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グ ロ リ ア

1 - 共 犯 に な ろ う

♥

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2025年05月21日

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味の亡い病室を抜け出して名實ともに共犯になろう。


それは、点滴の滴りが最後の審判の鐘に変わる一瞬だった。








君の足音は石灰に覆われた夜のようで、踏みしめるたびに世界の色が剥がれていく。

窓際に置かれた観葉植物さえ、我らの脱走に賛同するように葉先をこちらへ傾けていた。

死を遅延させるために存在する場所から、我々は命を加速させるために逃げ出した。


現実という皮膚を剝がされた都市は、紫煙と煤とでできた心臓のように脈打ち、見上げれば、星さえ光化学スモッグに曇っていた。

月は盲目で、夜を見失っていた。



──「どこへ行くの?」



君が問うたとき、言葉は既に役割を終えていた。


言葉は、理解のためにあるのではない。

沈黙を壊す刃物であり、互いを刺し貫く共同幻想だ。


赤錆びた非常階段を降りながら、僕は思った。 我らが今踏みしめているこの瞬間こそ、 倫理の墓標 だと。

真夜中の空に吊るされた理性の残骸は、凍った罪悪感を包丁のように研ぎ澄ませて、落ちる寸前で止まっていた。

もう戻れない、と笑った君の横顔は、死後硬直の微笑みのように美しかった。








この街で唯一正気なのは狂気だった。


混濁した空気を吸い込むたびに、肺の奥に異端の詩が刻まれる。


僕たちは、あらゆる抑制を葬る巡礼者。

そしてふたり、同じ罪を抱いて、永遠の夜を疾走する。


遅れてきた神がこの場にいたとしても、もう祈りの入り込む隙など、どこにもなかった。












【世界への叛逆、現実からの脱構築、生の加速、倫理の否定、そして共犯関係による連帯】



























グロリア/楽園市街+初音ミク ー Gloria

↪︎ 引用創作させて頂きました。「グロリア」と検索して原曲を聴きにいってください、本当に神がかかっています









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