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ちょっと散歩しに行こうと思い、服を脱いだ瞬間。背中に激痛が走った。

「んか゛ッッ!!!!!」

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

「ハッ、ハァッ…カヒュ゛…カヒュ゛、ハ…ァ゛」

過呼吸なんていつぶりだろう。

突然の痛みに頭が追い付いていない中、聞いたことが無い、奇妙な音が部屋に響いた。


バサッ


その瞬間、目の前に白い羽が落ちてきた。

白くて、真っ白で、白々しい程の。

ーーーー

急いで鏡を見に行くと、そこには白い大きな翼が生えた俺、三枝明那がいた。

夢、?いやでも、体に触れる。

いくら瞬きをしてもそこには半裸の自分。

何この羽根。真っ白。え、何、?動くし……もふもふしてる……


待って、


これ外出れなくね、?


何を思ったのか、マネージャーより先にふわっち、不破湊に電話をしていた。


何も考えずに電話しちゃったけど、こんな俺見たらふわっち幻滅しちゃうよな。

嫌だ嫌だ、ふわっちに嫌われるなんて…ぁぁ゛どどどどうしよッ…



ジジッ


白過ぎる程の羽根の先端が少しだけ黒色になった事を俺はまだ知らない。

ーー

ガチャ

『明那っ~~!!!!!』

き、来ちゃった…俺が呼んだんだけど…

「えっ、あっ、」

『どした、!!!?その羽根!!!?』

「えっ、と、『めっちゃ可愛いやんか!!!!!』


「えっ、?」

可愛いって、?引かないの、??

『わぁぁぁあ、もふもふしよる!!』

『このもふもふの羽根どしたん?✨✨』

『真っ白やん~!!!!!!すべすべやし~!!!!!』

初めて動物に触ったみたいな顔してる…


「えっと、…」


ーー


『へぇ~』

『大丈夫やったか…よしよし…痛かったかぁ…』

なんで俺は親友に頭ぽんぽんされてるんだ??


『俺が支えるからな!!』

『頼ってな!!』

ニカっとふわっちは笑う。

一体この天然ホストはどれだけ人を落としてきたのだろう。手慣れてる。


ーー

ピコン

『ぁ、ごめん……オーナーから呼び出しやわぁ、』

『マジごめん…帰んなきゃ…』


ふわっち帰っちゃうんだ…この言葉が脳裏に過る。

「ぁ、うん、俺こそごめん、!急に呼び出して変なの見せて、」

「来てくれてありがと、!!」


何故か声が震えた。


そんな俺を察したのかふわっちが真剣な顔をする。

『明那、俺どんな明那でも受け止めるから。』

『親友として。』

『だから、どうか』

『深く考えんな。』


「ぁは、ぁぁ゛、ありが、と、」

笑えたかな、


なんで俺親友としてって言葉に傷ついてんだろ。俺はふわっちの事が_??

俺なんかがふわっちを好いちゃ駄目だろ。No.1ホストで俺なんか当然似合わなくて。


平凡な俺がつくづく嫌になる。


ジジジッッ


「え、??、」

変な音がした。と思った矢先、俺の羽根が黒色になっていた。羽根もなんとなくぼろぼろに見える。

なんで、の感情よりも先に、どうしようの方が大きかった。

こんな真っ黒でぼろぼろな羽根なんてふわっちは見てくれない。

可愛いなんて言ってくれない。

離れていっちゃう。


「ぁ、やだぁ、こんな、こんな醜い俺ぇ、」


「ふわっちが、、見て、くれない、、」



キッチンにあった包丁を手に取り、俺の背中に生えている醜い翼にナイフを押し付けた。





END


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