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見るの遅れた( 神すぎます、(
青赤久々に見た
青赤 リク 受けたの リアル に 2ヶ月 くらい 前 なので ワンチャン 忘れ られてそう
※ attention ※
・ stxxx
・ nmmn
・ 青赤
・ 赤さん 病んでる
・ 生徒会 パロ
・ 赤さん パパ活 してる 表現 有
・ 死ネタ、バドエン
リク バチくそ 遅れて すみません 🙇♂️
『副生徒会長の莉犬様はイケメン』という風潮が、この学園ではよく流れていて、オレはその風潮が嫌だった。
イケメン扱いされることが嫌な訳では無い。それはむしろ、喜ばしいことだし、男なら誰でも思われたいことだろう。けれど、『イケメン』と思われるだけで、オレは生徒たちとの間で、距離があることに気づいてしまったのだ。
「あ、莉犬様だ!ねぇ…お昼誘って見ようかなぁ……?」
オレを昼に誘おうと、迷っている女子生徒2人。誘われることに抵抗はないし、オレは一人で食べることが嫌だから、むしろ全然ウェルカムなタイプだ。けれど、イケメンだから。という理由で、こう思われがちなのだ。
「えー、無理でしょ。私たちとなんかじゃ関わってくれないって!」
「そうだよねぇ…莉犬様はイケメンで、しかも副生徒会長だもんねぇ……」
そういい、彼女たちは去っていった。オレは、こういう扱いが、どうも嫌だった。
ねぇ、どうして?
オレは君たちと何も変わらない『人間』なのに。どうして、そこまで距離を取るような体制をとるの?
1人は嫌だ、置いていかないで。そばにいてよ
「だれか……ッ、オレを貰ってよ…ッッ」
オレは、その場で座り込んだ。その時に、オレのポケットに入っていたスマホが出てきた。そのスマホに映ったのは、SNSの、自分のアカウントだった。
「……ぁ、そうだ……」
オレは、落ちたスマホを手に取り、そのアカウントを鍵垢に変えた。そして、2時間ほど考えたプロフィール欄の文字を消して、新しい文を入れた。
『オレのことを愛してくれるパパを募集します。』
オレは、自分の写真を1枚取り、初投稿として、それをネットにあげた。
首輪のようなチョーカーに、ブカブカのパーカー。下は、何も履いていない。これまでにした事の無い格好をし、早速ネットで捕まえた『パパ』を、ラブホの前で待った。
相手の名前は『町田悠介』という名前で、年齢は40後半という、かなり歳がある人だったが、オレに抵抗は何も無かった。もう、どうでもよかったのだ。
「あ、君が『りぬたん』?」
「はい、悠介さん……ですよね?」
「うん、じゃあ行こっか♡」
オレよりもふた周りくらい大きい手に、オレの腕を捕まれ、目の前のラブホに向かった。はんば無理やり連れて行かれてはいる、それは分かる。でも、それ以上に、醜い自分を消して欲しくて、オレは何も言わず、ただ腕を引かれ続けた……けれど。
「すみません」
「ぁ?なんだ?」
「僕はこの子の友人です」
悠介さんに引かれてる方の腕とは反対側に、腕を引かれた。悠介さんよりは小さいけど、オレより大きい手で、オレたちを引き止めたのは、下っ端のころちゃんだった。
「ころ……ッ」
いい、オレを止めないで。助けないで。オレは首を横にふるが、ころちゃんはオレの腕を離すどころか、より1層強く握った。その力は、悠介さんよりも強いもので、思わず顔を顰めた。
「友人だがなんだろうが、どうでもいい。りぬたんはこれから俺といちゃパコセックスするんだ、邪魔すんな!!」
「セックス、か……」
悠介さんの言葉を聞き、ころちゃんはオレを睨むように見つめる。あぁ、それを言われてしまえば、オレは言い逃れできない。だって、この人に犯される気でいたのは、紛れもない事実だから。
