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本当に大好きだった。
一緒にカラオケ行ったり
一緒に勉強したり
その一瞬一瞬が本当に
幸せだった。
こんな素敵な人に会えて
自分は幸せだった。
でも、自分で癒奈をコロすなんて
考えたこと無かった。
そんなつもりじゃなかった。
卒業まで。
なんなら卒業してからも
ずっと一緒に居たかった。
しょうがなかった。
だって、
癒奈の友達に、
「癒奈気に食わないからコロして」
「じゃなきゃお前と癒奈」
「どっちもコロすから」
なんて言われると思ってなかったんだもん
最初は本当に嫌だった。
“自分は死にたくない”
そんな自分勝手な考えだった。
本当に取り返しのつかない男だった。
それから何年かして、
友達の奏人とカフェで働いてた。
ずっと働いてるときも
癒奈のことばっかり考えてた。
そして外を見たときには
癒奈に面影のある人が
しゃがみ込んでいた。
見た目も。
髪の長さも。
背丈も。
何もかも違う。
でもこの人に
癒奈が乗り移ったみたいに
仕草がそっくりだった。
思わず声を掛けてしまった。
涙の拭い方。
とても癒奈のようだった。
それから通うようになってくれた。
待っているときの姿勢や姿は
癒奈そのもの。
スマホの持ち方、肘の付き方
やっぱり癒奈。
そんなときに、
『七瀬 癒奈って知ってますか?』
って聞かれてびっくりした。
彼女が言うには友達らしいけど
何故かそう思えなかった
きっと神様はもう一度
チャンスをくれたんだよね
今度こそ癒奈を守り切るよ。
コメント
3件
表現上手すぎない!? そんなに上手く描写表現出来ないから尊敬する!✨ 続き楽しみ!✨