コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
味の亡い病室を抜け出して名實ともに共犯になろう。
それは、点滴の滴りが最後の審判の鐘に変わる一瞬だった。
君の足音は石灰に覆われた夜のようで、踏みしめるたびに世界の色が剥がれていく。
窓際に置かれた観葉植物さえ、我らの脱走に賛同するように葉先をこちらへ傾けていた。
死を遅延させるために存在する場所から、我々は命を加速させるために逃げ出した。
現実という皮膚を剝がされた都市は、紫煙と煤とでできた心臓のように脈打ち、見上げれば、星さえ光化学スモッグに曇っていた。
月は盲目で、夜を見失っていた。
──「どこへ行くの?」
君が問うたとき、言葉は既に役割を終えていた。
言葉は、理解のためにあるのではない。
沈黙を壊す刃物であり、互いを刺し貫く共同幻想だ。
赤錆びた非常階段を降りながら、僕は思った。 我らが今踏みしめているこの瞬間こそ、 倫理の墓標 だと。
真夜中の空に吊るされた理性の残骸は、凍った罪悪感を包丁のように研ぎ澄ませて、落ちる寸前で止まっていた。
もう戻れない、と笑った君の横顔は、死後硬直の微笑みのように美しかった。
この街で唯一正気なのは狂気だった。
混濁した空気を吸い込むたびに、肺の奥に異端の詩が刻まれる。
僕たちは、あらゆる抑制を葬る巡礼者。
そしてふたり、同じ罪を抱いて、永遠の夜を疾走する。
遅れてきた神がこの場にいたとしても、もう祈りの入り込む隙など、どこにもなかった。
【世界への叛逆、現実からの脱構築、生の加速、倫理の否定、そして共犯関係による連帯】
グロリア/楽園市街+初音ミク ー Gloria
↪︎ 引用創作させて頂きました。「グロリア」と検索して原曲を聴きにいってください、本当に神がかかっています