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#不倫
設楽理沙
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コメント
1件
うわあ、このタイミングで目撃しちゃったんですね…。美並さんがサプライズしようと早く行ったのに、逆にあんな場面を見てしまうなんて切なすぎます。「つくづくやり慣れないことをするもんじゃないな」って台詞が、彼女の寂しさと諦めが混ざったようで胸に刺さりました。賢人の「えっ」の動揺の仕方、すごくリアルで、ごまかそうとしてるのが丸わかりなのも含めて、二人の温度差がひしひしと伝わってくるシーンでした。続きが気になります…!
32
私たちは場所を変えて、何度か来たことのあるカラオケボックスに入店した。
もちろん、歌を唄うために来たわけじゃないので、音は一切無し。
「じゃ、話を聞こうか」
私が待ち合わせにギリギリに来たと思っている賢人は余裕だった。
よもや、私にキスシーンを目撃されていたなんて思ってもいないのだろう。
「私、見てたの」
「……」
「賢人が女の子とベンチに座っているところ」
賢人に少し動揺が走るのがわかった。
どのシーンを見られていたのか、咄嗟にそう考えてでもいるのか……。
「えっ? なんで? だって、美並、店にギリギリに来たじゃん。
誰かと間違えてないか?」
「間違えてないよ。だって、今日は賢人をびっくりさせて喜ばせようって
思って、随分早くにお店の近くまで来てたから。
いいことしたのに、悲しいことになっちゃって──
つくづくやり慣れないことをするもんじゃないなって思った」
「……」
賢人は、どう説明すればいいのか考えているようだった。
「私、店に行くまでの舗道を歩いて時間を潰してたの」
「ああ、あの子はさ、会社の同僚でたまたま会っただけなんだ。
だから、待ち合わせまで時間があったから、ちょっと話をしてただけだよ」
「私が見ていたのは、賢人が最初1人で座っていたところからなんだけど……。
私の言いたいこと、わかるよネ?」
「えっ……」
賢人の視線が心の動揺と比例するかのように、動き、挙動不審になる。
そして、髪の中に両手を入れ頭を抱えてとうとう俯いてしまった。
「賢人はさ、私のことどう考えてるんだろう。私とじゃなくてあの子と付き合いたいの?
あの子と付き合ってたんだ、私に隠れて。
私のことは、どうするつもりだったの? いつ私を振るつもりだったの?」
私は疑問に思っていることを、畳みかけるように賢人に訊いた。