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#なおゆあ
や な ぎ ち ゃ ん
104
るり
39
#うりひろ
琴葉_ 🍮🥄
30,808
『また明日』
「じゃあ、また明日」
「うん。また明日」
毎日、それだけ。
学校が終われば一緒に帰る。
コンビニに寄る。
くだらない話をする。
そして別れる。
「また明日」
それが二人の決まりだった。
ある日、いつもの帰り道。
友達が言った。
なおきり 「ねぇ。もし明日、俺が来なかったらどうします?」
ゆあん 「は?」
なおきり 「いや…なんとなくです」
ゆあん 「じゃあ迎えに行く」
なおきり 「どこにですか?」
ゆあん 「お前の家」
なおきり 「迷惑では?」
ゆあん 「知らん。行く」
友達は笑った。
なおきり 「そうですか」
ゆあん 「何笑ってんの」
なおきり 「いや。なんでもないです」
その日も最後は、
「また明日」
だった。
-–
翌日。
友達は来なかった。
主人公は待った。
昼休みになっても。
放課後になっても。
それでも来ない。
仕方なく家に向かう。
途中で気づいた。
昨日の言葉。
なおきり 「明日、俺が来なかったらどうします?」
主人公は走った。
友達の家に着く。
インターホンを押す。
返事がない。
もう一度。
それでも返事がない。
すると、隣の家のおばさんが出てきた。
おばさん 「あら……あなた、○○君のお友達?」
ゆあん 「はい」
おばさん 「あの子は……」
そこで、おばさんは言葉を止めた。
主人公は何も聞かなかった。
聞かなくてもだいたい分かったから。
その場から逃げた。
家に帰って、
スマホを開く。
昨日のトーク画面。
最後のメッセージ。
『また明日』
主人公は文字を打った。
『今日、来なかったじゃん』
送信。
当然、既読はつかない。
しばらくして、
主人公はもう一度送った。
『迎えに行くって言ったのに』
それでも既読はつかない。
最後に、
『ごめん』
と送った。
そしてスマホを伏せた。
――翌朝。
主人公は学校へ向かった。
一人で。
教室に入る。
いつもの席を見る。
誰もいない。
先生が出席を取る。
先生 「○○」
返事はない。
主人公は何も言わない。
先生は次の名前を呼ぶ。
その瞬間。
ゆあんは小さく笑った。
ゆあん 「……また明日って言ったのに」
誰にも聞こえない声だった。
〜バッドエンド〜
-—-
翌日。
友達は来なかった。
主人公は待った。
昼休みになっても。
放課後になっても。
それでも来ない。
主人公は走った。
昨日言った通り、
友達の家へ。
インターホンを押す。
なおきりの母 「はーい」
出てきたのは、お母さんだった。
ゆあん 「あの……なお兄は?」
お母さんは少し困った顔をする。
なおきりの母 「まだ寝てるわよ」
ゆあん 「……え?」
なおきりの母 「昨日遅くまでゲームしてたから」
その場で座り込んだ。
ガチャっ(扉開)
なおきり「!? 大丈夫?」
ゆあん 「……よかった……」
なおきり 「何が?」
ゆあん 「……なんでもない」
そのあと二人で学校へ向かった。
ゆあん 「ねぇ」
なおきり 「ん?」
ゆあん 「昨日のこと覚えてる?」
なおきり「何ですか?」
ゆあん 「『明日来なかったらどうする』ってやつ」
なおきり 「……あ〜」
友達は笑った。
なおきり 「ゆあんくん、迎えに来てくれたってこと?」
ゆあん 「好きだから、」
なおきり「マジすか」
ゆあん 「マジ」
なおきり 「俺も好きw」
友達は笑って、
なおきり 「また明日」
と言った。
ゆあんも笑った。
ゆあん 「うん!また明日」
二人は歩いていった。
その日も、
その次の日も。
そして何年経っても、二人は会うたびに、「また明日」と言った。
あの日、友達が言った。
「もし明日、俺が来なかったらどうする?」
あれは冗談だった。
でもゆあんは、
その言葉を一生忘れなかった。
だから「また明日」を言える今日を、当たり前だと思わなくなった。
~ハッピーエンド~
コメント
1件
読んだよ……「また明日」って毎日言えることが、こんなに重くて温かい約束になるんだね。るりさんの描く二つのエンド、特にバッドエンドの方の“迎えに行くって言ったのに”が胸に刺さった。ハッピーエンドで「好きだから」って飛び込めるゆあんくん、かっこよかった。日常の裏にある“もしも”をそっと見せてくれる、そんなお話でした。次も読みたいな🥀