この作品はいかがでしたか?
313
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バァン!!
騒々しい音が辺りに響く。
「…ッ、、!!」
「マイ…ッキー…ッ」
マイキーは1人で向こうに飛び込んで行った。
俺と竜胆はそれを見ているだけだった。
…なにも出来なかった。
…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
執務室___
…カタカタカタ
無機質なタップ音が不気味に響いた。
「はぁ…」
慣れないパソコンに鶴蝶は苦戦していた。
そんな時。
バァン!!!
扉をこじ開ける音がした。
「…!!」
目の前に飛び込んできたのは___
血だらけの蘭、竜胆。そして…
ぐったりしているマイキーだった。
「マイキー…ッ?蘭…竜胆…?何が…ッ」
「ごめん」
「…はッ?」
「俺…何も出来なかった」
蘭がこんなに苦しそうな顔をしていたのはあまり見た事がなかった。…そのくらい、自分を責めていた。
「…お前だけが悪い訳じゃない…、マイキーは生きているのか…?」なるべく冷静になろうと努力する。
「…まだ生きてるよ。でも…ッ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「何かされてるかもしれない…」
「…」蘭の苦虫をかみ潰したような顔と声に思わず俺まで顔を顰めた。
「鶴蝶…こんなことしといて…さ、意味わかんねぇかもしれねぇけど…」
「…なんだ?」
「竜胆…見た目以上に瀕死なんだ…、ほんとにすまねぇけど俺はそっちを優先しなきゃいけねぇ…ッ、マイキーのこと…お願いできるか…?」
「あぁ…、わかった…」
蘭は竜胆を抱えて医務室へと向かった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「マイキー…」
返事は無い。
「…取り敢えず怪我の処置して…ベットに寝かせるか…、」
俺は執行係で慣れてないため簡単な処置しか出来ない。
九井とかが居ればな…
いや、ダメだ。自分でやる___
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「終わった…」
簡単な処置。下手くそな処置だが…取り敢えず出来た。
「…ッ、」
マイキーを運んでベットに置いた。
その時__
グイッ
「は…ッッ?」
あろう事かマイキーに強い力で引き寄せられた。
チュッ
「…ッは…?//」
頭が追い付かない。
俺は…今、何をされた…?
「おぃッ…、マイッ…」
「鶴蝶。」俺の声を遮るように名を呼ぶマイキー。
「足り…ねぇんだ…」
マイキーは、昔の王を思い起こさせるようなその白髪を微かに揺らしながら虚ろな目で言った。
「なにを…ッ」
「だから…」
「お前が埋めてくれよ…”鶴蝶”」
その後、何が起きたのかは覚えていない。
多分、俺は…あの何処までも虚ろな目に…呑み込まれてしまったのであろう。
コメント
6件
ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがt
ないた