しばらくころちゃんと見つめあっていれば、不意に、ころちゃんに腕を引かれた。悠介さんは油断していたのか、それとも彼の力に勝てなかったのか、蛇のようにオレの腕に絡みついていた腕を簡単に逃し、そのままころんの腕に引かれていった。ラブホテルからどんどん遠ざかり、悠介さんの顔も見えなくなる。オレは、後ろばかり見ていて、ころちゃんの顔をマトモに見ていなかった。
どこまで遠くに連れて行かれたのかは分からないが、気付けば、オレはころちゃんと2人きり、橋の下に立っていた。ころちゃんは、息を荒らげ、オレを見つめる。
あぁ、なんて言われるんだろう。
幻滅した?それとも、何してるんだ!って怒鳴る?オレを見つめるころちゃんと目を合わせないように、オレは特に何も無い地面を見つめていた。
「……ねぇ」
息が整ったころちゃんの声が、響いて聞こえる。オレは、ころちゃんの声に応答はしなかった。いや、怖くて、出来なかった。またしばらく沈黙が続く。オレは、その間にころちゃんの顔を1度も見てない。でも、その反対に、ころちゃんはずっと、オレを見つめて、その視線を外すことは無かった。
「…あのおじさんの言ってること、本当なの?」
怒っている声ではないのに、何故か怒っているように感じてしまい、パーカーの裾をギュッ。と掴む。震えてることが、彼に悟られないように。
オレは、ころちゃんの声に応答はしなかった。ただ、嘘は付けない性格だから、その声に頷いてしまった。ころちゃんは、オレを責めるような声は荒げなかった。ただ……静かに、ころちゃんは、オレを抱きしめた。
「ごめんね………助けられなくて」
「ッ……!!」
理由は、分からない。なんで、抱きしめられているのか、なんで、ころちゃんを抱き締め返しているのか。……どうして、自分が泣いているのか。
「ぅあっ……ひぐっ、ふ…ぁ、あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!!!」
「よしよし、大丈夫だよ……僕が、莉犬くんを守ってあげるから、学校でも、外でも……ずっと、そばに居るし、守ってあげるから」
耳元で優しく、そう言ってくれるころんの声を聞いて、分かった。オレは、自分を貰って欲しかった訳じゃない。自分を見つけて、助けて欲しかったのだ。救いを、求めていたのだ。
ずっと、一人ぼっちで寂しかった。生徒会にいる間は一緒に行動出来たけれど、でも、クラスでオレは、遠い存在にいるのだと分かった。どうしてもみんなと距離を感じてしまって、悲しかった。オレは、誰でもいいから、オレを必要として欲しい。そう思う度に、自分がなんなのか分からなくなってきてしまった。
でも、ころんなら、オレを救ってくれると。オレを必要として、オレだけを愛してくれる。きっと、ずっと一緒に居られる。そう、思えた。
「莉犬くん、好きだよ」
「ひぐっ……ふ…っ、おれ、も……すき……っっ」
橋の下で、強くころちゃんを抱きしめ、その存在を確かめた。オレは、生まれて初めて、『恋』を知った。
幸せって、永遠じゃないし、そもそもハッピーエンドで人生を終える人なんて、生涯いないだろう。
オレの目線の先には、白い布を被るころちゃんの姿。でも、何故こうなったのかは分からない。だが、彼は明らかに死んでいた。
「ねぇ……っ、なんで…?」
ずっとそばに居てくれるんじゃないの?
ずっと、守ってくれるんじゃないの?
オレのこと、ずっと好きでいてくれるんじゃないの?
冷たくなったころちゃんの手を握り、それでは足りなくなって、彼の体をギュッ。と抱きしめるが、いつもみたいに安心出来なかった。
「ごめんっ……ごめんね、ころちゃん……っ」
オレばっかり、頼ってしまって。
オレばっかり、甘えてしまって。
オレばっかり……オレ、ばっかり?
あれ、彼は、誰だろう。どうして、オレは泣いているのだろう。なぜ、彼を抱きしめているのだろう。
どの記憶を辿っても、彼の姿はオレの中にない。いや、それどころか、自分の記憶も、ほとんどなかった。
「オレ……は…………?」
頭が痛くなり、耳鳴りが酷い。オレは、何故このにいるのか、彼が誰なのか、オレはなんなのかが分からないまま、その場で意識を手放した。