『クラスの陰キャ男子は”元”不良でした。』
Episode.6
ぷちぷち→👀
ぽん太→🐤
いむ→🐾
ひなこ→🎀
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-前回のあらすじ-
前回を見てください。
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side:松海冬知 -matsumi futi
──昨日、○○の海水浴場で起こった”あの事件”は町中に広がって行った。
元々問題児だった3人の高校生は、この事件をきっかけに退学となったらしい。
その噂と同時に、俺達3人の噂も広まっていった。
例えば、
「売店で茶髪のイケメンが大男をぶん殴ってた」
「祭雛子にナンパした男が泣きながら帰ってきた」
などなど…他にも沢山だ。
………ちなみに、今挙げた2つの噂は全て実際に起こっていることだ。
👀『どーしたもんかなぁ…』
🎀「私は素直に嬉しいよ?
かわいいかわいい陰キャな従弟が有名になってさ~!」
👀『お前に聞いたの俺がバカだったわ……
あと不法侵入すんのやめろよ、ここ俺ん家だぞ?』
🐾「お前ん家でもねーよ。ここ俺ん家だからな??」
🐤「いむさんは一人暮らし……… つまり、今日からここはおれの家っすね!」
🎀「なら私は居候役で!!」
👀『俺の家だし!!』
🐾「そこ張り合うな!!!
……ってか、ぽん太はまだ寝ててよ、! 」
🐤「え?もう歩都って呼んでくれないんですかぁ~?(ニヤッ」
🎀「へぇ‥?ひなこ達が知らない間にそんな仲良く…何があったのかなぁ~?(ニヤニヤ」
🐾「い、いつか話すから…!あとなんでそこだけ覚えてんのッ、?!」
🐤「あ、今話しましょうか?」
🎀「頼んだ。(即答」
🐾「ちょ、やめろッ!! 頼むなバカぁッ、!!」
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side:本田歩都 -honda poto
👀「それで… ぽん太、 今日呼び出したのは一昨日の件についてだよな?」
🐤「………はい。(頷
3人だけには、話しておこうと思いまして。(にこっ」
🎀「ありがとね、ぽんちゃん。
私たちを信用してくれてるってことでしょ?ひなこ嬉しいな~!(にこっ」
やっぱり、ひなこさんは凄いなぁ…
こんな場面でも明るくできるって、話す側のおれとしてもめちゃくちゃありがたいし。
…ちょっとだけ、肩の荷が降りたような気がする。
🐤「…それじゃ、昔のおれの話をしましょうか」
──────────────
おれは、昔からずっと周りの人間全員に嫌われて、虐められていました。
──お前なんか、さっさと死ねばいいのに。
──クズは視界に入らないでよ。
クラスメイトからも、かつて友達だった人からも……アルコール中毒だった父からも。
──俺に口答えしてんじゃねぇよ、俺の稼いだ金で育った癖に!!
“クズ”、”ゴミ”、”カス”……
暴言なんて当たり前で、
殴られたり、蹴られたり…いつもおれだけだった。
おれの何が悪かったのかな。
弱いから?
男なのに泣き虫で、何も出来なくてだめな人間だから?
🐤(わかんないよ。)
ねぇ、何がダメだったの?
──────────────
中学生になったとき、父親が飲酒運転で死んだ。
おれは元々父から虐待を受けていたから、
死んだと分かったときも、
通夜のときも、
葬式で父親の遺体を見たときだって…
悲しくなんかなかった。
目から涙は出てきたけど、それに「悲しい」なんて感情なんてこもってない。
正直に言えば、嬉しかったんだと思う。
そのころは思春期だったこともあって、
今まで心も体も傷つけてきた相手が死んで『ざまあみろ』とすら思っていた。
でも、母親はそうじゃなかったみたい。
──────────────
『お前のせいで父親が死んだ』
『お前が代わりに死ねばよかった』
そんなバカみたいなことを何度も言って、
今まで父がおれにそうしたように、
殴って、蹴って、暴言を吐いてきた。
なんで?
