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書き物には書き手の性格が出る。
人生が出る。
経験が出る。
価値観が出る。
思想が出る。
その表現に、使う言葉ひとつひとつに。
書き手のすべてが出る。
誰しも、一度は
「筆者の気持ちを考えなさい」
という問題を目にしたことがあるのではないだろうか。んなもん忘れてしまった、という場合はこれを機会に少し考えてみてほしい。
この問題を見たあなたは、
そんなのわかるわけないだろ!書いた本人じゃないんだから!
…と思ったかもしれない。私もそう思うし、実際気持ちなんてその本人にしかわからない。
であれば、どうしてこんな問題を出すのか?
これは、私の考えの一つではあるが。
『文章を深く読む力』を育てたいのではないだろうか。
…えらく抽象的だな!なんだ深くって!
と思うだろう。少なくとも私はそう思った。
それでは、この曖昧で抽象的な『文章を深く読む力』について説明しよう。
まずは先ほど挙げた
「筆者の気持ちを考えなさい」
という問題。
この問題を見て、改めてあなたはどう思うだろう?
知らねえよ!と投げ出したい気持ちを堪えて、少しじっくり考えてみよう。
・
・
・
…考えられたかな?
今、あなたは少しでも頭を動かしただろう。実は、あえて考えてみるこの時間こそが、
「筆者の気持ちを考えなさい」
という問題が存在する理由の一つなのだ。
『文章を深く読む力』の指す『文章』とは、何も問題用紙に載っている説明文や物語だけじゃない。
「筆者の気持ちを考えなさい」
という問題文も含めて、『文章』だ。
一見無茶ぶりのようにしか思えないこの問題文にも、出題者の色々な意図が隠されている、と考えるのだ。
わかりやすくするために、ひとつ例を挙げてみよう。
私がこの問題文に感じたのは、
「文章を読んで読み手が何を感じ取るかを知りたい」という出題者の意図だ。
「筆者の気持ちを考えなさい」という問題を通して、読み手がどう表現するか。その考え方を見ようとしているのではないかと思った。
もちろん、私が挙げた例が間違っているかもしれない。しかし、こうして物事を“深読み”することは、『文章を深く読む』ということに繋がる。
『深く読む』とは、『深く考える』こと。
インターネットですぐ答えを見つけられるこの便利な社会で、考えることをやめないために、「筆者の気持ちを考えなさい」というような問いはあるのだと思う。
…最後に、私からみなさんに最後の問題だ。
私はどうして、この文章を書くに至ったと思いますか?
「筆者の気持ちを考えなさい」
コメント
5件
うわあ、すごく考えさせられるエッセイでした。ぱっせろさんの「深く読む=深く考える」という定義がめちゃくちゃ腑に落ちました。普段何気なくスルーしてた問題文の裏側に、出題者の意図まで含めて「文章」として捉える視点、新鮮で面白かったです。最後の問いかけも含めて、読んだ後にちょっとだけ賢くなった気分になれました。