1時間後…
ガチャッ……
「ただいま…ナムジュナ!」
ぎゅぅぅ……
「おかえり、ホバ……と、ジンヒョン……」
「た、ただいま……」
「……お疲れ様でした」
「ホソクくーん?トばしてあげたんだから、最後まで荷物持ちをしなさい!」
「ぁ……ごめんなさい!こっち持ちます!ね、ナムジュナ、動かないで?待ってて!」
…予想通りの時間に帰ってきた。少し早めに切り上げておいて正解だったな。リビングのドアを開けたと同時に俺に飛びついてきたホバを受け止めてから後ろに目を向ければ、20歳ほど老けて見えるジンヒョンがよろよろと入ってきた。この様子じゃ……ちらり、とホバの指に目を移せば、案の定、綺麗に手入れされていたはずの爪がボロボロになっている。また齧ったのか……痛いからやめろって言ったのに。
「…一緒に手伝えば、待ってる必要ないだろ?」
「……ジンヒョンには、絶対触らないで。ナムジュナが触って良いのは僕だけ」
「分かったよ。ほら、くれれば運ぶから」
「…うん。よい…しょっと……わぁー、重いですよ、これ?」
「やぁ!7人分だぞ!?しかも、1週間分以上買ってきたんだから!」
「凄いの!何処もかしこもセールの赤い文字でいっぱいでね?このいつも飲んでる珈琲も、箱ごと半額だったんだよ!」
「それはまた…凄いな」
しかし、買い物自体は楽しめたようだ。キラキラと目を輝かせながら話すホバに、少しはリフレッシュの材料になった事が分かる。…ジンヒョンには感謝しないと。
「ありがとうございました(小声)」
「ん?うーん、ちゃんと手伝ってくれたし、帰りの車に乗るまでは順調だったんだけどね…時計を隠しておけば良かったか?(小声)」
「あぁ…そこは俺にも「ナムジュナ」…ん?」
「ジンヒョンと何話してるの?しかも小声で。僕に隠し事?」
「……チゲ鍋、俺も手伝おうかと思ってな」
「…僕、楽しみにしてるのに」
「おい、どういう事だ」
「…ふふっ、んー?今までの料理歴を振り返ってみたら?」
行く前よりは幾分か良さそうだが、今日はそういう日なのだろう。人間誰しも、上手くいく日といかない日があるから、ホバを責めるわけではないが……これだけ言っておくか。
「ホバ、爪」
「………だって、ナムジュナいなかったし」
「唇も痛くなるだろ?深爪にもなるし、今度から気を付けろよ」
「……ごめん」
「今度やったら俺がやすりでお前の爪を整える事になるぞ」
「ぅえ……分かった、もうしない……」
…これも、何十回目か。根気強く言っていくしかないのだが、毎回反省はしてるみたいだし…
「…分かってくれたなら何よりだ」
「後で整えるね……ジンヒョン、後運ぶものはありますか?」
「とりあえず終わったよ〜。二人とも手伝ってくれてありがとね。さぁ、手伝ってくれたホバのリクエストに答える為にも、今から仕込んでおかないと!」
「わぁ〜、やった!ナムジュナ、チゲ鍋だよ!唯一ジンヒョンの胡麻油使用量が少ない料理!」
「それで選んだのか」
コメント
5件
ホソクさんの爪さんがーーー!。゚(゚´Д`゚)゚。 ナムさん、ジンさん、流石です✨ 胡麻油使用量が少ないから…😂 次回も楽しみにしております❣️
ホソクさんの爪が… :(´ºωº`):アワアワ ナムさんとジンヒョンの対応が素敵すぎる😭😭💗 チゲ鍋にする理由も可愛い🤣💗 次回も楽しみに待ってます!自分のペースで頑張って下さい💪