テラーノベル
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lpml
午後三時。
久しぶりの完全オフ。
撮影も配信もなく、家の中は静かだった。
リビングには誰もいない。
キッチンにも人影はない。
そんな中。
lpの部屋だけは、静かな寝息が聞こえていた。
「……」
ベッドの真ん中。
lpはうつ伏せのまま眠っていた。
片腕を枕代わりにして、毛布は蹴飛ばされ、髪も少し乱れている。
どう見ても熟睡だった。
寝返り一つ打たず、規則正しい呼吸だけが部屋に響いている。
その頃。
mlは廊下を歩いていた。
特に用事はない。
飲み物を取りに行った帰り。
ふと、lpの部屋の前を通りかかった。
「……」
ドアが少しだけ開いている。
中を覗くと。
「あ。」
寝てる。
しかも、うつ伏せ。
mlは数秒その場に立ったまま眺める。
起こす理由もない。
入る理由もない。
だから普通なら、そのまま自分の部屋へ戻る。
……はずだった。
「……。」
何となく。
本当に何となく。
部屋へ入った。
足音を立てないように近付く。
lpは全く起きる気配がない。
「熟睡。」
小さく呟く。
返事はもちろんない。
ベッドの横にしゃがむ。
「……。」
うつ伏せで眠るlpを見ていると、ふと思った。
背中。
広い。
「……。」
mlは少し考えた。
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そして。
何の前触れもなく。
ベッドへ上がる。
静かに膝をつき。
そのまま。
ぽすっ。
lpの背中の上へ体を預けた。
「……。」
温かい。
程よく柔らかい。
思っていたより安定感がある。
「寝れる。」
それだけ呟くと。
lpの背中に頬を乗せた。
数分後。
「ん……」
lpが小さく動く。
重い。
何か重い。
夢かと思った。
でも違う。
背中に確かな重みがある。
「……」
ゆっくり目を開ける。
動こうとして。
動けない。
「……?」
何だこれ。
首だけ少し動かして後ろを見る。
白い髪。
見覚えしかない。
「……めると、?」
「……」
返事がない。
寝ている。
「え。」
完全に寝ていた。
lpはしばらく状況を理解できなかった。
「何しとるん……」
もちろん返事はない。
背中からは規則正しい寝息。
本当に寝ている。
「なんで俺の上……、?」
小さく笑ってしまう。
普通なら起こす。
「重い。」
と文句を言って降ろす。
でも。
「……」
不思議と嫌じゃなかった。
むしろ。
少しだけ安心する重さだった。
「ほんま猫やな……」
小さく呟く。
mlは昔からそうだった。
眠くなると、人の近くへ来る。
ソファでも。
リビングでも。
気付けば隣。
今日はそれが。
たまたま背中だっただけ。
十分ほど経った頃。
少しだけ腕が痺れてきた。
「……。」
動きたい。
でも。
背中のmlは気持ちよさそうに寝ている。
起こすのはかわいそう。
「どうしよ。」
誰に聞くでもなく呟く。
試しに。
少しだけ肩を動かしてみる。
「……ん。」
mlが小さく声を漏らす。
そして。
逃がさないと言わんばかりに。
ぎゅっと。
服を掴んだ。
「え。」
「……。」
また寝息。
「無意識?」
完全に無意識だった。
lpは思わず吹き出す。
「離す気ないやん。」
そのまま二十分。
腕は限界だった。
「……ml。」
小さく呼ぶ。
「ん……」
「起きて。」
「……。」
「俺腕痺れてきた。」
「……やだ。」
寝ぼけた声。
「やだじゃない。」
「あと五分。」
「五分って。」
「……。」
また寝た。
「自由すぎるやろ……」
苦笑するしかない。
結局。
その五分は十五分になった。
ようやくmlが目を覚ました頃には。
「……。」
「おはよう。」
「おはようじゃない。」
lpは腕をさすりながら苦笑する。
「痺れた。」
「ごめん。」
「反省しとる?」
「少し。」
「少しか。」
「寝心地良かった。」
「ベッドじゃなくて?」
「lp。」
「人をマットレスみたいに言うな。」
「違う。」
「じゃあ何。」
「……大きいクッション。」
「悪化した。」
その返答に、二人とも思わず笑ってしまう。
ベッドから降りたmlは、少しだけ髪を整えながら言った。
「また眠くなったら使う。」
「予約制にして。」
「考えとく。」
「絶対考えてへんやろ。」
「うん。」
即答だった。
その日の夜。
リビングでその話になり、メンバーに「人間ベッド扱いされてるやん」と笑われるのだが。
当のlpだけは、
「……まあ、ええけど。」
と、どこか満更でもない顔をしていた。
コメント
2件

ほんとに描き方とかほのぼの感がすきで‼︎地雷じゃなければlpsoお願いしたいです‼︎リク失礼しました…!
うわあ、この回、めちゃくちゃ良かったです…。mlの「何となく」入って背中に乗る流れ、完全に猫ですね。「寝れる」の一言で全てが伝わる。でも何より、途中で腕が痺れても起こさないlpの優しさと、最後に「まあ、ええけど」と照れるところが最高でした。人をクッション扱いしてるのに、なぜか憎めない空気感、大好きです。