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『ねぇ中也、君は輪廻転生と云うものを信じるかい?』

『信じねェな、というか手前はそんなのあったら嫌だろ…死にたがりなのに次の人生があるンだぜ』


そんな会話をした記憶が頭の中に流れ込んでくる。ゆっくりと水中で目を開けると少し寂しそうな顔をした君が此方を見ていた。

『大丈夫だよ中也、心中しても来世で逢おうじゃないか』

『そんなこと云ってまた4年…否、100年以上俺を1人にするンだろ…』


そんな会話を水中でした覚えが在る。

その日、綺麗な満月の夜

2人の命が途切れた。


___________________

4年後、私は生まれ変わったらしい。

私は猫になっていた。前世の記憶はしっかりあって、後輩の様子を見に行ったりもした。

いつも通り仕事をして、いつも通り国木田くんが怒ってる。

変わっていなくて良かった。

少しだけそう思った、私の仕事用の机はまだそのまま残っていた。

試しに窓からこっそり入って座ってみると隣の敦くんが

敦「!…国木田さん、猫が入ってきちゃいました。大丈夫ですかね…社長怒りませんかね…」

国木田「まぁ大丈夫だ、社長は猫好きだからな」

乱歩「………」

なんて懐かしい会話をしている。

少しだけ、ほんの少しだけ…

あの時に戻りたいと思ってしまった私がいた。

でも、もう戻れない。中也と心中してしまったから。

そう思うと中也にも会いたくなってしまった、あの蛞蝓は今何処で何をしているのだろう。ひとり寂しく泣いているんじゃないかと心配になった。

私はその日から横浜を駆け回った。

猫は耳がいい、相棒の足音なんて何回も聞いて覚えている。見つけられないことなんて無いと思っていたのに、2年探しても見つからなかった。

猫の寿命は15年。私はもう10年も生きてしまっていた。

在る日、ペットショップを見かけた。中を覗いてみると1匹の犬と目があった。

これだからペットショップは嫌いなんだ、と店から離れようとした時「わんっ!!”」という鳴き声が私の耳に入ってきた。

皆には普通に聞こえたのかもしれない。店員さんが「今は静かにね」と言っていたのも聞こえた。

でも私はどうしてもその場から離れられなくなった。鳴き声が中也の声に聞こえたから。

私は野良猫。君はペットショップで檻の中。

まるで前世をそのまま移した様な仕上がりだ。

『嗚呼、君に触れられないのが悔しい』

と思った直後、私の意識は途切れた。


あとから聞くと私はあの時、自転車に轢かれて亡くなってしまったらしい。

あと少しだったのに君には逢えなかった。

そこから其のまま地獄に逝くのかと思ったら、次は鳥になっていたらしい。

私は孵化する前に蛇に食べられて死んだ。

死ぬのは悪くない、けど其れよりも今は中也に会いたかった。

もしかしたら蛇が中也だったのかもしれないなんて莫迦げたことを思いながらまた転生してしまった。

次は何だろう、虫か、其れとも物か。

転生先は人間だった。

異能も何も持たない人間。ただ喋ることができた。自分の意思もしっかり伝えられて幸せを感じた。

中也は今世人間なんだろうか。

そんな心配もありながら私は上手く大人になって不自由ない生活を送っていた。

ある日、運悪く武装探偵社と敵組織の戦いに巻き込まれてしまった。

その日はポートマフィアと武装探偵社が共闘していたらしい。

私は数十年ぶりに敦くんと芥川くんが協力して闘っているのを見た。

とても成長していて

「成長したね、敦くん芥川くん」

と、つい私は声をかけてしまっていた。

ついでに云うと、何故か今世の私はあの心中した日の私と顔がそっくりだった。癖も抜けなく包帯もしてしまった上に口調も合っている。

2人とも不思議に思っているのだろう。

何十年前に亡くなった人が声をかけて来たのだから。

敦「えっと、あの…何で僕たちの名前を…?」

芥川「……”…」

あぁ…吃驚し過ぎて芥川くんは声も出せなくなっていると思ったそのとき

がばっっ”

