テラーノベル
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fu side
気圧の変動が激しい春先。
窓の外では、柔らかな陽射しとは裏腹に、どこか重たい空気が街を覆っている。
俺の恋人は、そんな季節にやられて絶賛ダウン中だ。
rm『ぅ”ッ~~っ、ひッ…ぅ、ッ…っ』
俺の腕の中で、ぼろぼろと大粒の涙を零しながら、声をしゃくりあげている。
細い指先が、縋るように俺の服を掴んで離さない。
低気圧による体調不良に加えて、ここ最近の異常なほどの仕事の忙しさ。
そのどちらもが、容赦なくrmの身体と心を削っていた。
ことごとく、rmにとってしんどいことが重なり、とうとう限界が来てしまったのだろう。
fu『ん、大丈夫大丈夫。』
rm『ふッ…ひぐっ、ふッ…fu、ぁッ…っ、』
掠れた声で名前を呼ばれる度、胸の奥が軋む。
fu『しんどいなあ…』
思わず漏れた言葉は、慰めというより、ただの本音だった。
恋人の苦しそうな姿を前にして、何もできない自分が歯がゆい。
ここ最近、rmは体調を崩しっぱなしで、まともに食事も取れていない。
胃に何かを入れるだけで気分が悪くなるらしく、ほんの少しの水分すら時間をかけて摂っている状態だ。
そのせいで強い薬も使えず、症状を抑えることすら難しい。
結果として、ただ耐えるだけの日々が続いている。
fu『rm…寝よ。目瞑って?』
血色の悪い頬にそっと触れ、熱を確かめるように撫でる。
指先に伝わる微かな熱が、余計に心配を煽った。
rm『ゆらゆらッ…して、っ…』
――涙で滲んだ目が、まっすぐに俺を捉える。
その視線には、言葉以上の不安が滲んでいた。
俺はソファに預けていた重い腰を上げ、rmの身体をしっかり抱え直す。
そして、子どもをあやすように、ゆっくりと左右に身体を揺らし始めた。
一定のリズムを意識して、できるだけ優しく。
――しばらくすると。
先ほどまで苦しげに響いていた泣き声は、次第に小さくなり、やがて穏やかな寝息へと変わっていく。
その変化に、張り詰めていた心がほんの少しだけ緩んだ。
腕の中で脱力したrmの身体が、ずしりと重くのしかかる。
その重さは、単なる体重ではなく、ここ最近溜め込んできた疲労や苦しさそのもののように感じられた。
俺はそのまま、眠ったrmをベッドへ運ぶため、ゆっくりと寝室へ向かう。
fu『ふーっ…』
小さく息を吐きながら、ベッドの縁に腰をかける。
腕の中の温もりを逃さないように、慎重に体勢を整えた。
rmの身体を自分の上に乗せるように支えながら、首に回された腕をゆっくりと解いていく。
その途中で起こさないよう、指先の動き一つにも神経を使う。
さらに、身体が引っかからないように角度を調整し、少しずつ距離を取る。
fu『よし…』
小さく呟き、タイミングを見計らって、ゆっくりとrmの背中をベッドへと預けていく。
柔らかなマットレスが、彼の体重を受けて静かに沈んだ。
rm『ふぇ…ッ、』
完全に体が離れた瞬間、ぱちりと目が開く。
いわゆる、背中スイッチだ。
視線がぶつかり、ほんの一瞬、時間が止まったように感じる。
だが次の瞬間、rmの表情がゆっくりと状況を理解し始める。
そして、それに比例するように、rmの表情はみるみるうちに歪んでいった。
rm『fuッ…ぁっ、なんれッ…ぇっ、ふぇッ…えっ』
普段から垂れ気味の眉はさらに下がり、眉間には深く皺が寄る。
次の瞬間には、再び大粒の涙が溢れ出していた。
慌てて身体を起こし、泣き出したrmを抱き上げる。
fu『あ~っ、ごめんごめん…』
背中を軽く叩きながら、先ほどと同じリズムで揺らす。
こういう日は、これを何度も繰り返すことになる。
ベッドに寝かせようとすれば起きて、抱き上げれば少し落ち着く。
――その繰り返し。
それでもいいと思う。
今はただ、この体温を離さないことのほうが大事だ。
しんどい時こそ、静かなる愛を__。
⋆˳˙ ୨୧…………………………………୨୧˙˳⋆
連載中の作品は基本4000字近く書く作品なので、今日は短編を🫠🫠🫠
短編は2000字程度なので、書きやすいˊᵕˋ
完全に僕の性癖なんですけどね…この短編
受け側の子が弱っちゃって攻め側の子に縋るっていうね。メチャスキ
よければ感想ください💬
はやければ明日あたりに連載の方も投稿するかも…?
.:° 🌾🌾╰(ˇωˇ )╯🌾🌾;。:*
コメント
3件
うわぁッッ、、、こういうのもいいですよねッ!!ふうはやさんがりもこんさんを抱いてあやしている感じも想像したらめっちゃ尊いですッ、、、(´ཀ`」 ∠)最近毎日投稿をありがとうございます!!本当に楽しみにして見させて貰っています!リクエストのほうも連載の方も頑張ってください!応援してます!!
私も絶賛病み中で.... なんかこういうの見ると落ち着きます...!!rmさんの気持ちが分かるし、あれ、感情移入して涙が...😢私もストレスが半端なくて...湊斗さんの作品で発散します(*^^*)

赤ちゃんをあやすようにゆらゆら揺れるfuさんと、涙を流して癒しを求めているrmさんが想像できます…!!辛い時にこそ、静かな愛が必要なのめっちゃ共感できます!!素敵なストーリーありがとうございます!!!