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最高ですね。
最高だ😭
熱帯夜。空には満天の星……ということも無く、どんよりとした重い雲が月を隠していた。
俺はこの暑さのせいでなかなか寝付く事が出来ず、布団の上で目をつぶるのを諦め、こうして縁側に出て酒でも飲むことにした。
酒瓶を手に取る、置くの動作だけで、床はギシギシと音を立てた。この家は、空き家であったところを俺が見つけて勝手に住み着いて居るだけなので文句は言えない。建付けが悪いのはしょうがないだろう。
こんな最悪な環境下でも酒は進みに進んだ。俺は楽しくなって酒瓶ごと飲み干し、どんどんと本数を開けていった。
けっこう良いが回ってきた。酒瓶はもう既に4本目を飲み干していた。
ほわほわと顔が火照る感覚とボーッとする気分に悪い気はしなかった。俺はもう寝るかと思い、再び布団に戻り、倒れ込むように眠りに落ちた。
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夜中、目が覚めた。先程のようなふわふわとした酔いはすっかり覚め、俺は冷や汗をかいていた。
…厠に行きたい…
先程飲みすぎてしまったせいか、もうかなり限界に近い状態だった。もう先端近くまで来ているような感じで、少しでも力を抜いたら溢れ出してしまいそうだ。
俺は自分の股間をぎゅっと掴み、急いで厠へと駆け出した。不便なことに、この家は家の中に厠がなく、まあまあ離れた林の中にぽつんと厠があるのだ。
この家を見つけた当初はその事を知らず、普通に外で用を足していたが、知ってからではこの距離を億劫だなと思いながらも、必ず厠で用を足していた。そこらで漏らしてしまう訳にはいかない。
俺はボロボロで無駄に長い廊下をガタガタとうるさく音を立てながらもひたすら駆けた。その時、
「ガコンッ!」
「っ?!?!」
なんと廊下の特に劣化していた板が抜け落ちて閉まったのだ。ボロいだの、修理うんぬんよりも、それよりも、…………
『しゅ、しゅいい、ショロロロ…』
俺は衝撃に耐えきれずに、尿が溢れて閉まった。みるみるうちに薄い灰色の着物は濃く色を変えて、足元にも水溜まりを作っていく。
「だ、だめ、とまれ、とまってくれ…!」
俺は諦めずに必死に股間を掴んだ。しかしその我慢も虚しく、ショロショロと勢いを殺して尿は流れ続ける。
「んっ…ふぅ…、うう…」
かなりの量が出てしまったが、なんとか放流を止めることが出来た。足元には先程抜けた床に、ぴちゃぴちゃと尿が滴る光景が広がっている。その音でゾワゾワとして、また漏れそうになったが耐え、再び厠へと駆け出した。
「やっと、見えてきた…っ!」
いつも遠い道のりだが、今日はやけに遠かった気がした。途中、厠にたどり着くまでに何度チビったことだろうか。
厠を見ると安堵で、一瞬、じゅわ、とまた漏れてしまう。
俺は、急いで厠に駆け込み、そして戸を閉める事も忘れて、
ビシャァァァァァァァァァァ!!!ジョボボボ、ジョボ、ピチャピチャピチャ…………
思い切り放尿した。間に合った……とは言い難いが、とにかく助かった。俺は放尿の気持ちよさに惚けた顔で息をついた。とても誰かに見せられた顔では無いだろう。
全力で走って来たせいで、それなりの疲労もあり、時たま尿の着地点がずれ、足を濡らした。
長い長い放尿が終わると、俺は厠の床に座り込んだ。あんなに尿意の限界を迎えた事など、幼子だった頃以来だろうか。今は羞恥心よりも、何故か快感が勝ってしまっている。おかしい。
「………?!」
そして、俺の尿でぐじょぐじょの着物の上から、俺の股間がゆるりと勃ち上がっていることに気づいてしまった。
「洗濯…するし、いいか」
俺は着物の上から、何となく自分の性器を擦ってみた。
「…っう…!…はあ…はあ…」
そのまま上下に扱いていくと、だんだんと射精感が高まってきた。そして、
「…はっ、はあ…!…い、イく……!」
ぴゅ、ぴゅくく、と俺は自分の着物の中に射精してしまった。性器がビクビクと脈打つ。
何だか達した時の罪悪感、快感、よりも疲労が勝り、その場で意識を失うように眠りに落ちてしまった…。
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目が覚めると空はもう明るくなっており、天気のよい快晴だった。
しかしとして厠はもう地獄のような惨状であった。俺は直ぐに水を汲み、厠の掃除と選択をして、風呂を沸かし、身を清めた。
湯船に浸かりながら俺は反省した。
酒を飲んだ夜は寝る前に、必ず厠に行くことにしようと。