こんにちは!
冴凛です、死ネタあります。
1部捏造あります。
目線がよく変わるのでそこんとこお願いします
完全に私の書きたいままに書いたものなので注意してください!
地雷の方はすぐに逃げて!
それではどーぞ!
冴side
凛が産まれた。
産まれたての凛と目があった。凛は笑った。
その瞬間俺は堕ちた。
この可愛い弟は何としても守らなければ。俺が凛を幸せにする、と。
凛side
物心が着いた時から俺は兄ちゃんの後ろを付いて歩いていた。何をする時も一緒。ご飯もお風呂もお出かけも寝る時も。
雷が怖くて震えていた俺を抱きしめてくれた兄ちゃん。なんだかピクピク震えてたけどすごく暖かかったな…
これからもずっと兄ちゃんと一緒にいたい。
冴side
凛がサッカーを始めた。
凛は俺より才能があるのではないかと思った。
これからは凛と同じスパイクにカバンにユニフォームを着て一緒にサッカーができる!
そう思うだけでも俺の心は踊った。
凛は俺を超えるサッカー選手になるかもしれない…!
凛side
兄ちゃんにサッカーをしろと言われた。
別にサッカーにそこまで興味はなかったけど兄ちゃんがやれって言うからやりたくなった。
これからは兄ちゃんともっとお話出来る!
俺はサッカーが大好きになった。
サッカーを初めてもう何年かたった。
俺たち兄弟は何をする時も一緒だった。
兄ちゃんが練習終わりに買ってくれるアイスの味。素朴だけど兄ちゃんが買ってくれたアイスだしソーダの爽やかな味が練習でかいた汗を吹き飛ばしてくれるような気がした。
このアイスは他のアイスより何倍も美味しいのだ。
俺はこのアイスが大好きだった。
俺たちは来る日も来る日もサッカーをした。
兄ちゃんとやるサッカーはとても自由で欲しいところにパスが来た。
兄ちゃんに「すごい!」と褒めると
「ったりめーだ」と少し笑って返してきた。
兄ちゃんはあまり笑わないけど、俺の事ちゃんの愛してくれてるんだなと思う。
兄ちゃんが中学生の時兄ちゃんはスペインのクラブチームレ・アールの下部組織でサッカーをすることが決まった。
これから4年間兄ちゃんのいないサッカーをするのだと思うと気が狂いそうだった。でも兄ちゃんは世界一のストライカーになる男なのだ。邪魔をするのはよくない。
それに兄ちゃんの言うことは絶対だ。
兄ちゃんがスペインに行くと言った。もうそのことは変えられない。俺が兄ちゃんの邪魔をする訳にはいかないからね。
寂しいけど俺待ってるから。
兄ちゃんがスペインに旅立つ日の朝、兄ちゃんは俺にハグをして頬にキスをひとつおとした。
「いってきます。世界一のストライカーになるために。」
…キス…口にしてほしかったな…
冴side
俺は今スペインにいる。凛のことは心配だが4年後日本に帰ってきてなんの成果も得られなかったなんてのはごめんだ。
凛にかっこいいとこ見せるために頑張らなければ。
そーいや凛俺がちょっとキスしただけで赤くなって…可愛かったな…
レ・アールでの練習は甘くはなかった。言語の違い、文化の違いで精神的にやられ、周りの技術にのまれていく。
俺は足掻いた。足掻いて足掻い、足掻い続けた結果、
俺は世界一のストライカーにはなれないらしい。
絶望しているとコーチや仲間から
「お前はミッドフィールダーが向いている」
と言われた。
わかっていた。ストライカーに向いていないことなんて。でも認めたくなかった。凛と約束したから。
でも今俺がここで生き残るにはこの道しか無かった。
「ごめんな、凛、こんな兄ちゃんで…」
俺は世界一のミッドフィールダーになることにした。
凛side
兄ちゃんがスペインに行って4年がたった。
そろそろ兄ちゃんが帰ってくる。
兄ちゃんのいないサッカーはやはり窮屈で物足りなかったけど、日本一になることは出来た。
上手くなったことはやく兄ちゃんに伝えたいな…
練習が終わった後も俺はボールを蹴り続けた。
雪が降り始めたけど、まだまだ練習するつもりでいた。
ドッ…パスっ
ちょっとコース甘かったな
「今のコース甘いんじゃね?」
俺が待ち続けた声…よりは少し低いけど間違いなく兄ちゃんだ!
