テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
7,878
💙
『猫舌は舌の動かし方が下手なだけ。』
みんなが揃うまでの暇つぶしにと、見流していた雑学動画で紹介されたそれが耳に止まった。メンバーに一人、とんでもない猫舌な奴がいるがそいつもただ下手なだけであって『熱さに弱い』というわけではないのだろうか。
動かし方が下手なだけか……
「しゃけってディープキス下手そう…」
「……は?」
「ん?なに、どうしたの?」
向こうに座って作業していた彼は急に立ち上がり、俺のすぐ側にきた。
何も言わず、ただ見下ろされている。
「え、な…なに?どうしたの?」
「……」
「…シャー、クん…?」
「……気になる?」
「なに”っ…んむっ!」
なぜこっちにきたのか分からず狼狽えていると、乱暴に襟元を掴まれた勢いそのまま、唇が重なる。
なんで俺、キスされてんの?
後頭部に回される骨ばった手。
ゆっくりとソファに押し倒される。
困惑して動けない状態の俺を無視して数回、軽いリップ音が音を立てたあと、唇にじっとり濡れた熱い何かが這う。ここを開けろと言うように下唇をなぞられるが、開けてしまったらもう後戻りはできない気がして固く閉ざした。
「……」
「…ッン…」
俺の頭を掴んでいた手が離れ諦めたのかと安堵したとき、不意に耳をなぞられた。
「…ぅあ…//…っ!?」
僅かに声が漏れた瞬間を彼は見逃さなかった。その隙間から捩じ込むようにシャークんの薄く細い舌が入ってくる。
「ぁ”…//ふぁ…ぁ///」
「…ん?……フフッw」
噛んでしまわないように口をもう少し開けば、気をよくしたのか更に入り込んで舌を絡め取られる。奥に引っ込めるとそれを責められ、上顎と耳をくすぐられる。
仕方なく舌先同士でキスをする。
初めて知った、人の唾液の味。
不快感や嫌悪感を抱かず、突き飛ばしも蹴り飛ばしもしない自分に違和感を覚えたが、体勢が悪いせいだと言い聞かせる。
両耳を塞がれると、どちらからしているのか分からない水音が頭蓋で反響する。脳を直接犯されるような初めての感覚に、自然と声が漏れはじめた。
「んふっ…///んぁ//……ぅあ”っ//」
「はは、えっろw」
まともに息ができず彼の背中にしがみつく。
これはただ苦しいだけ。
そう苦しいだけだ。
決してシャークんとのキスが気持ち良いだとか、そんなんじゃない。
絶対に違う。
しばらく口内で暴れていたものは突如居なくなり、冷たい空気が肺に溜まる。無意識にこぼれた言葉とはいえ、上手だと、気持ち良かったと認めたくなくて涙目になりながらも睨みつけた。
これで終わりだろうと息を整えていたところに、再度舌を捩じ込まれる。
「ふっ……ぅぁ♡んん”っ///…っ♡」
「……腰、押しつけてんのわざと?w」
「っ!?!や、ちがっ///」
「イッてもいいよ。」
「っは…あ”っ!?♡ちょっ!しゃ”ぁくッ!!?」
「ん〜?気持ちぃね…♡」
「あ”っ♡…////っま”ってぇ”//…ぅ”っ♡”♡」
深いキスをされながら膝で股をグリグリと刺激される。こんな乱暴に扱われたら痛いはずなのに、どんどん熱は集まり大きな欲を孕む。
「〜〜っ”♡♡あ”っ…ん”ん”っ♡”♡」
「…イケよ。」
「っひぁ”///♡イ”ッッ…♡♡で、、る”ッッ”!!♡”♡♡」
首元を咬まれる鋭い痛み。
自ら腰をガクガクと揺らし膝に擦り付けながら、下着の中で欲を吐き出した。
口端から唾液が垂れただらしない顔で見上げると、俺をイかせられて得意げな顔をしていたシャークんは、俺の中を犯していた舌をちらつかせながら、いたずらっ子な笑みを浮かべる。
「…どう?俺、下手だった?」
「わっ、かんなかった…から……もう一回、して…?」
両手で引き寄せ耳元で甘ったるく囁けば、シャークんは思考のために静止し、言葉を咀嚼し終わると目を細めて艶めかしく笑った。
互いの呼気が混ざる。
集合時間まであと少し。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!