テラーノベル
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「…ん」
💙は静かに目を覚まし瞼を開ける。正直眠りにつくまで自分が何をしていたのか記憶が曖昧だ。いつ意識を飛ばしたのかも全く覚えていない。いや、微かに…。思い出して羞恥心と共に自分に引いた。あんな声初めて出した。🩷だってきっと引いただろう。そんな事を考えながらあることにも気がつく。自分の体が清められていること、そういえばベッドの上であること、そして、腕枕をされていること。🩷に。
全部🩷がやってくれたのであろう。もう少し身を委ねていたいが遅出とはいえ今日も仕事がある。時刻は午前4時。人通りは少ないはず。今のうちに帰宅をしよう。💙はゆっくり、🩷を起こさないよう起床する。
「…勇斗ありがとうな、俺帰るで」
小声で囁いたつもりだったが…、立ち上がろうとすると腕を掴まれ結局ベッドに引きずり込まれた。
「ぅお、っと。え、ごめん、起こしてしもた?」
「…ん。ううん、大丈夫。どこ行くの、トイレ?水なら俺が持ってくるよ」
「あ、いいや。帰ろう思て」
「んぇ早くね。何時今」
「朝4時」
「早すぎんだろ、もちょっと居てよ」
そう言うと🩷は自分の腕の中に💙を収め、向き合うように抱きしめた。
「ん…、なーはやとー」
「んー」
「ずっと考えとったんやけどさ」
「うん」
「やめよ、この関係」
「は」
「なんか俺変なことした?ごめん。言ってよ」
「いや、そんなんちゃうよ。佐野さんはなんも悪いことしてない」
「じゃあなんで」
「…いや、その」
「太智らしくねーじゃん、はっきり言えって」
「…まぁ」
自分から終わりを切り出して話し始めたものの返答に詰まる。言えない。たかがセフレ。性欲を満たし合うだけの関係、なのに、🩷を想ってしまっていること。早めにこの関係を断ち切らないと後々辛いのは自分の方。それに自分は男で、抱かれている身としては予後が悪い。
それを隠し関係を終わらせる言葉が💙には思い付かない。
黙っていると🩷に顔を覗き込まれる。それも。それもやめて欲しい。そんな優しい顔で心配するように覗き込むのやめて欲しい。無関心で在りたいのに、どうしてもキュンとしてしまう。
「太智?」
「そ、そもそも佐野さんはずっと俺を相手にしてて飽きやん?昨日俺すげー声出てたやろ。引くやろ。俺よりもっと可愛くて満足させてあげれる子居るて。ていうかやっぱりこういうのはちゃんと好きな人と、さ、やろーや… 」
「じゃあ終わりにしよう、この関係」
あ。終わった。終わった終わった。やっとこの関係にも感情にも区切りをつけることができる。あっけない。
「…おん」
早く抱き締めてる腕離せや。力強いねん。1人にさせてくれ。涙出そう。
「なあ太智」
「ん」
🩷は💙の目尻を親指で優しくなぞる。涙はすでに流れていたみたいだ。💙は気まづそうにしながら俯き🩷の次の言葉を待つ。
「好きだ。恋人になろう」
「ん、……………あ?」
「なん、やって?」
「好きだよ太智。だから恋人になろう。」
「それは…なに?」
「そのまんまだろ。付き合いたいんだよお前と。好きだから。」
「冗談?」
「言うか馬鹿!…つーか、そもそも伝えるつもりだったし」
「えなに。意味分からん、は?え、なにそれ」
「…なあ太智。」
「なに」
「俺、いつからお前と一緒に居ると思ってんの。最初この関係終わらせようって言われたときはマジで焦ったけど、俺が理由聞いたときちゃんと言わないし言い訳みたいなこと急にいっぱい喋りだすし、終いには泣くし…。昔から太智は分かりやすくて可愛いな、俺のこと本当は好きなんだなって気付けた」
「…うざ」
「だから太智も気付いて。俺の気持ち。」
🩷は💙の手を恋人繋ぎして額と額をくっつけお互い目を閉じる。
「気付いて。俺も同じ気持ちだってこと。好きだ太智、離れたくない。太智と一緒にいて飽きるなんてない。シてる時の太智、引くどころか興奮した。俺だけが知ってる俺だけの太智。もっと見せて欲しい。俺が好きなのは太智だよ。」
「ん、も、分かったて…恥ずいよ勇斗。なんでそんなん、言えんねん…」
「何回でも言うけど。太智はどうなの。聞いてない。教えて」
「ん…好き、だよ。勇斗が。好きだよ」
「離れるのが嫌で泣いちゃうくらい?笑」
「帰ったろか」
「ごめんて太智」
「…俺との関係、恋人に昇格できますでしょうかダイチサン」
「まー、してやってもえっかな〜〜〜」
「っしゃ」
「勇斗」
「ん?」
「大好き、俺と恋人になってください」
「喜んで」
🩷が返事すると同時にどちらからともなくお腹がなる音がしてお互い見つめ合い笑う
「腹減ったー!!!飯食えずに寝てもうたやんそういえば」
「ケバブ準備してたし、バナナもあるけどどうする?」
「んーーーー。どっちも食うーーー」
「お、やっぱりそう来たか。食おっか」
「え、勇斗の分も俺が食うから勇斗の無いで」
「お前ふざけんな俺も食ってねえんだよ笑」
2人は肩を並べリビングへ向かう。手ももちろん、繋いだままで。
fin
コメント
3件
まじで、なんで、こんなに書くのが上手いんですか!? 意味が分からんのんやけど!!?? すごいです!!
うわあああああ最終回やん!?!?!?😭💕💕💕 「好きだ。恋人になろう」からの流れ、マジでキュン死するかと思った…!!太智が終わらせようとしたのに、勇斗が全部見抜いてて「俺も同じ気持ち」って言うのズルすぎるでしょ!!😇💖 最後の“飯食う”のやりとりで笑い合ってるの、尊すぎて一生見てられる…ありがとうございました、幸せになってくれ…!!🙏✨