テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「月が、綺麗やね」「…今日、曇りだけど」
「……まぁええやん、そこは」
隣で煙草をふかしている相方がポツリと呟く。何だっけ、昔の人が、『ILOVE YOU』を訳したやつだよね。さすがに知ってる。… 別に付き合ってる訳じゃない。一緒に動画を撮るようになって、グループ作って、事務所まで立てた。んでいつからか、恋人の真似事のようなことをするようになった。それでよかったのに。こんなこと言われたら、ねぇ
「俺、ボビーとなら死んでもいいよ」
期待するしかないじゃん。
「え…?」
「って事で、編集、戻ろ?」
吸い始めたばかりの煙草の火を消して、わざとらしく部屋に戻る。何も言わず、着いても来ない。振り向いて見えた彼の顔は、焦って、驚いてて、目を見開いて、変な顔。
「ふはっ、どんな顔してんのさ」
「いや、だって、ニキが」
自分から言い出したくせに。臆病者。
「そんなんだから女の子と続かないんだよ」
「いやそれは今関係ないやろ…そうじゃなくて、」
文句を言うためにボビーも部屋に戻ってくる。この関係が嫌になったのは俺だけじゃなかったようで。
「ちゃんと言ってくんないとわかんないんだけど?」
遠回しな言い方がなんとも彼らしい。でも、直接的な言葉で言ってほしい、なんて我儘かな。
「……ニキ、」
俺の手を掴んで彼が言う。照れくさそうに、耳まで真っ赤にして。
「…俺と、付き合って、」
…最初からそう言えばいいのに、ほんとに馬鹿だなぁ
「こちらこそ!」