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『 新人と好きな人 』
白「ということなんでー、よろしゅう頼みますわ〜」
ほとけ…の肩を掴んで俺達の方を目を細めて見つめてくる。
その目には「邪魔すんなよ」なんていう意図も感じ取れた。
まろも気づいたのか、背がすっと伸びるのが横目で捉えられた。
白「あぁ、別に宣戦布告でもなんでもないですよ」
白「ただ、いむちゃんに手を出すなよという意味で…」
またいつも通りの雰囲気に戻った初兎はそう言った。
あの後少しだけ談笑的なのをして解散した。
その後1人で居残り的なのをして、事件の調査として『有栖家』周辺を調査したが中々手がかりになりそうな調査結果を報告できずに本部へ。
謝りながら「なにも…」とまろと2人で頭を下げると上司はいい人で「別に気にする必要ないよ」なんて慰めてくれたが、警察。刑事としてこの対応は本来なら文句言われるべきだろう。人の命だって関わってきてるわけだし。
でも優しく言われたことは俺達にとって心の保養になるわけだし、今後頑張ろう、という意味も込めて気を引き締めて上司の居る部屋を出た。
青「アカン、有栖家じゃないところ行きたかったわ。」
桃「えー、なんでよ。」
桃「俺は後輩のかっこいい姿見えて嬉しかったけどな」
なんて小声で呟いたつもりがまろの耳には拾われていたらしく、「ないこらしいな」なんて言いながら俺の頭を軽く撫でる。
それに俺は別に抵抗するわけでもなく、大人しく撫でられてると外から俺とまろを呼ぶ声が聞こえた。
青「…?」
桃「りうらじゃん」
頭を撫でられてるまろにとっては背後。
俺にとっては真正面に愛しき赤色の彼女が視界に写った。
そんなときに俺は相棒に頭撫でられてるもんだから素早く彼の手の中から頭を外す。
赤♀「え、2人ってそういう……?」
桃「いや、なんでやねん…」
青「ないこがわからんだけでそういう関係かもしれないで?」
桃「それに関しては本当に意味わからんて」
学生だった頃、専門学校に3人でずっと通ってた頃を思い出す掛け合いをする。
懐かしいその掛け合いに他の2人も感傷深くなったのかしばらく黙り、ふはっと吹き出す。
青「なんか懐いな。」
まろがそう口開くとりうらも同じだったみたいで俺とりうらが同じタイミングで頷く。
そんなりうらの横顔を俺の横目で見るが改めて好きだなぁ。なんて考えてしまう。
アホみたいなことしていたら急に俺の肩をがしっ!と掴まれ、びっくりして振り返る。
白「せーんぱい!」
つい先程まで一緒に居た、俺の後輩。初兎が居た。
俺の肩を思い切り掴んだ余韻が残っていて俺の心臓はまだバクバクしたままだ。
桃「ほんと…、心臓に悪いわ…ばか…!!」
そう怒ってやると彼は笑っていた。
それに「もう〜」なんて言うと、次に口を開いたのは初兎ではなくりうらだった。
赤♀「君がないくんの後輩くん?」
赤♀「はじめまして、私は大神りうら。」
赤♀「ないくんとまろの幼馴染です」
なんてりうらが自己紹介をする。
それに合わせて初兎も自分の名前を言う。
俺繋がりで話が盛り上がったらしく完全に2人きりの世界に。
りうらも初兎もコミュニケーション力が馬鹿みたいにあるからこういう風にすぐ人と打ち明けられる。
青「あいつら…えぐ。」
桃「わかる」
なんて彼が発した言葉に賛同しながら俺達は彼女らの会話を後方彼氏面しながら眺めるだけだった。
続く…
コメント
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彼氏ヅラじゃなくて本当の彼氏になって欲しいですけどね.....(( 赤組最高っすッッ!!😭🫶💕 続きも待ってま~すっ!