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Episode … 4 : side / N :
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. 朝 (午前2、3時頃)
お持ち帰りした女の子をタクシーで送って自宅に戻ると、扉の前にそこそこ大きい段ボールが置いてあった。
…開けたく…ないな。
そんな思いが頭に過るけれど、仕方なく段ボールを抱えて部屋に戻る。
あー…取り敢えず…なんだこれは…
段ボールの中身を見た瞬間、脳が理解を拒んだ。
ん…うーん……はぁ?
なんで…こうもあれは……
毛の処理面倒なんだよ…
まだ…前は誤魔化せれたけれど…今回は…
あー…うっ‥‥っざ…
ふと、嫌な過去を思い出す。
…寝よ。
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. (6時過ぎ頃)
はー…ほとんど三時間しか寝れないとか…拷問じゃん。
あーもう…学校行かないと…
学校行ってからまたメイクとか…もう!
絶対に…許さない…
クマついたらどうしてくれるの…
あー!イライラする…
朝飯…はいい…か。
文化祭…本来はいいイベントなのに…
眠い…眠すぎる…!
あー“…鍵鍵…
ん…あれ、どこにおいたっけ…!?
そのちょっとした不安で目が覚める。
あー…えっとぉぉぉ…
確か…ん…あった…
布団の下…踏まなかったのかなぁ?
まあいいや。早く行かないと…
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「……な感じだけど、大丈夫?」
へー、喫茶店。
如何にもって感じだなぁ…定番…
このメイド服だとか絶対に百均とかに売ってそうな見た目してるし…
「それで、晃君が今日風邪で休んじゃったから、代理をお願い…したいんだけど、…」
晃?居たっけそんなやつ…ま、知らないだけか。
…うん?なに…みんなしてこっち見てきて…
あ…え、しないけど…面倒だし…
「ドアの前で立ってるだけでもいいんだけど…」
…
「準備も手伝わないで遊びに行くって…」
誰かの小言が聞こえる。
は…?遊ぶんじゃないんだけど、
…仕方ない…仕方なくだからな…ッち…
「…やる…」
え、なに、もしかしてなんか衣装も着るの?
サイアク…
なんか気分激落ち。
「あ…ありがとう…」
しっかしぃ…このコンセプトはなんだろ…
異様な雰囲気を纏う部屋のセットと、衣装。
悪魔だったり…もうほぼ仮装大会じゃん。
今…いやまぁ…近しい季節ではあるけど…
「じゃあ、二宮くんは晃君がやるはずだった衣装お願いしてもいいかな…」
「ん」
結局何になるんだ…?
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ほぉ…?なるほど…?
あーん、ね…
「着方わかんなかったら晴人君にでも聞いてね。」
あれ…悪趣味してんな…
にっこにこで帰りやがって…
晃…くん…も、こりゃわざとだな…
なに?この、無駄に露出のある服は…
猫耳…だよな…
ご丁寧にしっぽもついてら。
…
「晴人く…ん、ちょっといい?」
下手してぐちゃぐちゃになると迷惑だし。
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ほーん、意外と手際いいじゃん。晴人くん?
…えっなに…めちゃくちゃじろじろ見てくんじゃん。
「きっしょ。変な目で見んなよ。」
「え?あぁ…見てた?ご、ごめん…」
んだ、つまんない
恥ずかしくて口元隠すとか女かよ。
…っつーか、意外とサム…
上に着るやつほしいかも…
「んね、晴人くん。羽織るものとかない?」
…は?シカト?
「えっあっ、ごめん。あるよ。やってあげるね。」
いや、そこまではしなくていいけど…
「大丈夫?キツくない?」
なんか、異様に耳元で喋るな
本当にやめてほしい…きもい…
「終わった?」
「あー…うん。ちょっと待って。」
…なにやってんだ。
ちょ、まて…こいつ…んな趣味あったか?
腰…ぃや、きのせい…だよな?
「おい…やめろって…」
っち、こいつ…!離せ…ってば!
「力…弱いんだ…」
っきっしょ!
勢いよく晴人に向かって蹴る。
「いっ…った、」
「…はぁ、衣装着るだけで欲情するとか、モテないのも納得だわ。本当に…お前よりよっぽど貰う価値あるわ。…凪沙(笑)」
あーもう相手してらんねー…これ。
先に失礼させてもらいますねー。
ふんすふんすしてるオタク野郎は放っておきましょ。
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. 開店
客寄せって、どんなことするんだろ…
取り敢えずチラシでも配っとこ。
「良かったら来てね。」
チラシを渡し、それを追うように一言を添える。
…まざっとこんなもんか。
顔面国宝の笑顔、的な。
でもそれのお陰でチラシが滅茶苦茶減ってんだけどね。
早くに仕事終わりそー
「お兄さんもよかったら。」
「二宮先輩…?」
ん?誰?
「…はい?」
「いや…え?…二宮、先輩ですよね?」
先輩って…誰?この子。イントネーション的に関西人か?
