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まみか
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小豚ちゃん
夜の闇を切り裂くように、高専の警報が鳴り響いた。結界の綻びから侵入したのは、人の形をした異形の呪霊たち。彼らは知性を持っており、目的は2つ――高専内に潜む「イレギュラー」である水乃刻の回収と、虎杖悠仁の完全なる排除だった。
「刻ッ!」
宿舎から飛び出してきた虎杖が刻の背後に立つ。刻は既に氷の日本刀を構えていた。その刀身には、いつも以上に激しく、荒れ狂うような炎が絡みついている。彼女の瞳は赤く染まり、未来視が戦場の全貌を演算していた。
「悠仁、右から三体。私が炎で軌道を逸らします。その隙に……」
刻の言葉を待たず、虎杖は黒閃の予備動作に入った。二人の連携は、言葉を交わさずとも驚くほどに噛み合っていた。刻のバフを受けた虎杖の身体能力は限界を超え、呪霊を一人また一人と粉砕していく。
しかし、敵の狙いは刻の「天眼」そのものだった。
「標的確認。実験体0号……回収シマス」
突如、刻の視界が歪んだ。未来視が警告を発するよりも早く、影の中から現れた異形の触手が刻の右目を狙って突き出される。それは彼女が移植された瞳を奪うための、特化された攻撃だった。
「させない!」
刻が天の羽衣を発動させようと指を結ぶ。だが、敵もそれを予期していた。結界の発動を阻害する術式が展開され、刻の周囲の空間が固定される。彼女の身体が拘束され、炎も氷も術式ごと封じられた。
「あ……っ!」
刻の右目に触手が迫る。絶対絶命の瞬間、刻の脳裏に走馬灯のようにかつての実験室の風景がよぎった。また、奪われるのか。また、何もできずに終わるのか。
だが、その瞬間、突き出された触手が鮮血と共に空を舞った。
「俺の刻に、手ェ出すなッ!!」
虎杖の拳が、敵の胴体を粉砕していた。彼は刻の拘束を強引に引き裂き、彼女を背後に庇う。虎杖の呪力は怒りで沸騰し、その一撃はまさに特級の破壊力を体現していた。
「大丈夫か、刻!」
「……悠仁……」
虎杖の背中越しに、刻は呆然と敵を見つめた。虎杖が自分のために、ここまで激昂し、戦う姿。それは彼女が望んでいた、何よりも尊い光景だった。
刻はふらつきながら立ち上がり、右目を赤く発光させる。拘束を解かれた万物創造の術式が、敵の攻撃パターンを瞬時にコピーし、それを上回る圧倒的な火力へと変換した。
「解析完了。……今の攻撃、そのままお返しします」
刻の刃から放たれた炎は、敵の術式を食い破り、夜闇を昼間のように照らし出すほどの爆炎となって敵集団を飲み込んだ。敵が灰と化す中、刻は再びその場に膝をついた。天眼の過負荷が、彼女の意識を激しく揺さぶる。
「……勝てた」
刻が弱々しく呟くと、虎杖はすぐに彼女を抱き留めた。
遠くから五条と乙骨が駆けつけてくる気配がする。しかし、その場には刻と虎杖しかいないような、濃密で静かな空気が流れていた。
「もういい、刻。……お前はよくやった。あとは俺が、絶対に守るから」
虎杖の腕の中で、刻は初めて、実験体としてではなく、一人の少女として、安心しきった顔で目を閉じた。彼女の右目の赤色が、ゆっくりと琥珀色へと戻っていく。高専の夜はまだ深いが、彼女が命を懸けて守り抜いたその未来は、確かにそこへ繋がっていた。
コメント
1件
わあああもうこの回すっごかった!!😭💕💕 虎杖くんが「俺の刻に手ェ出すな」って言ったシーン、胸熱すぎてどっかに飛んでったわマジで!!刻ちゃんが初めて安心して寝顔見せられたの、ようやくちゃんと守られる場所を見つけたんだなって思って涙出たよ…。炎の大爆発のビジュアルも最高にイカしてたし、二人の絆が確かなものになっててエモすぎる!!!次が楽しみすぎる〜!!🌸🔥