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1話後の福岡のエピソードです

【attention!】

・政治的意図無し!ヤクザ出てきます


福「……ッ、ハヒュッ、ヒグッ…」

壊れた拳銃を足元に転がせ、木陰で嗚咽混じりに泣いた。

仲間を一人失った…?いや、仲間を殺した…

…嗚咽が邪魔で呼吸ができない、喉が締め付けられるようで苦しい。


涙が乾いた頃、涙が伝った跡に風が染みる。

妙な喪失感で我に帰る。

……怖くなった

ボスになんて伝えれば良い?今まで命令をこなしていたから知らないが、命令を破れば何をされるかわからない。知らぬ間にヤクザの仲間に合わなくなったことがある…わからない怖さが背筋に触れる。

壊れてばらばらになりかけた拳銃をポケットに押し込む。できるだけ遠回りしてボスの元へ向かう。


ボスのいる裏道が近づくにつれて足がすくむ。何をされるか。恐ろしくてたまらなくなった。

酒場の匂いが強くなり、治安の悪さが伺える商店街。

商店街の2つ目にある角の細い路を曲がる。牛乳の入っていた箱に座る、ガラの悪い奴ら_ボスとその側近がいた。咳き込むほどのタバコの臭い。

ボス「殺し終わったか。死体を見せろ。」

…物騒だな、、

喉が引っ込むようで声が出ない。


福「ボ、ボス、、した、死体は、、証拠は、ない、です、、」

空気が変わる。側近たちが変な目で見てくる。

ボス「なぜだ。殺したんだろ?まさか殺してないとか言わないだろうな?」

言葉に詰まる。目が熱くなりかける。怖い。

福「…て……な…です…」

ボス「なんだ?もっとはっきり言えよ」

「殺せてないです!!」

ボス「……お前は今まで命令を破らなかったのにな」

「残念だよ」

ボスは手招きをした。…地獄がやってくる。


ついた先はもっと暗い裏道の奥。

途端に胸ぐらを掴まれた

ボスのデカい体が威圧的に見えた。俺を助けてくれた時の優しい顔とは違った。

握られた拳が視界に入る

_殴られた。骨に響いて反動的に咳き込む。

何度も何度も、蹴られ、殴られ、、途中からは側近たちも加わり、全方向逃げ場無しという状況となった。

福「許して゛!!くだ゛…さ゛い!!」

福「アガッ…ッ…イ゛…」

血を吐いている…咄嗟に口の中の味で感じた。

…攻撃が止まった

全身痛くて動けない。腕を掴まれ吊り上げられる。

ボス「殺せなかったらこうなるんだ。わかったか?」

「お前の言い分ぐらい聞いてやるよ」

「殺せなかった理由言えよ」


……涙でうまく見えない。嗚咽を我慢して無理やり喉を開く。

福「…友達なん、です…」

「彼女が、、好き、なんです、、」


「……」

「殺せるわけ、、ないじゃない、ですかぁ…」


ボス「…もっとまともな理由ねぇのかよ」

「単純だな。聞いて後悔した。」

「そんな感情論は認めない。」

絶望した。

分かっていた。感情論は聞いてもらえないと。それでもありったけの理由を言ったはずだ。

また痛みが襲う

弱肉強食のヤクザの世界で感情論は無駄。

…ボスは俺のこと助けてくれたから、優しい人だと思ったのに?

大っ嫌いだった地元のガラの悪い奴ら。それでも俺を助けてくれたから、、慕ってたのに?

もうあの頃の優しい顔は無い。助けてくれたあのボスとはまるで別人だった。


裏切られた?

そんなわけ無いはず…?裏切られたなら何がいけなかった?俺は慕ってたのに?縦の関係は大嫌いだったけど、唯一嫌じゃ無かったボスとの関係。今は全く切れてしまった…?

あの頃のボスに会いたい…あの頃のボスは居ない…ボスを俺は師匠として慕ったのに…俺は何がいけなかった?どうすればよかったんですか?教えてくださいよ。ボス、教えてください…?







何がいけなかったんですか?ボス、教えてください……

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