「えぇ…ごめん、わかんない…かも。」
そう言うと目に見てわかるように落ち込む。
本当に知らない…誰…あ、もしかして学校の子?
「僕のこと…本当にわかんないすか…?」
「会ったこと…あったけ?」
「ありますよ!入学式のときとか…」
それは…当たり前じゃん。って言うか強制参加だったし。
「静香ちゃんとデートしてるときとか!」
?!
「ぇっ…ちょ、まて、お前、ちょっと、な?来いよ。いいから。」
手首を掴み、引っ張るようにして人目を避けて行く。
「思い出してくれました?いやー…うれしーっす。」
「んまあ、うん…」
デートっていうかなんと言うか…見られてたのか?
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人目のつかないところまで連れていく。
「それで、お前名前は?」
「錦戸亮です!」
…元気いいな。
錦戸…錦…いやないな…覚えて…ない。
「うん…公共の場であんなプライベートのこと大声で話さないで?」
「ごめんなさい。でも、分かって欲しかったんです。」
んだ…この、純粋な瞳…絶対俺のこと知らない…
はーぁ…なんか、良心が痛むな…
「分かって欲しかったって…ごめん、俺さ、錦くんのこと知らないし。それに、さっきみたいに…ね?」
「えっ、あっはい。知らなかったんですね、僕のこと。なのに、僕、勝手にあーだこーだいって、本当にごめんなさい…」
んだ、捨てられた子犬みたいな顔して……w面白いじゃん?錦くん。
綺麗なものは汚したくなるよね。それが定めってやつだ。
「…でも、別に錦くんのこと嫌いになった訳じゃないよ?」
「えっ?」
ごめん、やっぱ、今日いけないかも。
「逆に、興味湧いてきたかも。」
「えっ…、」
そっと押し倒して軽く口付けをする。
これが運命の出会いなのかもね?錦くん。
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「そういうこと…っすよね?」
一瞬で目付きが変わる。
えっ、なに…急に“っ…!?
ぐいっと引き寄せられて、思わず口付けをしてしまう。
ちょ、ま、まって!なにこれ、
離れようとしても力の強さに圧倒されて抜け出せない。
なんか、慣れた、カンジ、で舌を絡ませてくる。
出そうともしていないのにヘンに息が出てきて声に出てしまう。
「ん“、ん“~!はっ、ふっ“…ぁう“、ふ、ぁ“…ま、っれ…にひひ、ふ…“ぅ…♡」
若干腰が痙攣してくる。
あ…ぁ、まって…そんなんじゃ、ちがぅ…離、離せって…
こんな、ちが、なん…にしき…く、
「ふ、はっ“、んぁ、は…っふ…♡…」
なが…どういう…
徐々に頭も麻痺してくる。
あと少しで、ヤバイって思った瞬間、口の中の暖かみが離れていく。
「二宮…先輩…そん、そんなカオ…」
視野がぼやけて見える。
なにこ、この…感覚…やば…力入らない…“
あ…いや…んなことで…へこたれちゃぁ……
だめ…だ、そんな…軽く…
「この…“、ナマイキが…!」
「嫌…な感じではなかったですよ…?」
~!!!
こいつは…痛いところを突いてきやがる…あーもう…
「ん“…リード取らないでもらえる?」
なんか、こいつ絶対に俺のこと下に見てるし…
舐めないでもらえるかなぁ…本当に。
「二宮先輩、リード取られるの、馴れてないんですか?」
「は?違っ…じゃなくて!お前、俺の立場分かってんの?経験人数豊富な男に抱かれそうになってんのに、嬉しくないわけ?好きなんでしょ?俺のこと。」
ポカンとした表情で見つめてくる。
…は…はぁっ?!そんなわけないわけないよな?…だって、あのモテモテな二宮和也だよ?それに、それに…テクニックも良いし…絶対、絶対に俺としても文句ないでしょ?…ね?
それに、好きじゃないならさっきのキス…尚更あり得ないんだけど。
「えっと…いや、別に…求められたら求め返さないと…あかんって、教えられたん…すけど…」
は?は?…は…?
どんな教育を受けたらこんな頭おかしいやつになるんだよ?
ありえない…ありえなさすぎる…
何?はぁ?俺、求めてないし、それに…それに…
あ“~、ダメだもう…考えるだけで俺も頭おかしくなりそう…
「おま……うん…まあ、さ…しっかり考えて行動しろよ…」
これ以上関わらない方が良さそう…
うん…そうだな…早く着替えて元の約束を…
「二宮先輩!…への…気持ちは、本気…ですよ!」
んだよ、今さらになって女みたいなこと言って…
本当に…しょうもない。
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コメント
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読み終わりました!文化祭の準備で猫耳衣装を着せられた主人公のイライラと、後輩・錦戸くんとの急接近――最初は「誰だこいつ」って感じだったのに、キスからの逆転展開で一気に空気が変わったのがすごく印象的でした。「求められたら求め返さないと」って教えられた錦戸くんの背景が気になりすぎます…!伏線も散りばめられていて、続きが待ち遠しいです。