う太宰にイラッとした  。

「 …出て行くならさっさと出てけ…  。 」

俺がそう言うと太宰は首を傾げた

「 出て行く ? 一体何の話だい ? 」

その言葉を言い終わると同時に太宰はこっちを見て目を見開いた

「 中也…もしかして泣いているの? 」

その言葉にハッとすると涙が滝のように頬を流れているのに気づいた

「 違ッ…泣いてなんかねぇよ 、 ! 」

そう否定してまた裾で目を擦った  。

くそ 、 早く止まれ 、 止まってくれ

必死に目を擦っていると太宰がこっちに来て俺を優しく抱きしめた  。

「 は…? 」

「 私が中也にハグをするなんて普段なら有り得ないけれど 、 今回は特別だ  。君が泣いているのは心配だし 、 大切な恋人だからね 」

そんな優しい言葉を言うな…

俺に優しくするな…

諦められなくなるだろ

あぁ 、 その俺の身を包み込んでくれる安心感も 、 香水の付けていない洗剤だけの飾られていない匂いも嫌いだ

「 …離せ  。 俺は手前が大っ嫌いだ 」

「 離せないよ  。 口ではそんな事言っていながら 、 泣いているじゃないか 」

「 泣いてねぇよ… 、 離せクズ野郎… 」

「 君の泣いている理由を私に教えてはくれないかい  ?私で良ければ力になってあげよう 」

お前が原因なのに 、 何をぬかしてるんだ此奴は

「 …手前 、 浮気してんだろ 」

鼻声で声を震わせながらそう言うと太宰は俺の肩を掴み自分の体から離して俺の顔を見た

「 浮気って 、 なんのことだい ? 」

目を丸くして答える太宰に俺の怒りは限界を超えた  。

「 とぼけんじゃねぇ ! 女と抱き合ってただろうが !!浮気だろ?!親しげに話して !良かったな心中してくれそうな女が見つかってよ! お前が 、 …お前が居なくなって清々するわ!来世は絶対俺と出会うんじゃねぇぞクソ! 」

悲しさと怒りで言葉が止まらなかった

思ってる事無い事を浮かんだ順番で言ってやった

俺が息を切らして俯いていると太宰がそっと口を開いた

「 …中也がなんの話しをしているかは分からないけれど 、 私は浮気なんてしていないよ 」

「 じゃあなんで女と抱き合ってたんだよ… 」

「 ? あー!あれ?中也はあれを見てその事を言っていたのかい?あれは何週間か前に探偵社に来た依頼人だよ彼女は御礼をしたいと言ってくれてね 、 私が美女との心中に憧れているのを聞いて立候補してくれたのだよそれにしても重いよね  。 悪い気はしないけれど 、勿論丁重にお断りしてきたよ 、 私にはもう可愛い恋人が居るってね 」

「 は… ? 」

気が抜けた声が出た

「 じゃあ浮気は俺の勘違いかよ… 、 」

俺が安心してその場に座り込むと太宰はニヤニヤしながら言った

「 そういう事だね  。 …中也 、 実は私の事大好きでしょ~ 」

「 なッ…! 近づくんじゃねぇ !! 」

「 ほらほら 、 素直になりなよ~  。じゃないと襲ってしまうよ  ? 」

「 やめッ 、 脱がすn「 中也 」

さっきまでのうるささが消えて俺の名前を呼んだ

「 あぁ ? なんだよ 、 」

俺がそう問うと太宰は俺の首を指さした

「 私との指輪 、 どこだい  ?確かネックレスにしてたはずじゃないか 」

その言葉にさっき俺がしたことを思い出した

「 あ 、 」

「 ん  ? 」

「 …投げ捨ててきた 、 路地裏に 」

「 はぁ ?! 中也バカなの?! 」

「 だって 、 てめぇが !! 」

「 はぁ全く 、 困った犬だよ…  。 探しに行くよ 」

「 はいよ 、 」

「 折角だ 、 手でも繋いでいくかい ? 」

「 なッ ! 繋ぐわけねぇだろ !! 」

「 え~折角私が勘違いで傷ついた中也を元気づけようとしてあげたのに~… 」

「 ふん 、 …手前が繋ぎてぇって言うなら繋いでやってもイイが ? 」

「 はぁ…そうだね 、 私が繋ぎたいから繋いでくれないか ? 」

「 仕方ねぇな… 」


俺は手前が嫌いだ

けど 、 それより何倍も手前が好きかもな 、  。

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コメント

4

ユーザー

涙が出てくる……反抗期か(?)

ユーザー

こういう系のお話大好きです!💓 主さんのこのお話読めてよかった🥲中也が安定に可愛い🫶🤍

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