「さぁ…選択の時間だ。黒いヤツが受けるか白いやつが受けるか」
「選べ」
「ッ…そんなの、!」
「……僕が行く、兄を助けられるなら、」
「ハッ…良いぞお前でいい。」
「ダ、ダメだアキト!私が行く!お前は残って、!」
「大丈夫だよ兄さん、僕は大丈夫。心配しないで」
あぁ…大好きな兄さん…、
そんなに僕の事を想ってくれていたんだ
その気持ちだけで僕は暴力も罵倒も受け入れれる…
「オラ来い!!」
「ッ…、」
「っ…!やめて、!連れて行かないで!」
兄が僕に向かって叫ぶ
「私の弟を…!ッ…、私を一人にしないで…!」
あぁ…ごめん、ごめんなさい兄さん…、
「お前までいなくなられたら…!私たちは2人で1つなんだろ…?!やめて、!なんで…ッ!なんで…ッ!」
兄さんを助けるためなの、痛いの嫌いでしょ…そんな顔しちゃ気持ちよく行けないよ。やめてよ、今は僕のために泣かないでよ。
あぁ…ほら、涙が止まらなくなっちゃった
離れたくない、一緒がいい、2人で1つだったのに…
でも、大丈夫……僕が兄さんの為に殴られるなら…
本望だよ
「兄さん…大丈夫、僕らは死ねないでしょ」
そう微笑んで兄に背を向ける
「ッ…!」
「ダメだ…!ダメだアキト!私を置いて行くな!」
「お前の痛がる姿なんて見たくない…!」
兄が追いかけようと立ち上がる
「ダメだ!!!」
僕が言った大きい声で兄さんはビクッと体を震わせた
「ダメ、…なんだ…。兄さんを、助けるためなの…」
「これくらい…カッコ良くいかせてよ、少ししたらまた会えるから大丈夫」
その時のアキトは妙に儚げで…その言葉に私は反論できなかった…
私が弱いばっかりに、兄として…ここで突っ立っている事しかできないなんて…
しばらくしてから微かに聞こえるアキトの叫び声と喘ぎ声、痛いだろう、辛いだろう、そして何回も聞こえる「兄さん」という言葉……。
「助けて」、「痛い」、その言葉たちが耳を打つ
そしてナニカを斬る音、きっとアキトの人体
アキトの声が頭から離れない
数時間経っただろうか、扉が開いた
部屋から投げ出されたのは四肢を切り落とされ、内臓が空っぽになり、白い液体が身体中に残された
アキトだった
カバーを付けられて再生も出来なかったのだろう
尻からはまたもや白い液体が出てきていた
部屋の中でアイツらが喋ってる
「コイツの腹を切る時の叫び声がたまんねぇぜ」
「死なねぇから生きたまま内臓を引きずり下ろせた」
「角を折った時の顔がヤバかった」
「アイツの身体ん中は名器だぜ(笑)」
「何回突いても声を上げるからヤり甲斐があったぜ」
あぁ…あぁ…!あぁぁ、!
ダメだ、目の前が真っ赤になる。自然と涙が出る
怒り、憎しみ、悲しみ、負の感情が頭を覆い尽くす
あぁ、可哀想なアキト。死ねたらいくらかは楽だったのだろうか、
アキトの顔には涙と血と汗の跡が残っている
角をもがれた頭が痛々しい
もういい……、許さない、
大丈夫だよ、アキト、
兄さんが…兄さんが全て排除するからね。
そこからは早かった、まるで自分では無いかの様な動きができた。
彼らは別に死ねない呪いなんか持ってない
だから徐々に身体を引き裂いて時間を伸ばしてやった
なるほどコレは良い、彼らが楽しくなるのも分かる
だがそれは彼らの場合だ
私の弟に手を出した時点でこうするべきだったのだ
あぁ…何を戸惑っていたのだろう
この私が、!なぜ…?!
人を殺す事なんて知ったこっちゃない…!
これは救い、私とアキトへの救い……
あぁぁ…可愛いアキト、可哀想なんかじゃない
この事に気付けたのだから…可愛い可愛い…私のアキト……ずっと……一緒さ、
コメント
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言い忘れましたがグロ注意なんです