おれは何もしてないのに。
おれは悪くないのに。
父が死んだのは、
飲酒運転‥しかも荒く、速く、無理な運転をしていたからだ。
そのせいで、対向車線のトラックに正面からぶつかって……即死した。
🐤(………なんで、ッ‥)
──────────────
今更母に虐待されても、辛いなんて思わなかった。
むしろ、
父から受けていたものより弱かった暴行に、『ありがたいな』『まだマシだな』
とすら思っていた。
そのときから…いや、もっと前から、
おれはずっと歪んでいたのだろう。
両親と、友達と……
みんなと、同じように。
──────────────
そのあと、
『女性の怒鳴る声がする』という近隣住民の通報のお陰で、母親は逮捕された。
おれの傷を見て、警官の人たちはおれに事情聴取を行った。
‥本当は、全部話したかった。
両親に虐待されていたこと。
昔から父に犯罪を強いられていたこと。
友達にも、先生にも、誰からも味方されず、もう誰も信じられなくなってしまったこと。
🐤『…話しても、貴方達は信じてくれるんですか?(にこっ』
……でも、信じられなかった。
──────────────
友達なんて最初から1人もいなかった。
おれが虐められているのを黙って見ていたから。
みんなと同じように、笑って、からかって来た人だって…たくさん見てきた。
…何もかも、信じられなくなった。
──────────────
中三のときまで施設に入れられていたけど、高校生になる少し前に、隣の町に住んでいた母方の祖父母に引き取られた。
だから、もうあの人たちに会うことはない。 そう思っていたけど…
あの海水浴場で、再会してしまった。
数多くいる虐めっ子の中で、一番と言えるくらい暴力を振るってきた人たちに。
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side:猫宮伊舞 -nekomiya imu
🐤「それで、現在に至ります。(にこっ」
🐾『………そっか。』
“辛かったな”
“もう大丈夫だよ”
そんな言葉を言えたら良かったのかな。
思っていたよりも、辛くて重い過去。
それを聞いた瞬間、
ぽん太を殴っていたヤツらを気絶するまで殴っておいて良かった、と改めて思った。
🐾『…ぽん太、やっぱまだ寝てたら?
話したら眠くなるだろ、そろそろ寝よーぜ』
👀「おい、それはいむが寝たいだけだろw?」
🐾『あ、バレた?w』
🐤「あ、いつの間にか結構遅くなっちゃいましたね 」
🐾『うぉ、ホントだ……今8時じゃん』
🎀「それなら、私そろそろ帰ろうかな~
ぷっちー、行こ(ボソッ」
👀「……うん。(ボソッ
じゃ、俺もそろそろお暇するわ。
また明日来るわ~!」
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side:祭雛子 -matsuri hinako
👀『なぁ、なんで帰るんだよ……?』
🎀「……だって、ぽんちゃん泣きそうだったじゃん。」
👀『いや、まぁそれはそうだけど…
「ちょっとトイレ行ってくる」とかで良かっただろ?』
🎀「はぁ…ぷっちーってば分かってないなぁ。(ため息」
👀『は‥?何がだよ、』
🎀「ほら、聞いてみて?」
──ひぐっ‥ぐすっ……う”ぁッ、(泣
👀『………』
🎀「2人だけにしてあげよ?(にこっ」
👀(本当に、)
ひなこちゃんは侮れないなぁ‥
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Episode.6
『侮れない人』 終了
Episode.7・・・10/26公開
次回もお楽しみに。
-作者より-
今回も3000文字越えてしまいました…
これでも削った方なんですけどね(?)
あと、実はこれ書いたの実は9月中旬なんですよ。
でも‥
「このシリーズは週一で出そう!
ネタが無いときに便利だなぁ~!!((殴」
って感じで週一にしちゃったので…
出すまでにめちゃくちゃ時間がかかってしまいました。ホントにすみません…🙏
あ、次回も楽しみにしてくれたら嬉しいです。ではまた~
コメント
4件
これめっちゃ大好きなんでそんなに上手くかけるんてますかねぇぇ!