【お前ら…!こんなとこにいたのか、!】
我が探し出した時、それはもう酷い事になっていたその時、アヤトは光のない目でボーッとアキトを見つめていた…
「ぁ…?」
アヤトが振り向いた
【なんて事だ…?!】
その時見たのだ…アキトの姿に
「可愛いだろう……私の弟だ、」
「汚くなってしまったがとっても可愛いね…」
我が見たのは…我が見たのは神なんかじゃない
神の姿をした悪魔だった……
本当はこっちが悪魔じゃないか…!
「あぁ…アキトが死ななくて良かったよ…」
そう愛しいモノを……宝物を見つめるかのような眼差しでアキトを見つめるアヤト
「血で染まった姿も美しいと思わない?」
「ぅ……、」
アキトが目を覚ました?
「に…ぃさ、…」
「っ…?」
その時僕が見た兄の瞳は前の引き込まれそうな瞳では無く、悪魔のような…地獄に住んでいるような鬼の目だった…ニタァと笑うから余計に怖い
「おはよう…いや、おかえり。アキト、頑張ったね」
「う…ぅん、」
「帰ろうか」
「ど、こに…?」
「分からない…でも感覚で分かる、」
「感覚が教えてくれる、こっちだと…」
「ね、行くよ2人共」
兄は僕に上着を着せ姫抱きすると寒い夜の街道をツカツカと歩いて行った
まるで別人のような兄に僕は何も言えなかった
「…ぅ……、ん……」
急な眠気が僕を襲う
「眠い?別に寝てて良い、もう離さないから心配無いよ」
そう言う兄の横顔は数時間前に見た可愛らしい微笑んだ顔では無く男と成った美しい顔だった
【(コイツら本当ドロッドロだな…)】
「ん…、んぅ…ぅ…ん、Zzz……Zzz……」
「ふふっ…可愛い可愛い私の弟……」
まだ9歳……9歳にして2回も私を守った可愛いだけじゃない私の弟、お前のお陰だよ…この気持ちに気づいたのは
心から愛せる人……血の繋がった私の弟……
「心配する事なんて1つも無い…私がいるよ……」
アヤトは何も映っていないような純黒の瞳でアキトを見つめていた
それが次はお前がアキトを守るために自分を犠牲にするのかと思えて気付いたら我は言っていた
【我もいるぞ】
「…そうだね、私達2人がいればアキトにこれ以上の無理はさせないようにできる。」
一瞬の笑み、それが我にとって酷く安心できた
少しの保険だと思えたのだろう。
「お互いに3人を守ろう」
「私達は3人で家族だ」
【……あぁ】
「さぁ行くよ、僕達の家に」
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