「構ってや〜」私の太ももに頬を擦り寄せ猫なで声で甘えてくる彼女。「ん〜、」とそっけない返事をしスマホを片手に頭を撫でる。
私の彼女チリちゃんはパルデア地方の四天王で、中性的で整った顔、クールだが人当たりの良い性格、コガネ弁、と女性も惚れ惚れしてしまうような人で、トレーナーでもない一般ピーポー私の私が彼女と付き合えるなんて!?、と思っていたし、付き合った当初はチリちゃんの甘えん坊気質で普段と違う彼女に胸がギュンッとなりこれが恋人の特権なのでは!?と小学生の時に読んでいた少女漫画を思い出し、ドキドキキュンキュンしていたが三年も一緒に居、こう毎日甘えられると少し面倒くさくなることだってあるだろう。「お風呂入りたいからどいてくれる?」頭を撫でる手を止めお風呂の方に視線を移す。「自分さ〜日に日にチリちゃんの扱い雑になっとらん?」眉間にシワを寄せ唇を尖らす彼女。
「私さ甘えるより甘えられたい派って言ったじゃん」
「せやね、やからチリちゃん遠慮なくいっぱい甘えたろ〜、おもて」
「ん〜、嬉しかったよ甘えてくれて、だけどさ同居し始めてから毎日朝から晩まで、休み日は一日中くっつきっぱなし」
「それがどないしたん?」
「しつこい」
「あぁ〜!チクチク言葉や!チリちゃん傷ついてもうた」えーんえんえんとウソ泣きをしお腹に顔をぐりぐりする。
「せやけどさぁ自分ホンマに思うとる?満更でもない顔して」ウソ泣きをやめ切れ長い目をキュッと細め妖艶な微笑みをするチリちゃん。色気あるチリちゃんを見私は胸がギュンッとなり今にも叫びそうな口をキュッと紡ぐ。
「ずるい、、ずるいずるい!」下唇をかみ睨みつける。
「睨んどるん?可愛らしいな」甘ったるい声で言う。ずるい。さっきまでの甘えたのチリちゃんはどこにいったのか。 主導権を握られていると嫌でもわかる。
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チリside
耳まで真っ赤にしゆらゆらと不安定に瞳を揺らす彼女。愛おしい。こうも簡単に掌で踊らされる彼女が。口元が緩む、色っぽく頬をスルリと撫で
「風呂はいる言うとったな、一緒に行こか」
「拒否権は?」と聞かれギョッとする、いつもの彼女なら顔を真っ赤にしブンブンと首を振るだろうに。かわええなぁ、すぐにでも寝室に連れていきたい所だが、彼女が嫌がるため我慢する。
「ないってことわかっとるやろ」と言うと目を見開きコクっと頷いた。
「連れてって」と首に手を回し身を預ける彼女。嗚呼もう我慢できへん。彼女の体を支え立ち上がり脱衣所に足を向ける、と彼女が首元に顔を埋め、首筋に可愛らしくキスをする。
「チッ、、あんなぁ自分」舌打ちをし眉間に皺を寄せる。一秒でも早く彼女に触れたくて、独り占めしたくて、早足で脱衣所に足を運ぶ。
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