「おかえり…!にい…ちゃ…?」
なんだか雰囲気が前と違う。そりゃ4年も経ったんだから少しくらい変わったっておかしくない。
でもなんだろ…すごく嫌な予感がする…。
兄ちゃんはそっと口を開いて、
「凛…夢を書き換えたんだ。」
ゾッとした。絶対いいことでは無いことがすぐに分かる。やめてこれ以上言わないで…!
「俺は世界一のストライカーじゃなくて世界一のミッドフィールダーになる。」
「…は?」
意味がわからなかった。なんで?
俺たち約束したよね?
「なんで?なんでそんな事言うの?俺頑張ったんだよ?兄ちゃんの期待に応えられるようにさぁ…!何を今更そんなこと言ってんの?ねぇねぇ…!…どうして?」
抵抗する俺を心底嫌そうに冴は睨んだ。そして俺に1or1を持ちかけてきた。それに俺が勝ったらもう一度一緒に夢を見てやると、でも俺なんかが兄ちゃんに勝てるわけが無かった。
でも俺は認められなかった。だから必死に抵抗した
「なんで!?どうしてこんな1or1で俺たちの夢終わらそうとしてるの!?兄ちゃん言ってたよね、世界一のストライカーになるってさぁ、兄ちゃんと夢追えないなら俺、サッカーする理由…無くなっちゃうよ…」
怖くて泣きそうになった。だから下を向いて必死に言葉を続けた。
兄ちゃんがどんな顔してるか、恐る恐る顔を上げて見ると兄ちゃんは今までで見たことのないような顔をしてこちらを見つめてきた。
…何?そんな顔、俺知らないんだけど。
そこから俺に向けて発せられた罵詈雑言。
「だったら辞めろよ」
「ぬりぃんだよ、慰めてもらえるとでも思ったかこの低脳が」
…え?何言ってんの?兄ちゃんやめてよ…
「クッソ反吐が出るぜ、もう二度と俺を理由にサッカーなんかすんじゃねぇよ。」
兄ちゃんが俺に命令してる…、聞きたくないなぁ…でもきかないと…
兄ちゃんの命令は続く、
「だいたいお前にとって俺は特別かもしんねぇが俺にとっちゃお前なんてただの目障りで面倒くさい弟だ。」
…俺そんなふうに思われてたんだ、カナシイ。でも兄ちゃんは俺の事もういらないのかもね
「消えろ、凛。俺の人生にお前はもういらない。」
兄ちゃんは吐き捨てるようにそう言ってフィールドを後にした。
ハハハ…。なんも言えないね、
今まで俺が信じてやってきたサッカーはあの人のためだったんだ。そうだ、忘れてた。
でもどうやらそのおもちゃはもう要らなくなったらしい。
……そんなことはどうでもいい。最期まで面倒くさい弟は勘弁だ。兄ちゃんが消えろって言ってるんだから、はやく、はやく消えないと…。
あの人がどんなに俺の事を嫌いでも俺はあの人のことを好きでいなくちゃ…。
まだ兄ちゃんと一緒にいたかったなぁ…
クロスバーにタオルを巻き付けた。
もう準備は出来てるあとは逝くだけ。
…遺書、遺書書かないと…でもこんな俺に遺書なんて書く必要あるのかな。紙もペンもないからまぁ地面でいいや。
「ごめんなさい、もう自由だよ」
…これでいいや。
死んだらここにずっといよう。もう誰にも見られないんだ。人1人目で追い続けるくらいなら神様も許してくれるはず。
これで自由だ、兄ちゃんも、…俺も
愛という名の呪いが今日一人の男の子を殺した。
長くなりました!最後まで読んでいただきありがとうございました!
気が向いたら冴sideの話もできたら出そうかと思います!
いいねフォローコメント待ってます!
それではまた!バイバイ!
コメント
1件
すごく好き。最高