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ゆうなほ
『無自覚可愛い君に振り回されたい』の翌日のお話。
一応、先の読み切り読まなくてもこれだけでも読めるようにはなってます。
🩷💛のイチャイチャに巻き込まれる可哀想な年下組。
💙さん視点
「うわー、またやらかしたん?」
朝から楽屋内は一方的に険悪なムードを漂わせている吉田とそこにめげず甘い空気を放つ佐野の姿があった。
「別にやらかしたとかじゃなくて、じんとが可愛かったから」
「勇斗うるさい」
佐野さん、それをやらかしたと言わずしてなんと言うのか……そんな言葉を飲み込めば余程腰が傷むのかいつもより眉間に刻まれた皺が深く(当社比3倍ぐらい)、不機嫌ですよーとわかりやすく出てる吉田さんと目が合い思わず目を逸らした。
今日こそは絶対に無自覚なバカップルの痴話喧嘩からの惚気けに巻き込まれたくない…巻き込まれたくないのに…!!
「なぁ太智、聞いてよ!俺の前だけで可愛い顔して?ってお願いしたら仁人が」ばか、言うな!!」
嫌がらせのように目を合わせ、俺に昨日の出来事を報告したいのか無駄に残念なイケメン(最年長)がカットインしてきた。
あぁ、誰か助けてくれ。
横でわぁわぁやってるバカップルから逃れようと目線を離れた場所から憐れんだ目で見ている柔太朗と舜太に向ける。
目が合った瞬間、柔太朗が「だいちゃんがんばれー」と口パクで言うと俺から目を逸らすように舜太の方に向き直してスマホを触り出す。
舜太はというと完全に無関心を決め込んでいたのか俺と目すら合わせてくれない。
薄情な奴である。
「仁人がさぁ、『くちびるにはしてくれないの?』って可愛くお強請りしてきたんだよ?」
「…まだやってたん?」
年下組に助けを求めるのを諦め、ため息混じりに再び目の前の騒音に意識を戻す。
ここまで暴走しはじめると手を付けられない。
佐野さんから語られる昨夜の出来事を思い出してなのか、聞くに絶えないと耳を真っ赤にして俯いてる吉田がぷるぷると肩を震わせている。
(あ、そろそろ限界やろな)
「…佐野さん、そろそろやめとき。吉田さんが限界やで」
なぜこの最年長は言っても聞かないんだろうか。
巻き込まれたくはないが、毎度恥ずかしめられている吉田さんが可哀想に思えてくる。
「えー、だって本当に可愛かったんだって」
「もう、お願いだから黙って!!」
両手で佐野さんの口を塞いだと思えば、「勇斗なんか大嫌いだ」と言い楽屋の外へと逃げ出した。
「わ、待って!!じんちゃん」
そのまま吉田さんを追いかけるように楽屋の外へ出て行く。
やっと終わった地獄のような空間から解放されてため息と共にソファに座り込んだ。
まだ、仕事前だというのにひと仕事したような疲れが押し寄せてくる。
頼むからイチャつくのなら他所でやってくれ。
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