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『明那…。』
「あ……おかえり、なさい。」
『ごめんね起こしちゃって。』
「あ…いや全然。」
『葛葉、また考え込んじゃったみたいで
下降りていっちゃった…笑』
「あ……そう、なの。」
『うん。』
『明那は?少し落ち着いた?』
「落ち着い、た…。」
少しのモヤモヤを押し込んで、こたえる。
『本当に……?』
「……」
『いいんだよ、言って。』
「叶さん…、、でもやっぱり」
『いいよ、大丈夫。』
「叶さん……。叶さん、俺1人が怖い、、ふわっちがいなくなったって現実が怖い、いつかふわっちがいなくなったことを受け入れて、それを当たり前にして生きていくのが怖い、受け入れたくない、まだ、どこかに居るんじゃないか、って思っちゃう、またあの笑顔が見れるんじゃないかって、ひょこっと戻ってくるんじゃないかって………、もう戻ってこないのにっ…、!」
一息で心を全部ぶちまけてしまってから気づく。
全然、落ち着いてなんてなかった。
息なんてできてない。吸おうとしても、
何かがつっかえて辛いだけ。
辛いだけ、。ふわっちがいなくなったら。
肩を上下に震わせて、呼吸を懸命にする俺を、
叶さんが抱きしめる。
『明那…辛いね、まだ。』
背中を撫でられる。
『焦んないで、明那。まだここに居ていいから。
『確かに、不破っちはもう戻って来ない。
『でもさ、今は僕と葛葉がいるでしょ。
不破っちには代えられないかもしれないけど。』
「叶さん…もう、俺から離れないで、、」
ぎゅっと抱きしめる。
『大丈夫だよ。明那は強いから。』
こんな弱くて今にも潰されそうな俺に叶さんは強いと言った
『不破っちの事があってからね、凄く考えるんだ。』
「…?」
『もし、葛葉がいなくなったら……って。』
「……っ、、」
『それを昨日考えたらね、涙が止まらなかった。』
『明那がどれだけ…不破っちが大好きで大切で大きな存在か。』
『失ったらその事実は動く事はないけど…でもそれでも』
叶さんの唇が震えて言葉が止まる。
しばらくして、慎重に叶さんが口を動かす。
『だから余計…今身近に居る人を大切にしたいんだな、って。』
『明那も…葛葉も、ここからいなくならないでくれって何度』
『……何度思ったか。』
『ねぇ明那。僕から離れないでよ…?』
それは俺が、さっき言った言葉。