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飛び降りようとしてたんですね……、夏生さんに会えて良かった… ……夏生……、夏生……、夏に生きるで夏生……。 な、なんか良い感じの名前だ…、! あの、えと、運命なんですかね!(語彙力皆無)
遅くなりましたが続きです!!!
すたーと
「面倒だなぁ、」
次の日も、重たい体を起こして学校へ向かった。
『約束を破ってはならない』
昔から母に教え込まれた言葉が頭の中を埋め尽くして授業に身が入らない、
「やっと終わった、」
普段より長く感じられた授業を全て終え、帰ろうと鞄を持ち立ち上がると、
「澪〜今日生徒会〜」
「あ、」
クラスでいちばんよく話す友達の愛佳が私を呼び止めた。
「忘れてた、何時までだっけ、」
「6時解散じゃない?」
最悪だ。、丁度6時過ぎにいつもあの屋上にいる。
予定がある日に限って、、、
「まじか、ありがとう」
「珍しいね。澪が生徒会の事忘れるなんて。」
「んー、ちょっとぼーっとしてたから」
「大丈夫?」
さっきは鈴を鳴らすような明るい声で私を呼び止め、今度は低く心地よい声で心配する。
「全然平気。」
「そ?」
「うん」
「なら、私帰るね。」
漫画の表紙にあるような透明感と笑顔でこちらに手を振ってくれる
「生徒会頑張って。」
そう一言残して廊下へ足を運んで行った
「ありがと。」
手を振り返し小さく呟く。
この声が愛佳に届いてるかは分からないけど。
「やばいやばい」
普段の廊下が終わるに終わらない。
とても長く感じられる。
時間が迫っている焦りを声に出して廊下を走る
「こらー廊下は走らないー」
先生の決まり文句が耳に届く頃にはもう遠いところにいる。
ごめんなさい先生、人との約束は破れない。
やっと昇降口まで降りてきて、ローファーに履き替えてまた走る。
通学路の坂がきつい、普段時間をかけて帰っている分、走った時の体力が欠如してる、
「ただいま!!」
「行ってきます!」
カバンだけを放り投げて携帯をスカートのポッケに投げ入れて屋上に上がる。
カンカン、と響く鉄階段をゆっくり上がる。
ここまで来ればもうあとは息を整えるだけ、
「はぁ、はぁ、」
「あ、きたきた。」
扉を開けると煙草を手に持った夏生さんがいた。
思ったより階段も辛くて、私の呼吸は整いきらなかった。
「大丈夫?走ってきたの?」
「いや、階段は、歩いた、んですが、、」
「あぁ、ごめん、ゆっくりでいいから取り敢えず深呼吸」
背中をさすってくれている夏生さんに、本物の安心感を得ていた。
この人なら、なんでも話せると、昨日ふと思った事が確信に変わる。
「、、落ち着きました。ありがとうございます」
「いーえ。」
「、、、お話しますね、」
「、、無理にとは言わないから。」
「はい。」
「学校や家のストレスから逃げるためです。」
「、。」
「私がここに来ている理由。」
夏生さんは何も言わなかった
夏生さんが思うより重たいのだろうか、
「ごめんなさい。気分を害しましたか?」
すかさずに謝罪する。
すると
「いや、俺こそごめん。」
「話してて、嫌な気になった?」
「いや、私は別に、」
「そうかな、」
「はい。」
「その割に、苦しそうな顔してるよ?」
「え?」
何度か会話を返してそう言われた。
“苦しそうな顔してる”と。
「、、、そうですか、、」
それだけ呟いて、私は俯いてしまった。他に返す言葉がないから。
この人は不思議だ。
私は近いうちに自殺をしようとしていた。
それをわかっていたのかと思う程、ピンポイントにこの場所に来て、私が苦しそうだと当ててきた。
自殺をする理由は特にない、というか、分からない。
“何か”がずっと苦しい。理由が分からないからこそ苦しい。
締め付けられるような、生きにくさを感じている
だから、このマンションで飛び降りてやろう。
死んでやろう。とずっと考えていた。
この、私の中で渦巻く感情が外に出ていたのだろうか、、、、
「、、、俺には何もしてあげられない。」
「死なないで。って止める権利もない。」
「だけど、話し相手にぐらいはなれると思う。」
本当にすごいなぁ、死にたいなんて言っていないのに、この人にはわかるんだ。
怖いとか、気持ち悪いとか、そういうのは一切感じなかった。
逆に、この私の思いに気づいて貰えて、嬉しい、とか、安心、とか+に捉えられる。
「、、ありがとうございます。」
泣きそうなのをぐっと堪えて言葉を振り絞る
「俺は何もしてないよ。話してくれたのは澪ちゃんだから。」
「この気持ちに気づいてくれたのは夏生さんです。」
何処までも謙虚な夏生さんがふと言った。
「毎日、ここにおいでよ」
「俺もここに来るから。その日に頑張ったことを、」
「俺に話してよ。」
「、?」
「苦しかったこと、頑張ったこと、」
「褒めて欲しいことでも、弱音でも、」
「俺と話すことを生きる、糧にして欲しい。」
俺の、エゴだけど、、、と、小さく付け足して困った顔で笑った。
「ありがとうございます。あの、それ、甘えてもいいですか、?」
「もちろん。」
私が、答えると、にっこりと微笑んでくれた。
嬉しい。
短いですが、終わりー!!
まだまだ書かないといけない作品多くてやばい、、、
♡、コメント、フォロー待ってます!!