っと、芥川くんが抱きついてきた。

芥川「太宰さんっ”!!僕の目に狂いはありませぬ”…貴方は太宰さん…。…死んでも尚転生して会いにきてくださった…”」

芥川くんは泣いていた。

敦くんはまだわかっていないようで私が一から2人に説明した。


在の日、相棒と心中したこと、転生して猫から鳥、そのあとも色々な動物や物に変わっていったこと。

其れで今世、人間になれたこと。

敦くんたちは信じてくれて、武装探偵社に向かった。

皆は私が来て泣いて喜んでくれた。

其れで国木田くんにこっぴどく叱られた…。

その後2日くらい武装探偵社の寮で過ごした。

異能は持っていないけど元探偵社員ってことで出来る仕事は色々押し付けられていた。

特に国木田くんにね。

其れで今に至る。

今日はポートマフィアと話し合いがあるらしい。私も行かないといけないと森さんが怒るって、今は異能も持ってないから逆らうこともできなかった。

コツコツ…

コンコンコン…

元太宰「失礼します」

ガチャッ…

森鴎外「やぁ、太宰くん久しぶりだね」

元太宰「……」

森鴎外「今日は太宰くんに話したいことがあってねぇ…」

元太宰「何です…」

森鴎外「異能力無効化の薬を作れたのだよ、この世にたった1つだけだけど…」

元太宰「はァ…」

森鴎外「だから…」

元太宰「其れを使って私の代わりを作ると…」

森鴎外「否、これを太宰くんに飲ませる。」

元太宰「は…?”」

元太宰「否、私が飲んだって中也がいなければ私の異能は意味が無いでしょう」

森鴎外「其れがね、太宰くん…君が見つかる2日前に中也くんが見つかったんだよ。」

元太宰「……はァ”!?」

森鴎外「まぁまぁ落ち着きなさい、名前は違えど顔も声も同じで紅葉くんは泣いて喜んでいたよ」

元太宰「其れは…そうでしょう…」

森鴎外「それとね、太宰くんと違って異能持ちだったんだよね…重力操作の異能を前世と同じ強さで持っていたよ」

元太宰「!…異能持ち…」

森鴎外「そう、だからね…太宰くんにこの薬を飲んでもらおうと思って」

元太宰「飲みます!!」

森鴎外「勢いがすごいね笑、まぁその前に…」

森鴎外「入っておいで」

ガチャ…

中也「首領…」

森鴎外「中也くん、太宰くんだよ…数十年ぶりの再開かな」

中也「太宰…ッ!”」

元太宰「やぁ、中也…久しぶり…今世でも身長は小さいのだねぇ…笑」

中也「五月蝿ェよ…笑”…」

元太宰「あぁ…もう泣かないで…」

森鴎外「再開後のイチャイチャはいいけど太宰くんは薬飲んでね」

元太宰「はぁーい…」

ゴクゴク…

元太宰「よし、中也少し異能出してくれるかい?」

中也「ン…」ブワッ…

元太宰「よし、『人間失格』」

フワッ…

中也「うぉ”!異能が消えた」

森鴎外「成功だね」

元太宰「すごい…前と一緒…」

森鴎外「あ、あと太宰くん、君の今の名前はなんだい?」

元太宰「修治です」

中也「しゅうじ…”笑」

元太宰「笑わないでくれるかい…?笑」

中也「だって…しゅうじって”…似合わねェ笑」

森鴎外「その名前のことなんだけどね、太宰くん…」

元太宰「はい」

森鴎外「役所に行って太宰治に変えて置いたから、今までの情報も全てしっかりとマフィアで管理してるよ、勿論武装探偵社とも合わせてね」

太宰「はぁ…」

森鴎外「だから今日から、太宰治と名乗ってね」

太宰「!…はぃ…」

中也「良かったな、太宰」

太宰「そうだねぇ…笑」

森鴎外「じゃあもう帰ってもいいよ、家に帰って2人で再会を喜びあってもいいし前世の服を貰いに行ってもいい」

中也「有難う御座います首領」

太宰「ありがとう…森さん」

森鴎外「……真逆太宰くんからお礼の言葉が聞けるなんて…」

太宰「今の言葉なかったことにしてもいいんですよ」

森鴎外「ん”んっ…まぁ、早く帰りなさい…早く帰らないと紅葉くんが太宰くんのことを殺しに…」

尾崎紅葉「森殿!太宰は何処じゃ!」

森鴎外「あ、来た…」(焦)

太宰「やばっ”…中也逃げるよ!」

中也「ンぁ”…おうっ…」

ドタドタッ…

太宰「ッは…ぁ”…はぁ…」

中也「きっつ…”」

太宰「此処まで来れば大丈夫かな…」

中也「あぁ…まァ姐さんだから大丈夫だろうけど…」

太宰「ところで中也、君は今何歳なの?」

中也「22だぜ」

太宰「本当かい!?私もそうなのだよ…」

中也「そうなのか…」

太宰「敦くんたちの方が年上になってしまったねぇ…」

中也「あ”…そうじゃねェか…」

太宰「まぁ、そんなことはいいよ…中也と逢えたんだ…もう少しこの幸せを感じていたい…」

中也「太宰らしくねェこと言うな…笑」

太宰「なんだい…私らしいことって笑」

中也「わかんね…でも俺も、もう少しだけゆっくりしてェ…」

太宰「ここまで色々あったねぇ…」

中也「そうだな…そういや、一回目の転生で…俺犬になったンだけどよ」

太宰「うん…」

中也「俺の目の前に死んじまった猫がいたンだよな…ずっと此方見てきた黒猫だったンだけど…」

太宰「……うん」(焦)

中也「あれ手前だろ」

太宰「私も一回目の転生で此方見てわんわん吠えてきたチワワがいたんだよねぇ…」

中也「……」(焦)

中也「まァもう過去のことはいいか、全部忘れようぜ」(焦)

太宰「ふふ…焦ってて可愛い…♡」

中也「うるせ…”///」

太宰「…♡」

太宰「明日からまた旧双黒として頑張ろうか…笑」

中也「そうだな…笑」

今日からまた中也と私の人生またが始まる。

次は心中なんかしないでもう少し中也と色々なことをして今世過ごしてみようかな。


HAPPYEND

___________________

途中から自分でも何書いてるか分からなくなってきちゃった‪‪🙄‬

でも確実に言えることは太宰と中也はイチャイチャしてる


コメント💬ハート︎‪💕よろしく!

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